中学時代〜ライヴの夜〜
記念すべき人生初の小説です。
辛口でかまいません!
ムカついたらムカついたって書いてください。
どんな事でもいいので感想お待ちしていますm(__)m
心臓にまで響く轟音。ステージは太陽よりも輝いていて、すっげぇ熱い。
いつもは空一面に広がる星も今日は見えない。
時刻は午後8時
ここ秋田でも確かにその炎は観客全員のこころに燃え移った。
みんな笑ってる。スケールが違う。いつか俺も・・・
あそこに立ちたい!―――。
「ちょー大輝ぃ!やばがったぐね?めっちゃカッコ良がったんだげど。」
『チッケト取んの頑張ったかいあったな。』
まだテンションが頂点に達したままの拓哉を遠ざけながら、俺は深呼吸をした。
夏の夜の少し湿った空気が涼しくて気持ちがいい。
俺の頭の中ではさっきの音楽がまだピンボールみたいにグルグル回ってる。
「今度の文化祭さぁ、やっぱ俺らでバンド組まね?」
拓哉は目をパチクリさせて俺を見て言った。
『つっても、ベースはお前で、俺がギターやるとして、ボードとボーカルどーすんだよ。』
「だよなぁ・・・。」
拓哉はガクっと肩をおろし、ため息をついた。
俺だってライヴはしたい。しょーもないウチの中学の前日祭を俺たちが盛り上げれたら、どんなに楽しいか。しかし、こんな田舎に音楽を聴くことを好む者はいても、奏でることをしようとする者は少ない。
俺たちだって楽器をはじめて2,3年くらいにはなるが独学だし、第一ライヴをやったことがない。
楽器をたしなむ者として、発表の場が欲しい・・・、なんて考えは鼻からなく、思い描くだけで時間の無駄ってやつだ。
いつかいつかと遠まわしに夢を見ていた。
どんなことも三日坊主の俺にとって、楽器は俺の中のなにかを変えてくれた存在であり、これからも何かを変えてくれるような気がする。が、そんなこととこれとは何の関わりもない。
てか、大勢の前で披露できような代物でもないしな・・・。
――なんて考えてたらいつの間にか俺んちの前。
拓哉のうちは俺んちからさほど離れてはいない。
『拓哉、まづな。おやすみ。』
「おぅ、じゃな。」
そぅ言って俺たちは別れた。