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小話2

「あれ、環さん、その指輪はどうされたのですか?」

烏帽子様が指摘してきたのは、右手にしているシンプルなゴールドの指輪のことだろう。

「これ?実は、以前好きなファンタジー小説が映画化されて、その小道具の指輪が素敵で、似たようなものを探してたの。やっと見つけてたんだ」

「へぇ、なんだか結婚指輪みたいなデザインですね」

「映画の中では、熱すると飾り文字のような文字が浮かび上がるんだけど、さすがにそこまでの再現は諦めた」

「・・・指輪を捨てる辛く長い旅に出かける予定ができちゃいますよ?」

「いとしいしと」

「っ、環さん!!なぜ彼の真似を!?そのものまねの需要はないと思いますよ」

「ハリーポッ〇ーに手を出すな!!」

「似てますけど、なぜその路線でいくんですか。プルプルしながら人差し指を伸ばしてこない!!」


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環さんのものまね持ちネタ3人物。映画好き。


一応、架空の世界としているので、映画ネタはどうかと思い没にしたのですが、小話の中で一番好きだったので復活させました。

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「烏帽子様って美味しいもの好きだよね~」

「ええ、幸せになれます」

「確かにね。でも、定食屋の裏メニューまで網羅しているのはすごいよね。何か好きになるきっかけってあったの?」

「……ウチの母の作るご飯はですね、ちょっと口では言い表せないくらいすごいのですよ」

烏帽子様、目が虚ろですね。

「代替わりするまで100年その味で過ごしたのですけれど、初めて外食したときの衝撃が忘れられないです。人ってすごいと思いました」

あんた神様やん。


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烏帽子母は、飯まず。

息子は成長するまで母の味しか知らず、それが普通と思っていた。

反動で、ご飯にこだわるようになりました。

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「タマさん、太った?」

主任の一言に凍りつく。先週、無事に第1子が生まれ、浮かれっぱなしの上司は空気を読むスキルをどこかに置き忘れてきたらしい。

…確かに、確かに2kg増えたよ?美味しいものいっぱいあるし。

烏帽子様が、美味しいお店にばっかり連れて行くからだよね。

「烏帽子様のせいです」

「え、でも、烏帽子様は太ってないよね」

主任の的確な指摘にさらに固まる。

…確かに、太ってない。私だけ!?


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烏帽子様には神様特典ついてるよ。

同じように食べてると太ります。

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「8周目~。はいはい、足上げて~」

はぁはぁはぁはぁ

テケテケテケテケ

「9周目~。スピード落ちてるよ~」

ぜはーぜはーぜはー

テケテケテケテケ

「はい、ラスト~。ダッシュで」

くっ、普段はあんなにかわいいのに!!

「おに~!!」


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ダイエット環さん。付き合いで、テケテケ足音は吽君。周回数のお知らせは阿君。

神社の境内にて。

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「烏帽子様、ちゅ」

振り向くと同時にほっぺにキスをしてみた。

「…環さん、そんなことする人だったんですね」

真っ赤になってしゃがみこむ烏帽子様を見下ろす。

「そんなことする人だったんですよ。でも、もうしません」

窓の外を見れば、また山が噴火していた。風下方面の灰掃除大変だもの。

「えっ、いや、いきなりだったからびっくりしただけで、え、もう今後一切しないの?」

慌てる神様はかわいい。

「ねぇ」

かわいい。


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ほのぼのバカップル。


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11月15日より、烏帽子様視点始めました。よろしければ、そちらもどうぞ。

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