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攻撃できないB級盾使いの俺、勇者と四天王の保護者兼“常識枠”になる 〜面倒事に巻き込まれた俺の世直し旅〜  作者: 街角のコータロー
プロローグ

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第13話:王都からの召喚状

朝。


 街道は静かだった。


 修練の疲れを残したまま、俺たちは歩いている。


 カイルは昨日より落ち着いている。


 迷いが消えたわけじゃない。


 抱えたまま進める顔だ。


 それでいい。


 馬の蹄の音が響く。


 前方から、一騎。


 白銀の外套。


 王都の紋章。


「勇者カイル殿か」


 使者だ。


 早ぇな。


「はい」


 カイルが前に出る。


「王都評議会より正式通達」


 巻物が差し出される。


 赤い封蝋。


 重い。


 嫌な予感しかしねぇ。


 カイルが開く。


 目が走る。


 沈黙。


「……王都へ出頭せよ」


「理由は」


 俺が聞く。


「聖堂騎士団との衝突、および暴走体発生事案についての事情聴取」


 やっぱりな。


「拒否権は?」


「ない」


 即答。


 シオンが一歩前に出る。


「某も同行する」


「騎士殿の同席は認められる」


 計算済みか。


 使者は淡々としている。


「出立は三日以内」


「急だな」


「王都は揺れている」


 短い言葉。


 だが重い。


 使者は馬を返す。


「遅延は不利に働く。以上」


 去っていく。


 静寂。


 カイルが巻物を握る。


「……僕のせいですね」


「違う」


 即座に言う。


「巻き込まれただけだ」


「だが動いたのは僕だ」


 責任を背負う顔だ。


 いい。


 だが一人で背負わせねぇ。


「世直しだろ」


 俺は肩を回す。


「なら王都も範囲内だ」


 カイルがわずかに笑う。


 シオンが静かに言う。


「王都は力と信仰と欲が渦巻く地だ」


「覚悟はあるか」


 試す声。


 カイルは迷わない。


「あります」


「本当にか」


 一瞬だけ、沈黙。


 だが。


「……怖いです」


 正直だ。


「でも、逃げません」


 それでいい。


 俺は盾を叩く。


「王都だろうが何だろうが」


「間に立つだけだ」


 カイルが俺を見る。


 あの夜と同じ目。


「戻ります」


「ああ」


「戻らせる」


 シオンが頷く。


「王都で、真の修練が始まる」


 風が吹く。


 遠くに王都の塔が見える。


 高い。


 でかい。


 面倒臭そうだ。


 だが。


 逃げねぇ。


 世直しの旅は、次の段階へ。


 勇者はまだ未完成。


 だが歩いている。


 選びながら。


 迷いながら。


 戻りながら。


 俺は小さく呟く。


「本格的に、巻き込まれちまったみたいだな」


 王都が、待っている。




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