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クレッシェンド〜浮遊大陸の記憶〜  作者: ふゆいちご
第2章
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2章14 ご実家訪問

 有り難くもブックマークして下さっているお客様ありがとうございます。

 見直しが出来次第、後何話か投稿予定です。


 ルーに会えるかもしれない。

確定ではないのになんだかドキドキしてしまう。

 今夜あたり夢にあらわれるかな?

 もし、あらわれなかったら、こんなに近くにいるのに、連絡も寄越さないし何してたんだって怒ってやるんだから。


 いつの間にか告知を知ったらしい人達がどんどん集まり始めたので、人混み嫌いのジュノさんが「もう行きますよ!」とさっさと外に向かって歩きだしたので慌てて着いていく。


「では、今日のお楽しみの場所へご案内しま〜す」


今度はトリスタさんが先に立って私達を先導し始めた。

 神殿がメインじゃなかったんだ。


 行き先を教えて貰えないまま、転移陣で新たな場所に移動した。

 着いた場所は、繁華街?なんか、ちょっと華やかで雑多で····

 あれあれ?この感じは、ニニカのあの辺に雰囲気が似てないかい?


「ㇳ、トリスタさんここって····」

「トリスタさん、こんな所にヒナさん連れてきていいんですか?!」


 ジュノさんがトリスタさんに詰め寄る。


『えーっと、ヒナちゃん、この看板は飲み屋なのかな?』

『多分、お姉さん達とお酒飲む所じゃないかと思います』



 杉下さんも戸惑っている様子。

 トリスタさん、なんでこんな所に私達を?単に自分が来たかったからとかじゃないでしょうね。


「まあまあ、中に入って。見た目はアレだし、確かにそういうお店だけど····説明するよ」


 まだ外は明るく飲む所に入るには早い時間。今から飲むんですか?

 派手な外観とは反対に中は意外と普通っぽい雰囲気。落ち着いた色合いの壁紙やシックな色のテーブルやイスが並んでいる。壁際がボックス席で、中央は丸く組んだソファーが3つ。奥にはカウンターがあるようだ。


 そのカウンターの前で女の子が二人、掃除してる。まだ準備中みたいですよ。


 「あーすみません、まだなんですけどー」

「久しぶりリビーちゃん」

「あら、トリちゃん。どうしたの?お客さん連れてきてくれたの?悪いけどまだ準備中よ」


 ほら、やっぱり準備中···ってやっぱりトリスタさん常連さんなんですね。リビーさんて言うんだ。さすが美人さんです。もう一人も綺麗な人だ。

 

「いや、ちょっとね。ライザさんいる?」

「もうすぐ来ますよ」


 ふと、リビーさんがこちらを向いて目を見張った。


「トリちゃん!あんた何やってんの!お客連れて来てくれたのかと思ったら若い女の子がいるじゃないの!いつから女衒になったの!」


女衒ぜげんとは、江戸時代、女の人を遊女屋に売りに行く人。斡旋業。ヒナの耳には翻訳されて聞こえています。



 リビーさんはトリスタさんの襟首を掴んで怒鳴る。絞め殺しそうな勢いだ。激しい〜。


「開店前に何騒いでるんだい。もう掃除は済んだのかい」

「ライザさん助けて〜」


 私達はどうしていいのか分からずオロオロするばかり。

 そこへ奥から、妙齢の美女が現れた。どうやらこのお店のボス?店長?ママさん?なんて呼べばいいかわからないけど責任者っぽい人だと思う。


「おや?トリスタ。またリビーを口説いてたのかい?営業時間内にしてくれないか」

「ライザさん、ユシャさんが面倒見てる子に会ってみたいって言ってたから連れてきたんですよ。あ、でもユシャさんにはナイショですけど」


 え?私に会いたいって?ユシャさんの知り合いなのかしら?まさか元カノとか、ユシャさんと因縁がある人だったりする?


「この子が?」


 ライザさんは私の傍まできて観察するように前後左右から眺めている。


「ユシャはロリコンだったのかい?」


 ライザさんの一言で私のHPは0になった···と思った···酷くないか··?

 杉下さんとジュノさんが同情するような、可哀想な子を見るような目で見ている。 

 同情するなら金を····じゃなくて言い返してくれ!

 私はそこまで子供じゃない!


「色々事情があったと思うけど、あの子は優しくしてくれてるかい?」

「は、はい」


 え、え〜と、どういうことかな?トリスタさんを見る。


「約束してただろ?ユシャさんの実家に連れて行くって。ここだよ。ライザさんはユシャさんの母方の祖母にあたるんだ」


「「「!」」」


 なんですと?!

 このガールズバーか遊女屋かわかんないけど、ここがユシャさんの実家?


「ここがユシャさんのお母さんの実家だってことは、ほんの一部の人間しか知らないから、三人とも他で話しちゃダメだよ」


 私達三人とも深く頷く。

 

「ユシャはね、大学に行ってた時はよくここに来ていたんだよ。大学の寮に入ってたんだけど···まあ、色々あったから、なんていうか隠れ家的な場所でもあるんだよ。あ、でも、あんた達はたまに来てくれてもいいよ。特に男子二人は夜来てくれたら大歓迎。サービスするよ」

「は、はい···」


 杉下さん、来るつもりなんですか。


「僕は遠慮します」


 ジュノさんはそうでしょう。


「ケント、ジュノ、いつでも言っ

て。僕が連れてきてあげるよ」

「トリスタさん私は?」


 私も来てみたい、夜に。


「お嬢ちゃん、あんたは昼間おいで。美味しいお菓子を準備して待っててあげるよ」

「あ、ありがとうございます。ライザさん」


 やっぱり夜はダメか。私、何歳位に思われてるんだろう。

 ん?ライザさんてユシャさんのおばあちゃんなんだよね。見かけは若くて30〜40歳なんだけど····

 ユシャさんのお母さんは一緒には住んでないのかな?

 お父さんはあのヤンチャボーイ、ニコラスさんだけど、お母さんはどんな人なんだろう?


 結局、店の奥のライザさんのプライベートスペースでお茶とお菓子をご馳走になりました。ユシャさんのお母さんについては聞けなかった。


 日が傾き始めたのでライザさん達は開店準備をしなければいけないので、私達は退散することに。 


「ヒナって言ったっけ。本当に遠慮しなくていいから、いつでも遊びにおいで」

「はい。ありがとうございます。きっとまた伺いますね」


 ライザさんはサッパリとした気性の素敵な女性だ。面倒見が良さそうな所はユシャさんと同じかも。


 警備隊エリアに戻る馬車の中、杉下さんとジュノさんは何故か仲良くなって二人で話し込んでる。

 隣りにいるトリスタさんに思い切って聞いてみた。


「あの、トリスタさん。私、ユシャさんのお父さんには会ったことあるんですけど、お母さんはどうしてらっしゃるんですか?」

「あ、知らなかった?もう亡くなってるんだよ、多分。白の巫女だったしね。いや、あれは亡くなってるわけじゃないのかな?」


 ····え、ええ〜〜〜っ!




 

迫力あるライザさんにヒナは子供扱いされても文句がいえません。実際、かなりの年齢差があります。4〜500歳位?

 お店の名前は「ライザの店」そのまんま。

 次もできるだけ早くUP出来るように······したいな〜(希望)

次もよろしくお願いします。

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