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(新)幼馴染と行く異世界転生~亜人を保護しましょう~  作者: 春風
第1章.精霊編 最強への一歩
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10.精霊城、予想以上と予想外と潜入

 やっと来たぜ、精霊の街!



 目の前には、この世界初めての人工物が目に入っている。


 いやー、流石に3日間は長かった!



 遠目から見えるだけだが、俺の住んでいたブラインよりは小さいながらも、それに迫る大きさの街があった。


 防壁は無い。

 敵はいるだろうが、戦う相手は精霊なのだから壁なんか無駄なんだろう。


 遠目から見て目立つのが、俺らから見て右端に立つおっきな建築物だろうか。

 あれが精霊王が住んでいるだろう城なのだろう。


 城の形状としては、白色の四角い本体の上に、同じく白色の水滴が乗っているような形をして、四角の各隅っこに見張り台だと思われる塔が立っている。


 ほぼ、まんまタージマハルのような見た目だ。


 恐らく俺らは国としての正面からではなく、右側から来たのだろう。



       城城城

       城水城

       城城城

     町町門門門町町

     町町町町町町町      

 道道道門町町町町町町町門道道道←『俺』

     町町町町町町町

     町町町町町町町

        門

        道

        道



 簡略的に説明するとこんな感じか。


 何故城が街の真ん中では無く、外側にあるのか。

 これは精霊王が緊急時に避難しやすくするためであるといわれている。


 街並みや城は普通に綺麗であり、余裕があったのならゆっくり観光したかった所だ。









 あの惨状を見てしばらく呆然としてたが、効果時間が切れて3人に戻った時に冷静に思った。



『あれだけの威力、耐性程度でどうこうなるレベルじゃなくね?』



 三人の総意である。


 だが、代わりに周りに及ぼす被害が大きすぎるのと、俺自身コントロールが出来ない事もあって最終手段とする事にした。

 まさか、反動があれほどだとは思わなかった。抑えきれる気がしない。


 だがそんな最終兵器であっても、対抗手段が出来たという事実が俺らに余裕をくれている。


 だから、あの後はラーナをカエル状態に戻し(戻れるの初耳なんですが………)、リボルと二人で全力で走ってきた。

 まぁ、MPが切れかかっていたので、敵が出ても戦う余裕が無かったとも言う。

 正直、あそこまで使い切る気は無かったです………。


 その結果、夜になる前に精霊の城に着く事が出来た。




 現在は夕方。


 MPは3分の2ほど回復している。

 明らかに回復量も跳ね上がってます。



 この後の予定としては、MPが回復次第、朝になる前の暗いうちに城に乗り込む算段を走りながら立てていた。


 作戦『ガンガン行こうぜッ!』だ。


 捕まった女精霊がいると思われるので早く開放したかったのと、余裕が出来て多少の無茶なら通りそうだと考えたのが理由だ。

 後、試しにぶっ放したあの一撃で、恐らく精霊王からの警戒度が上がってしまうと考えた。

 あんなのどう見たって、王に対する威圧行為だろう。

 なので、準備が整い来る前に落としてしまおうと考えている。


 これこそ後先考えない脳筋の定めだとも言える。


 えっ?城に乗り込むのは難しくないかって?

 俺らも最初はそう思っていたよ。

 見てるとそう難しそうではなさそうなのだ。




 実は今、再度現実逃避中だ!




「………まさかここまで来ているとは思いもしなかったのです」

「えぇ………」

「おぅ………」



 城の右側が抉れるように消し飛んでいた。



 あの極太光線はここまで伸びていたみたいで城を削り飛ばしていたのだ。



■■■■■■■■■■

■■■■■■■■■■

   城水城

   城城城

  塔道道道塔

町町町門門門町町町



 こんな感じだ。

 真ん中の水滴のような部分は無事っぽいが、恐らく四本あったであろう副塔が二本消えている。



「これ、中にいた味方の精霊も巻き込んでないか………?」


 呆然としたまま思った事が口から零れ出る。


 もしそうだったら、技を放った俺の罪悪感が凄い事に………!


「恐らく大丈夫だと思うわよ………」


 同じく呆然としたままのリボルが答えてくれる。


「………その心は?」

「まず副塔には監視の精霊が入るから、敵しかいなかったはずよ」


 サイドの塔を消し飛ばした際の被害は敵のみだと。


「また、本殿の方だけど、前来た時は無理やり眷属化させた精霊が逃げないようにあの水玉の中に閉じ込めてたのよ!救出の際にあそこを空間ごと削って助けたから、また出来てるって事はあそこにいるはずだわッ!」


 喋りながらどんどんテンションが元通りになるリボル。


 水玉が戻っている=誰かが捕まっている


 という考えに至ったのだろう。


「なら、無事と考えるしかないか」


 正直、今更グダグダ言った所で遅いのだ。

 そんな事を言うくらいなら、次から巻き込まないように注意する方が大切だろう。


「とりあえず今からどうするかだな」


 俺らが進む道の先には門があり、見張りが立っている。

 恐らく、怪しい人物と女を探しているのだろう。

 あそこは通れない。


「集団でいると目立つといっても、バラけるのは愚策だからなぁ」


 そうなのだ、三人一緒ではないとあの技は使えない。

 リボルやラーナがいないとMPが足りないのだ。

 それに一人になった先で襲われでもしたら、俺とリボルはその場はしのげるかもしれないが、連戦で精霊王が来たら勝つのは難しい。

 MPはできる限り残していかないと、生半可な攻撃じゃ噂の高防御は貫通しない。


 つまり、一度も戦闘をせずに三人で忍び込む必要がある。


 高難易度スニーキングミッションすぐる………。


「さてどうするか………」




 さぁ、精霊界本番戦突入だ………!









 夜。


 とあるインド風の城の一角。


 二人の男が城の周りを歩いていた。



「ふぁぁぁ。ねみー」


「だからよ。マジで眠い。なんでこんな時間に巡回なんかが入るかね?」


「そりゃアレのせいだろうな」


「あぁ、あれね」


「まじでアンとき焦ったわ。俺寝坊して3塔に行くの遅れたんだわ」


「そりゃおめぇすげー偶然だな。3塔って言ったら飛ばされた塔じゃねぇか」


「ホントにカミサマって奴を信じたね」


「まぁ、3塔と4塔が無くなったせいで城の裏側の警備が薄くなったもんな」


「薄くなったどころか後ろ削れてるじゃねぇか」


「それなりの奴らが巻き込まれたっぽいな」


「聞いたぜ。特級クラスが一人やられたんだってな」


「まぁ、捕まえた奴らは無事だったっぽいがな」


「それは良かったじゃねぇか。俺らにも選べるかもしれないだろ?」


「でも、今の所誰にも手出せてねぇんだろ?」


「あぁ、なんか誰かスゲーのが迷い込んでいたらしいな。それのせいで何もできてないらしいぜ」


「話が違げーよな」


「それを言いに行ったら、『うるさい!じゃああいつ等自由にできたら好きなのを選んでいい!』って言ったそうじゃねぇか」


「あぁ、それ聞いて残ってた特級クラスの奴らが頑張ってるらしいぜ」


「まぁ、俺らにはどうしようも無いしな」


「それな。まぁ、そんなんだから夜中に警備に回されるんだろ」


「ほんとそれ。実際【魔力探知(サーチ)】バラまくだけでいいとか簡単すぎるよな」


「まぁ、俺ら何て魔力の塊みてーなもんだしな」


「実際みんなさぼってるらしいぜ」


「だろうなぁ。座ってるだけでいいしな」


「さっきの奴とか見たか?思いっきり寝てたしな」


「特級様の一人だろ?まぁ俺らは寝てたらさすがに分かんないからな」


「あぁだからこうやっ―――」


「ん?どうしt―――」



 そのまま二人の男は魔力を散らして死んだ。









「………ちょろすぎる」

『………男なんてこんなもんでしょ』


 サクッと倒した二人を見ても、リボルはあっさりしている。


 まぁ、時間が全然無いのでそのまま駆け抜ける。





 お城の潜入方法。



 【魔力遮断(シャットダウン)】を発動するだけのお仕事だ。



 めちゃくちゃ悩んだ。

 死ぬほど悩んだ。


 悩み抜いて悩み抜いて。



 苦肉の策で【魔力遮断(シャットダウン)】を使って気配を消そうと思ったら、何とリボルやラーナから見えなくなったのだ。



 俺の盲点だったのが、『魔力の塊である精霊は、何故【魔力探知(サーチ)】を発動してなくても見えているのか』だ。


 そういうもんだと思って流していたが、冷静に考えるとなぜ魔力が見えるのかって話だよな。


 精霊の眼は『魔力を実体として捉えて、それを視界に映る物』として見ているらしい。

 この世界は精霊界と呼ばれるのは伊達じゃなく、この世界の物は総じて魔力を宿しているらしい。

 なので、『魔力を映す』という機能さえあればよくなったようで、『実体を映す機能』はいつの間にか無くなっていたらしい。


 その結果、『魔力を体内に留める』【魔力遮断(シャットダウン)】を使うと、実体しか見えなくなり、精霊の眼からは映らなくなるらしい。



 この結果に実は俺よりもラーナやリボルの方が驚いていた。


 曰く―――


「普段から全部しっかりと見えているから、見えなくなっている事に気づかなかったわ………!」

「最初の方は魔力が無い物の方が多かったので見えていたはずなのです………」


 らしい。


 それにしても、俺はちゃんと見えるのは何故なんだろうか?




 つまり侵入手段は解決したと思った。


 が、【魔力遮断(シャットダウン)】を使えるのが俺しかいなかった。



 (リボル)はまだしも、DEX(器用度)ラーナならワンチャンすぐ覚える事も出来たかもしれない。

 だが、この二人は純正の精霊であり純粋な魔力で出来た存在な為、【魔力遮断(シャットダウン)】を使う事が出来なかった。



 その為、再度考え込んだ結果、二人を隠す為には【精霊憑依(フュージョン)】で合体した上で【魔力遮断(シャットダウン)】を使うしか方法が無かった。


 これも、何で俺は実体を持ってるのか不思議ではあるとこだ。



 そうなった時、リボルは足を引っ張る悔しさからか機嫌が凄く悪くなったが、『リボルは戦闘担当だろ?その時は期待してるからな』って言って頭撫でたら、凄くご機嫌になりましたとさ。

 やった俺が言うのもなんだが、チョロ過ぎませんかリボルさん?


 まぁ、私も撫でてと言わんばかりに頭を突き出してきたラーナの相手もしながら、ちょっとリボルが心配になった瞬間だった。




 という訳で、現在【精霊憑依(フュージョン)】でラーナとリボルと合体し、俺が【魔力遮断(シャットダウン)】を掛けて侵入した。



 ホントに誰にも見えてないみたいだが、足音や声などは普通に通るらしく、『透明マ〇ト』というよりは『石こ〇帽子』的な感じだ。


 で、俺は【魔力遮断(シャットダウン)】のコントロールで中々手一杯なのであまり敵に攻撃出来ず、極力敵を避けて城を走り抜ける。


 リボルの魔力が荒々しすぎる………。



 今は城の監視役目を掻い潜りながら走り抜け、どうしても道を塞いでいる様な敵を少しずつ削りながら進んでいる。


 監視が死んだ際に、魔力が消失するので監視が集まってくるが、その精霊達からも俺らは見えていないので、そのまま無視して走り抜ける。

 精霊が増え過ぎたら、ひっそりと背後を取って気づかれない様に一人ずつサクサクと倒していく。




 こんな感じで城内を進んでいたが、城の中枢エリアに入った辺りで【精霊憑依(フュージョン)】が解けてしまう。




「隠密行動がとれなくなったが、今からは城の中枢エリアになる。急いで駆け抜けるぞ」

「わかったわ」

「ケロ」


 三人で声を潜めて話し、足の遅いラーナを俺が背負ってリボルと駆け抜ける。



 ここからはダッシュで、捕まっている精霊達の所に向かう。

 さっきの監視の話だと、味方になれば助かるかもしれない精霊がいるらしいしな。



 第二ラウンドと行こうじゃないか。

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