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異世界バブバブ日記  作者: おしんこう
プロローグ
8/8

4話 ver2 薔薇の篭絡

4話の一人称になります。ver2と書いてあるのはゲスい1人称になりますので読み飛ばしても問題ありません。宜しくお願いします

「おい、起きろ」


「ばぶぶぶばぶ~」


あわわわわやめてててゆらさなないでええ


「ヒルデ、この男を背負ってくれ」


「はい。ぅぉいっしょっとぉ。ふう。で、どこに連れて行くんです?」


いつもすまないねぇデカ女。


「訓練場まで運んでくれ」


「えっ訓練場ですか?」


えっ


「あかちゃんしてる人にスパルタ教育は正直絵面的にもきついものがありますが…」


ほんとその通りただの狂人にしかみえんだろうね。


「誰がスパルタだ。護衛隊長に会わせる。昨日護衛隊の話があっただろう」


「すみません、聞いてませんでした」


「はあ…。まったく」


スパルタ通じんのかよ。もしかしたら古代ギリシャ時代の人間がこっちの世界に召喚されたのかもしれない。


あぁーポカポカした陽気に誘われて眠くなってくる~。

ん?春なのにくしゃみしない…ということはもしかして杉がないのだろうか。

そしたら最高だ。あぁ、あの地獄から解放されるとは…!!


「そういえば、服着替えさせなくていいんですか?」


そうだよはいばんざーいとかいって着替えさせてよ。


「別に構わんだろう」


構うよ。ちょー構うよ。不潔だよ。


「私らは魔女だぞ?メイドじゃない」


「そういえばそうでしたね」


「おまえな…」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


「とぉおりゃあああああああっっっっっ!!!!!」


すんげえ声が響いてるな。オークの女達がやりあってるのか?

さすがにオークから世話されるのは勘弁願いたい。


「ローズ、いまいいか?」


「サラじゃないっスか!どうしたんっすか?再戦っスか?」


君がローズちゃんか。まだ10代後半みたいな佇まいだね。すこし日焼けしてるのかな。

いかにも体育会系のスポーツ女子みたいな娘だ。元気いっぱいだけどどことなく脳筋っぽさを感じさせるね。

先輩の命令には絶対逆らわないみたいな。胸は、うん、けっこう控えめだ。

それが余計にボーイッシュさを感じさせる。この娘のコーチになりたいくらいだ。


「いや、再戦ではない。ローズに勝てないのはわかっているからな」


負けたのかよ。魔女というくらいだから攻撃系の魔法とか使えるのだろうか。

それでやりあって負けるとしたら、ローズは結構実力あるのかもしれない。


「そうっスそうっス、わかればいいんっス」


ん?挑発?


「貴様っ!!」


うわっちょっデカ女あぶないあぶない!おちるおちる!


「まて、ヒルデ、気安く挑発に乗るな。ローズも抑えてくれ」


「ちぇー。同じ者同士でやると飽きてくるんっスよ」


スポーツマンシップはどこに行った貧乳。


「で、そこの男って、噂の?」


「噂って、もう話が広まっているか。大臣から話は…?」


「もちろん聞いてないっスよ」


お、なんだか噂の転校生みたいなかんじだな。早く人気者になってハーレムつくってバブバブしたいものだ。


「そうか…。まず、この男が例のあかちゃんしている異世界人だ」


あかちゃんですっ!!!バブー!!!


「で、話というのはこいつの世話を乳母がくるまで護衛隊と魔女隊でしろと大臣は命ぜられた」


「そうっスか。外出の時は護衛は任しといてくださいっス」


「いや、そこで相談なんだが…。こいつの世話を頼みたい」


おい、育児放棄すんなよ。


「というのも、召喚に失敗とみなされかけているからな、原因調査と対応のために、時間がないほど忙しいのだ」


実際は成功してるけどな。見つからないと思うぞ、原因と解決策。


「失敗したのはわたしたちのせいじゃないっス。ケツ拭き押し付けないでほしいっス」


ハハッ、そりゃそうだ。ずいぶんはっきり言うなこの貧乳。


「そ、そのとおりなんだが、ただ、私たちの中に育児と介護の経験があるものがいないのだ」


「それはわたしたちも同じっス」


ふむ、未婚女性が恐らくこの城内に多いのだろう。それから、介護の経験がないということは、実家が金持ちか、もしくはこの世界の平均寿命が短いかだな。


「あ、あと率直に言って護衛任務に魔女隊は自信がない。ヒルデも体力的に毎日この男を背負うのは厳しいだろう。何より隊の長である私はローズに負けたという負の実績がある」


「…プライドないんっスか?」


うわぁ自負するとこじゃねえだろスポ根少女もひくわ。


「す、捨てた…。最悪、適切な説明と対応策を差し出さなかったら、魔女隊は処刑されるかもしれん…。隊員達の命を預かる身としては、プライドを捨てるくらいで助かるのなら、いくらでも捨てるのが道理だろう。頼む」


サラちゃん頭下げちゃったよ。中間管理職の悲哀を感じる。こういうの見るともう後戻りできないあかちゃん演技への道に進まざるをえないと感じる。ウソでしたなんて言ったらその日が命日だ。


「んー、その男になんかあったら責任全部おっかぶれという風にしか聞こえないんっスよね、正直」


「そ、そんなつもりはない!」


…天真爛漫な印象が消し飛んでくのはスポ根少女の生来の性格なのか単に修羅場を潜り抜けてきただけなのか。


「まあ、サラは中途半端に実直っスからね。

もっと単純にお願いすればいいんっスよ」


「どんなお願いだ…?土下座なら…」


「私とローズの二人で男の世話と警護を一緒に協力してやってほしいとかっス」


えっ。意外だ。

D・V・D!言いながら脱がせて土下座させてもおかしくないくらいだったのに。


「ロ、ローズ、私と二人でこの男の世話と警護を一緒にやってほしい…」


「まあ明確ではないとはいえ大臣の命令を無視するわけにもいかないっスからね。

あと、世話役の乳母がくるまで酒と飯おごってほしいっス」


「そ、それくらいなら…」


「二言はないっスね?」


「ああ、もちろんだ」


なんだかんだで厚い友情を結んでいるのだろう。青春の一コマだなぁ。


「お前たち、聞いたっスね!!?」


「「「「あっざああぁぁぁっス!!!」」」


オイ。


「えっちょ、そ、それは」


「あれ?二言は」

「ない!ない!!が…ああ、給料前なのに…」


隊長なのに給料安いのかな。ならデカ女が必死で飯食ってたのもわかる。


「ではお前たち、訓練を中止し、城内警戒態勢に移行するっス!!

当然、このことは他言無用っス!!」


「「「「了解っス!!!!!!」」」


おおお!!すごいちゃんと整然としている!

一瞬で空気が引き締まった。ちゃんと兵隊してるって感じがする。

どっかの百合隊とはわけが違う。


「で、大臣は召喚の件について緘口令は敷いてるんっスか?」


「あっ、いや、そういえば敷いてないな…」


どうやらただのスポ根ではないようだ。


「よく知らないっスけど大臣が情報統制忘れるなんてよっぽど不測の事態だったんっスね」


「ヒルデ、その男を降ろしてすぐに緘口令の助言をしにいけ。その後は魔女隊の調査に合流するように」


「りょ、了解です!」


アイッタぁ!!こ、こしがぁ…!


「やはり、噂が広まっているだろうからもう手遅れなのだろうか…」


「いや、噂なんて無いっスよ。カマかけただけっス。サラはまじで気を付けたほうがいいっスね」


えっ…まじで…ぼくも気を付けようこのひとに…。


「そこの異世界人に伝わるかわからないっスけど、一応護衛する者として自己紹介しとくっス。

バフマン王国薔薇騎士団第二護衛隊隊長ローザ・エリクソン。宜しくっス」


……脳筋呼ばわりしてすみませんでした。






評価ブクマ宜しくお願い致します。(懇願)

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