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小話5

「……温泉が湧いたな」

「これどうすんだよ…」

「なあ、烏帽子様だけどよ。湧いた瞬間に、目を泳がせて、口笛吹きながらどっかいったよな」

「あぁ、見てた。吹けてない口笛吹いてた」

「…………」

「「これ、烏帽子温泉だな」」


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大学施設温泉。通称:烏帽子温泉。本人は知られていることを知らない。

事情を知らぬ人は、土地の字が烏帽子だからだと思っている。

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「主様が転ぶところ、初めて見た」

「なんでもないって仰っていたけど、なんかあるな」

「環さんのことじゃないの?」


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遅まきな恋が来ました。

狛犬達はとっくに気がついています。

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「やはり環様と主様の間には何かあったに違いない」

「ねぇ、おやつ入れてあるって言ってたよね?」

「主様も様子がおかしかったが、環様もあれほど悲しそうな顔をされて…」

「僕、主様におやつ入ったの開けてもらってくる」

「これ、阿」

「吽の分はとらないよ。いってきまーす」


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7 恋 と 二 笑顔 の狛犬達

阿は、2匹にもらったものはちゃんと半分派。吽はどんなときも主様が気になる派。

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狛犬達からされたくない起こされ方番付


1 口の中に足を入れられる

 1度、肉球でぷにぷにされながら起こされたいと希望したところ、勢いを間違えた 阿が

 前足を突っ込み、起床。それ以降は、頼んだことがない。


2 鼻ベチャ

 冬の寒い日に、なかなか起きてこない私を阿が起こそうとしたところ、冷え冷えの鼻先が頬に。

 それ以来、なかなか起きないと2匹に最終手段としてやられる。


3 阿のぺろぺろ

 滅多にないが、起きるまでの間、阿に顔を舐められると、猫舌のざりざりで皮膚が擦りむける。

 地味に1日中痛い上に、会う人、会う人に心配され事情を説明する恥ずかしい目に遭う。


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基本、一人で起きられるけれど、たまには寝坊することもある。

そんなとき、あの子達はやってくるのです…。

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「最近、鍋が多いですね。ここ1週間ずっと鍋でしたけれど、どうかしたのですか?」

月:しゃぶしゃぶ、火:豆乳鍋、水:白菜ミルフィーユ鍋、木:シーフードカレー鍋、金:水炊き、土:あんこう鍋。そして、今日は、チゲ鍋。指を折って数える烏帽子様を横目に、うつむく。

「…鍋したいって言えば、烏帽子様を気軽に誘えるじゃないですか」

「え?」

「暗くなってきたから帰らなきゃと思うんですけど、まだ烏帽子様と一緒にいたいときに鍋に誘ってるって言ってるんです」

「………う、嬉しいです。」

真っ赤になるなよ、言ったこっちも恥ずかしいよ。わざわざ鍋本買ったんだよ。


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バカップル。


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