ななわ 行き着いた村はどんなとこ!?
ルナさんのお母さん、登場です。
「えっ。」
どうやら、僕は小さな女の子くらいに思われていたようだ ...
なんか、目から水が垂れてきたよ...
な、泣いてなんかないんだからねっ!
この目から垂れてるのは、涙じゃないんだから!
ホ、ホントだよ...?
「っ!すまない!
そ、その背も低くて可愛らしかったものだから女の子だと思ったんだ!」
グサッ!
どうせ、僕なんか背も低いチンチクリンで。男らしさの欠片もない、女の子みたいな奴ですよ....。
「そ、それより村の方へ向かわないか!?」
・・・はっ!
そうだった!村まで案内してもらわないと!
「しょ、そうですね。村まで案内お願いします。」
・・・んっ?もしかして、話をそらされた?
・・・・・まぁ、いいか!
そんなことより、ルナさんとお話ししよう♪
「ルナさん。ルナさんは、冒険者なんですか?」
「んっ?あ、あぁ。一応、9級の冒険者だ。」
「9級!?す、すごいですね。」
「そんなことはない。私よりも君の方がすごいじゃないか。私たち、冒険者や騎士団が手こずっていた魔獣の群れを銃剣をただ、一振り振るうだけで倒してしまうのだから。」
「そうですか?ルナさんもあれくらい、できそうですけど。」
「まぁ、できなくはないが...
そ、それよりも村が見えてきたぞ?」
ルナさんと話しながら、村までの道中を歩いてたら
いつの間にか村に着いてたみたい。
ルナさんと話すのに夢中で、全然気付かなかったや。
あ、あれが村の入り口かな?
「あら、ルナちゃんじゃない!里帰り?」
ルナさんの知り合いかな?
「お久しぶりです、サーヤさん。
たまには、親に顔を見せようかと。」
「あら、そう。
フォルティナさんたちも、きっと喜ぶわ。
ところで、そっちの子は娘?ルナちゃん、いつ結婚したの?」
なんか、話の矛先がこっちにきたっ!
というか、娘って!?
なんか、泣けてきた...
もう泣いてもいいかな(涙)
「いえ、違います。そもそもカグヤは男で、成人していますよ?」
「カグヤちゃんっていうのね。でも~全然、男の子には見えないわ~(...ということはルナちゃんのいい人なのかしら)。」
グサッ!
ぐすん。もう泣いてもいいよねっ!
「(い、いえ違いますっ!)そ、その
母や村のみんなにも挨拶に行きたいのでこの辺で。」
「くすくす。えぇ、またね。」
しくしく。
あ、あれっ話し終わったの?
なんだか、小声で話してたみたいだったけどなんだったのかな?
村の中を歩いて、ルナさんの家まで向かった。
村の中を進んでいくたびにさっきみたいな、やり取りが度々あった。
その度に、僕の精神は多大なダメージを受けた。
でもおかしいな、僕の精神力は高かったはずなんだけどっ!
まぁ、そんなことがありながらも無事に?ルナさんの家の前まで着いた。(輝夜の精神にダメージがあるため、無事といえるのか?)
「母さん。ただいま、戻りました。」
ルナさんの家は、すごく立派で木造家屋の二階建てだった。
そして、ルナさんはその家の扉を叩き声をかけた。
「あら、お帰りなさい。ルナ♪」
家から出てきたのは
ルナさん、そっくりの美人なお姉さんでした。
目もルナさんと同じ碧い色で瓜二つ。
違うところと言えば、髪が金髪で
雰囲気がルナさんがクール系美人なら、お姉さんはおっとり系の美人という感じ。
そして何より、耳が尖っている。
んっ?耳が尖っている?
えっ、それって...
「エルフ...」
「あら、そっちの子はどなた?」
「母さん、紹介するよ。こちらは村までの道中で知り合ったカグヤだ。
母さん、カグヤはこう見えて男で成人しているからな?
あぁ、それとカグヤには言ってなかったな。私はハーフエルフだ。普段は髪で隠れているがほら、私の耳の先も尖っているだろう?」
「ふ~ん。男の娘なのねっ♪ルナのいい人なのかしら?」
「か、母さん茶化さないでくれっ!」
ルナさんたちが、なにか話しているけど
僕の耳には入ってこなかった…
(男の子ってところのニュアンスがおかしい気はしたけど)
だって、だって...
エルフって初めてみたもん!
わ~、まさにファンタジーだぁ!
というかルナさん、ハーフエルフだったんだ~
感動したよ~!
「カ、カグヤ?母さんに見とれているのか?(どうせなら、私を見てくれれば....)」
・・・はっ!
挨拶しなきゃっ!ルナさんがなにか、呟いてたけどどうしたのかな?
まぁ、いいや。そんなことより、挨拶だ!
「えっ、えっとぉ。エルフって初めて見たから感動してたんです!
えっと、ルナさんのお母さん!僕はカグヤ・モチヅキって言います。よろしくお願いします!」
「くすくす。私はルナの母でエルフのフォルティナよ。よろしくね~♪」
ルナさんのお母さんは、フォルティナさんっていうのかぁ。
「じゃ、じゃあ。カグヤ、あがっていってくれ。
村への滞在もウチに泊まればいいからな。」
「そうね。カグヤくん、ウチに泊まっていきなさい。」
「わ、わかりました。お世話になります。」
僕は、ルナさんたちに歓迎され
ルナさんの家に滞在することになった。
ルナさん、実はハーフエルフでした。
次回は、ルナさんsideで輝夜君に質問タイムを考えています。