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夢の後
神は聖別したもうた。僕らは、校舎の中で目を覚ます。すると、やるべきことはもうすでにやられてしまっていたのだ。堕落した都市は堕落したまま審判の日の前触れなどなかったかのように、朝日の中たたずんでいた。僕ら姉弟以外の家からは捜索願が出されていて、生き残った生徒たちは皆、昨日起こったことは夢なのだと言った。学校に泊まり込んだ生き残った生徒たちは皆一日、こってりと叱られてそれでお仕舞なのだった。セキュリティ会社が何もしなかったことに怒りの声を上げる父兄たちの姿がしばらく見られたらしい。審判の日の前触れに際し、聖別された三百人を除き、トーキョーは元通りだった。教会関係者集団行方不明のニュースが一日流れたきりだった。




