そのころ クラスメイトたちは・・・
クラスメイト編、書いてみました。
輝夜君が避けられていた理由が明らかに!
星夜side
「ここは・・・?」
あの神を名乗るじいさんとの邂逅のあと、
俺は、見知らぬ部屋にいた。
周りを見ればクラスの連中もいる。
「ここは、何処だ?」
「なにが、起きたんだ?」
「異世界キター!」
若干、おかしな奴もいるが
概ねクラスの連中も、自分の身に起こったことに
戸惑っているようだ。
だが、ホントにここは何処だ?
周りには華美な装飾が見受けられはするが....
「お目覚めになったようですね。
異世界からの客人、いえ勇者様方。」
!声が聞こえた方を向くと・・・
シンプルでありながらも高貴な雰囲気を纏うドレスで着飾り、ゆるくウェーブのかかった長く美しい金髪を靡かせた美少女が騎士と思わしき者たちをひきいて佇んでいた。
「わたくしはプロミスト王国第二王女、
マリーン・プロミストと申します。」
...俺は、マリーンと名乗った美少女な王女に見とれていた。
「さっそくではありますが
お父様、いえ国王様と謁見していただきます。」
「俺、いや私たちは謁見の作法などは知らないのですが大丈夫でしょうか?」
「ええ、構いません。あなた方はわたくしたち、プロミスト王国が呼んだ客人、勇者であられるのですから。」
どうやら、謁見の作法は気にしなくていいらしい。
「待って!」
クラスの女子、たしか飯田 寧々に呼び止められた。
「輝夜君がいないんだけど・・・」
輝夜がいない!?そんなこと、どうでもいいじゃねぇか!?
「輝夜様とは、勇者様方とどういったご関係で?」
「えっと、学友です。
召喚?された時は一緒にいたんです。」
「それは...」
どうでもいいことに時間はかけられねぇ。
「飯田、今ここにいない奴のことは後回しだ!」
「っ!わ、わかった...」
輝夜なんて、どうでもいい。
今、思えば
あいつはマジでうっとおしかった。
俺の兄のくせして、チンチクリンでウジウジしやがって・・・
思い出したら、腹がたってきた...!
「話はまとまったようなので、謁見の間に行きましょう。」
「!あぁ、わかりました。」
おっと、チンチクリンのことなんか忘れて
謁見だ。
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謁見の間にて・・・・・
「お父様、勇者様方を連れて参りました。」
「うむ。ご苦労であったマリーンよ。
して、ソナタらが勇者か?」
四十代前半くらい、威圧感を漂わせる偉丈夫が玉座に座って俺たちを見下ろしている。
「はい。俺、いや私たちは地球の日本という国から来ました。」
「そうか。さっそくではあるが、我らがソナタらを召喚した理由を話そう。
この世界では現在魔神が復活しており、大陸各地で魔王が現れ猛威をふるっておる。
この世界でいう魔王とは、魔獣や魔物のその種を統べる王のことをいう。
例えば、オークであれば豚鬼王というように。
そもそも、魔王が大陸に蔓延る原因になったのが魔神の復活である。
よって、ソナタらには大半に蔓延る魔王、魔神の討伐もしくは封印を頼みたい。」
「私たちが、魔神討伐に出向くのに
王国からはサポートしてもらえるのでしょうか?」
「もちろん、行おう。
まずは、ステータスによってソナタらの質をみよう。」
「では、ステータスを調べましょう。」
ふんっ。王女様に従ってステータスチェックをしておくか...
だが、この王女をいつか俺のものに...
飯田 寧々side
ステータスチェックが終わった。
ステータスは神様のところで知ったのと
概ね、一緒だった。
はっ!それどころじゃないっ!
そうよ、
「輝夜様がいないって、どういうこと!」
「そうよ、輝夜様がいないなんて!」
「輝夜様、いったい何処に行ったの?」
わたしを含む、クラスいや、学校の大半の女子、一部の男子は
望月 輝夜様ファンクラブ兼親衛隊なのだっ!
輝夜様は、無邪気にわたしたちみんなに
笑いかけてくれる。
その笑顔がすごく輝かしくて…
こんなことなら、もっと輝夜様と話しておけばよかった...
「俺、こんなことなら学校でファンクラブ規則とか無視して輝夜様と話しておけばよかった...」
「わたしも、そう思った...」
輝夜が学校で無視されていると感じたのは、
輝夜様ファンクラブ規則で無闇に
輝夜様との接触を禁ずるとあったことや
輝夜から話しかけても、相手側が恥ずかしがり
輝夜の前から逃げてしまうのが原因だった。
でも、輝夜様を見つけ出したらいっぱい話しかけるからね。だから、待っててね!輝夜様!
「にしても、あの勘違い野郎!輝夜様をないがしろにしてぇ...!
お前なんか、輝夜様のことを知るために利用してただけなのに調子に乗ってぇ...!」
まぁ、いいわ。
「よし、みんな!
わたしたちは、とりあえず国王様の意向に従いつつ輝夜様を探しましょう!」
「「「「「おー!」」」」」
待っててね、輝夜様!
ファンクラブ兼親衛隊、みんなであなたを探しだすから!
星夜君は女子たちが自分に話しかけてくるのは、輝夜様のことを聴きたいからということに気付いてません。
むしろ、自分がモテていると勘違いしています。
輝夜君も同様です。