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~第1回家族会議~

やっと4人の同居が始まります。

第3章ー3





社長(オウショウ)敏腕秘書(ヒシャカク)が勝利の帰途についた後、戦いに破れた私は(コウ)君との作戦会議(ハナシアイ)に突入していた。

気づけば夜中の12時近くなっていた。

2人が帰った後にまず遅い夕食を済ませ今後の話し合いとなったのだ。

「今日は初耳が多い日だったけど、他に言い忘れてることないんな?」

タバコを吸いながらあくまでも冷静を装う私。

「ごめん。典ちゃんホントごめん!」

だが実際にはかなり怒っていることに気づいている様子の(コウ)君は、さっきからひたすら謝っている。

「あんな話聞いたら断れんやん!これでも母親なんやで?子供を持つ親として龍斗の境遇やRyoの気持ち考えたら"YES"一択やろッ!」

そう…言ってしまったが最後、

どんなに後悔しようとも"後の祭り"だ。

あの2人と"同居"がスタートすることが決定してしまったのだから…、それも自分の一言で・・・。

「年内には引っ越し終わらせて同居をスタートさせたいって言うてたよなぁ?」

「うん、そうだね」

「簡単に言うてくれるゎ、ホンマ」

「ごめん…」

さすがに(コウ)君がしょげてきたので私も気持ちを切り替えて元気に言った。

「するならサッサとやろうで。年末にバタバタするん嫌やし、正月は子供んとこ帰ってゆっくり過ごしたいんや私」

「なら(リョウ)に明日連絡しておくよ」

私の口振りに気をよくしたのか返事が早い。

「龍斗にもよろしく!こっちには身元引受人と社長のお達しっていう印籠(キリフダ)がダブルであるんやから大丈夫やろ?」

「心配しなくても大丈夫だよ、典ちゃん。

2人とも素直でイイ子だから」

それは相手がアンタやからじゃッ!

って言うても分からんやろうなぁ、(コウ)君は。

「じゃ、そっちは任せたから。もう今日は疲れたから(ハヨ)寝ようで」

「うん」

ソファーから立ち上がった私達は仲直りのキスをして寝室へ向かった。

そして眠りにつきながら(コウ)君にキスされた自分を思い出し、龍斗は誰かに本当に愛された想い出はあるんだろうか…と考えているうちに簡単に睡魔に負けた私は撃沈した。

今日は2連敗の散々な1日だった。




10日ほど過ぎたある日・・・



「それでは第1回家族会議を開始します!」

リビングで私が第一声を発すると、

「家族会議って何だよ?」

不服そうにRyoがつぶやく。

「会議って苦手」

面倒くさそうな龍斗もRyoに続く。

「まぁまぁ…」

仲介役の(コウ)君がまとめに入るが、

「これから一緒にここに住むんやから家族みたいなもんやろ?んな小さいことイチイチ気にしてたらこれから大変やで?」

反論を許さない私がバッサリ切って捨てた。

無事引っ越しが済んで落ち着いたので、4人そろったところで改めて話し合いの場を持ったのだ。なんせRyoと龍斗は超多忙な芸能人なので、一緒に住むと言っても生活時間は全員バラバラだ。

そこで(コウ)君と話し合い同居するにあたって

"ルール"を決めようということになったのだ。

「で、何話すの?」

龍斗が缶ビール片手に聞いてきた。

「まずは我が家のルールを決めます」

司会者のように私が答えた。

「「はぁぁ?ルール!?」」

スッゲェ嫌そうな顔と声で2人がハモった。

「学校かよッ!もう大人なのに!?」

Ryoがツッコミを入れた。

(リョウ)、ルールっていっても約束みたいなもんだから、そんなに嫌がるなよ」

「でも・・・」

(コウ)君に言われた途端、いきなり声が小さくなりやがったRyo(コイツ)

「約束って?」

冷蔵庫から新しく取ってきたビールをプシュッと開けながら龍斗が尋ねた。

「そんなに難しいことでも厳しいことでもないから大丈夫やと思うで?」

私は前もって(コウ)君と決めておいたルールを発表することにした。

「まず基本的には自分のことは自分ですること。さっき自分でも言うてたけど大人なんやからできるやろ?もちろん掃除や食事なんか家にいる私ができることはするけど、家政婦じゃないんやからやってくれるんが当たり前やと思わないこと!」

「チッ!」

「メシ作ってくれるのは助かるな♪」

Ryoと龍斗の反応が段違いやし。

「次に全員のスケジュール表をリビングに作ったから必ず予定を記入すること」

「はぁ?なんだそれ?」

「それって必要?」

今度は揃って拒否反応を示す2人。

「俺達のスケジュールをいちいち知らせる必要がどこにあるんだよ?」

またもやRyoが嫌悪感丸出しで反論してきた。

「これに関しては事務所のマネージャーから事前に報告を受けるんで嫌がっても無駄やし」

「会社とグルかよ」

これには龍斗も呆れた様子だった。

「アンタらが仕事に支障をきたさんように時間の管理するんがメインの理由やで?

遊び過ぎ、飲み過ぎで遅刻ってのが半端ないって泣きつかれたからな」

「「・・・」」

これには無言かよッ!

自分らもさすがに分かってたんやろ?

「最後に女の子を連れ込まないこと」

これは(コウ)君が真面目な顔で2人に伝えた。

「特に龍斗。お前は昔からモテたからいつも女の子連れてたけど、今はもう有名人なんだからチョットは控えろよ?もちろん本気で付き合ってる相手なら構わないし、紹介も兼ねて連れて来るのは逆に嬉しいよ。これは涼も同じだからな?」

「そんな相手いないよ」

Ryoが小さな声で否定する。

「スキャンダルは困るし、女がここでバッティングなんてことになったら私が面倒やから」

私が念を押す。

「大丈夫。俺は1回限りで終わる女しか相手にしないから家に連れて来たりしないよ」

「それ褒められたことちゃうから…」

しれッと危ない発言をする龍斗に冷たい視線を向けながら注意する私。

「俺は同業者しか相手にしないからバレないし、大前提としてプライベートはお互い干渉しないことになってるから」

「Ryo…アンタのプライベートって何なん?」

どうやら聞いてる限り2人とも付き合う相手以前に女をヤル相手としか見てないな、今のところ…。

それも問題だろう…。

「彼女感を出して来られたらもうダメだね」

Ryoがタバコをくわえながら言う。

「誕生日やクリスマスの予定を話題にし出したら終わりだね」

「あぁ~、分かる。分かるわRyo」

あたしゃ分かんねぇよッ!

黙って聞いてたら好き放題言い出した。

「お互いそういう気分で会ってヤって終わりのはずなのに、次はいつ会える?とか言われんの冷めるよな?」

「ま、龍斗は極端過ぎるけどな」

笑ってんじゃねぇよ、この外道共(クソガキ)がッ!

「…本当に好きな人ができた時に分かるゎ」

何気なく呟いた私の言葉で急にリビングが静かになった。

「いつか出逢えるよ」

優しい声で(コウ)君がそう言うと問題児2人は途端にこの場を茶化し始めた。



「俺らばっか言われてっけど、そもそも(コウ)さんは同棲してんじゃん?女連れ込んでるうちには入んねぇの?」

龍斗がバカなことを言い出した。

「ッ!龍斗ッ、アンタねぇ…」

私が言い返そうとしたその時、

「龍斗、それは違うぞ!」

(コウ)君が即座に否定した。

「俺は典子さんのことをお前みたいに"ただヤりたい相手"として見てないから。これからの人生を一緒に生きていく上での大切なパートナーだと思ってる。だからお前らの言う"連れ込んでヤルだけの女"と一緒にするな!」

「!!…ゴメン、(コウ)さん…。」

さすがの龍斗も(コウ)君に怒られるとシュンとするんやなぁ…って、他人事(ヒトゴト)みたいに見てしもうたゎ。

まるで親犬に叱られた子犬やん(笑)

ここで笑っちゃダメだ、ニヤけるな私。

今の私は怒るべき立場…だけど中年のイケメンに怒られて小さくなっている日本屈指のイケメンなんてシチュエーション、見てるだけで満腹になるゎ♥️

いつも高飛車なRyoが横でアワアワしてるのもメッチャ笑えるし、この部屋にいる人って私を含め全員が(コウ)君大好きやん(笑)

これも人徳のなせる技だろうな…。

などと一人で納得していたら、

「典ちゃんゴメン。こんな奴らとこれから一緒に生活するようになったら大変だと思うけど、俺も全面協力するからよろしく頼むよ」

(コウ)君が申し訳なさそうに私に頭を下げた。

「ううん。今、(コウ)君が私のことそう言ってくれただけで十分嬉しいゎ。それに子供の面倒見るんやって割り切れば大丈夫。赤ん坊と違って一応言葉は通じるしな」

そう答えた私に、

「何だよそれッ!」

「俺ら子供扱いかよッ!?」

「だいたい、いつの間にかタメ口だし。俺達のこともアンタら呼ばわりだし!」

「それ!俺も思った。空港で会った時と全然態度が違うじゃん!」

ぶつくさと文句を言うイケメン2人。

「アンタら、ホンマ見てるだけなら最高に目の保養やのになぁ…。」

私はあからさまにガッカリ感を全面に押し出しながら2人の顔を見て言った。

「やっぱり芸能人ってテレビで見るもんであって自分のリアルな生活には入れるもんじゃないなぁ…って、つくづく感じるわ」

「俺達もどうせ同居すらなら、若くて綺麗な可愛い子か、色っぽいお姉様が良かったよな?テ◯スハウスみたいにさぁ…」

私の愚痴に龍斗がやり返してきた。

「俺は他人と暮らしたくなんかないね」

Ryoは同居自体にまだ納得してないようだ。

だが大好きな叔父さんに嫌われたくないから、渋々受け入れたのだろう。

「つうか、Ryoは私がおらん同居なら大喜びでOKしたんちゃうの?」

核心をついた私の一言に、

「当然だろ」

即答するRyoだった。

「フゥゥ━━━━ッ」

「何すんだよッ!」

吸っていたタバコの煙を思いっきりRyoの顔面に吹きかけてやった私。それに対してソファーに置いてあったクッションを投げつけてきたRyo。我関せずと3本目のビールを冷蔵庫から出してきて飲み始めた龍斗。そんな私達を見ながら「もうヤメろよ」と微笑む(コウ)君。

なんとかなりそうな気がしてきた・・・。



吉岡典子、42歳。一度死んで異世界で転生し、その異世界で亡くなった魂が元の体に戻るという、とてつもないイレギュラーな体験をした主人公。スキル持ち。二人の子供を持つバツイチのシングルマザー。現在、吉川光輝と"結婚しない"ことを条件にパートナー関係にある。


吉川光輝、37歳。あだ名はヨッシー&(コウ)君。バツイチのゲームクリエイター。身なりに無頓着でちゃんとしたらモテるのに敢えてオタクを装おっていたイケメン。物好きにも典子に惚れた奇特な男。


吉川涼也、24歳。Ryoと言う名前で活躍する超人気アーティスト。国民栄誉賞を与えたいイケメンNo.1。忙しかった両親の代わりに幼少の頃から親代わりに育ててくれた叔父の光輝を(コウ)さんと慕い、現在一緒に同居中。吉川光輝の甥で横山龍斗の親友。


横山龍斗、21歳。若手No.1のイケメン俳優。テレビ、CM、映画と人気抜群の国民的スター。ただし15歳より前の過去は極秘扱い。スキャンダルも人気のうちと流した浮き名は数知れず。それすら人気に繋がる、吉川涼也とは親友。


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