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クレッシェンド〜浮遊大陸の記憶〜  作者: ふゆいちご
第2章
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2章5 ヒナ、転移陣で酔う

体調不安定の為、投稿タイミングが不定期になっております。申し訳ないです。良かったらお読み下さいませ。


注※ここから日本語『』こちら語「」です。

 


 スギシタさんに大人のドラゴンの訓練風景を見に連れて行って貰える事になった。

 訓練場は離れた場所にあるので転移陣を使うという。

 杉下さんどうするんだろう。転移陣は魔法がないと作動できない。



 敷地内は転移陣、獣車があり、文官や魔力の少ない一般の使用人が移動や、荷運びに使っているそうだ。

 転移陣を使うと転移魔法を使うよりかなり魔力の消費が節約できるとのことで首都にはあちこちに転移陣があるそうです。電車みたいだな。


 この部隊所属のそれ以外の隊員の移動は基本『走っていけ!』だそうです。身体を鍛えるためでもあるとか。

 正隊員は魔法で身体強化ができるので、苦にはならないらしい。

 それは鍛えるってことになるのか?

 

 獣舎の隅にある扉の一つを開けると、足元に丸い文字盤。転移の魔法陣だ。

 スタラーダのホテルに着いた時、足元にあった物を思い出す。(アレックスくんが作ったヤツ)

 杉下さんはポケットから小さな石を取り出した。


「これ、魔力のこもった石。エルフォンスさんに持たせて貰ってるんだ」


 なーるほど。その手があったか。


「ヒナちゃん、転移、大丈夫?」

「大丈夫です。ユシャさんと時々、転移で移動してるので」

「ああ、そうか。あの人、転移魔法使えるんだ。じゃ、ヒナちゃん、僕に掴まってね」

「はい」


二人で転移陣に乗り杉下さんに掴まる。


「転移、第1訓練場」


 杉下さんが告げると周りが一瞬歪む。ユシャさんの転移より緩く、うにゃっとする感じでちょっと気持ち悪い。思わず固く目を瞑ってしまう。




「着いたよ。ここが第1訓練場の転移陣。ヒナちゃん大丈夫?」

「ううっ·····だ、大丈夫。平気平気」


 ユシャさんの転移に慣れちゃってるせいか、ちょっと酔ったかも。

 ユシャさんの転移、乗り心地が良すぎたよ····


 軽く息を吸って吐いて····よしっ!大丈夫大丈夫。

 杉下さんは石をポケットに戻してる。

 私はドアノブに手をかけて、勢い良く開けた。

 ドアの向こうには······


「おえ、わあっ!」

「え?キャー!」


 目の前に上半身裸のイケメン!

何のご褒美?いや、そうじゃないでしょ!

 なんで!なんで、こんな所に半裸の男の人がいるのよ!?赤味がかったオレンジの髪、初めて見た。


「『ヒナちゃんどうした!』あ、フェルゼさん」

「ケント〜なんで、ここに女がいるんだよ〜!」

「サライとレトに聞いてないですか?この子がヒナちゃんです。それよりフェルゼさんこそ、なんで裸なんですか?」


杉下さんが私を庇うように前に来たので私は後ろを向いた。


「水竜の訓練に行ってたんだよ。着替ここに忘れてたんで、帰ってきた。で、今着替えてた所だ」


それは、グッドタイミング。いや、バッドなのか?


「そうだったんですか。ヒナちゃん、改めて紹介します。北地域担当のフェルゼさんです。水竜の世話を担当しているんだ」

「驚かせて悪かったな。フェルゼという。服着たからもう大丈夫だぞ」


 ああ、良かった。


 ユシャさんに聞いたことがある。もしもの事を考えて必要ない魔法を使わないようにしてる、と。生活魔法はそのひとつだそうで、ユシャさんちの家事は大変だった。掃除とか洗濯とか。


(何でもかんでも魔法でやるわけじゃない)とかいってやらされたことを思い出す。


 第3部隊の人達も、自分で普通に出来ることは魔法に頼らないように

しているって。

何を魔法に頼るかは人それぞれらしいけど、フェルゼさんは、ドライの魔法を使わず、着替えをしてたようだ。


「こちらこそ突然お邪魔した上、大きな声を出してすみませんでした。ヒナです」

「おう、よろしくな」


青緑の髪に緑の目、ちょっと派手目のワイルド系イケメン。ここにはイケメンしかいないのか!(喜)


「ドラゴンの訓練を見せてあげようと思って連れて来たんだけど、もう終わったんですね」


終わっちゃったんだ·····残念。


「いや、またクーリーが脱走したから皆で捜索中らしい」

「またクーリー脱走したんですか?」

「クーリー?」


クーリーって誰?脱走したってドラゴン?隊員?何者なんだろう。

でも、皆で捜索ってことは、とにかく一大事よね。


「じゃ、俺も探しに行くから。ヒナだっけ。すまないな、見学はまたにしてくれ」

「あ、はい」


フェルゼさんは私達を残し、バタバタと出て行った。


で、ここは訓練場にある隊員の控室のようです。机、本棚、ロッカーがあり、テーブルの上には飲み物やお菓子の袋らしきものが······


「ごめん、ヒナちゃん。訓練はまた改めて見学しにこよう」

「それはいいんですけど、クーリーさんて?」


杉下さんが、うっ!と口元を押さえた。


「え〜っと、ヒナちゃん。これはトップシークレットというか、他言無用でお願いしたいんだけど···」「はい?」


まさか、どこぞの王子様とかVIPですか?


「クーリーっていうのは絶滅したと言われていた幻の飛竜と呼ばれるエアードラゴンの子供なんだ」

「絶滅····幻の飛竜···エアードラゴン?エアードラゴン!」


思い出した!以前、ユシャさんちの本棚にあった本でエアードラゴンという名前を見たのを思い出した。

なんだか聞いたこと有るような名前だな、と思った。

そんな貴重なドラゴンが脱走したなんて、確かに一大事だわ。


「ここで飼ってたんですか?」

「最近、保護されてうちに来たんだ

けど、生態とか色々わからない事だらけで、レトが手探りで世話してたんだよ。そいつすぐ脱走しようとするんだ」

「仲間の所に帰りたいのかな?」


エアードラゴンは絶滅を免れてた?


「かもしれないが、そのまま離すと、ヤバいヤツに捕まる可能性があるし、見つかった場所が場所で、そこに群れや仲間とかコロニーがあるとは思えないらしい」

「そんな酷い場所なんですか?」

「グラドラの大穴という所らしいんだけど······」


げっ!あのでっかいい穴の近く?


「私、ここへ飛空船で来るとき、上を通りました」

「通ったんだ。どうだった?」


杉下さんは見た事がないようなので、簡単に説明した。大陸を貫いていて雲の合間から海が見えたこと。

気流が乱れるのか少し揺れてエアポケットのようだったことを話した。


「へえー、そんな所があるんだ。凄いな。どうして、そんな所ができたんだろう」

「ユシャさんのお父さんが、穴あけたらしいですよ」

「ええっ!」


取り敢えず、ユシャさんに聞いたことを杉下さんに話した。


「親子揃って凄いんだ·····」


杉下さん····凄いで済ませる内容ではない気がするんだけど。








ボキャ貧で、どうしてもそれに見合う言葉が出て来ない事があります。最近特に多くて··はぁ···ため息。

その為、投稿済のお話もちょくちょく改稿することがあります。 

 ご理解、ご了承お願い致します。

 読んで下さってありがとう御座います。 m(_ _)m

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