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クレッシェンド〜浮遊大陸の記憶〜  作者: ふゆいちご
第2章
51/114

2章3 やっと再会です

見直しでき次第、次話も投稿致します。

よろしくお願い致します。


ギャーッ!耳元で囁かないで!耳が死ぬ耳が死ぬ!


「違います違います!何言ってんですか!」

「そうか~?今、ポーッとなってただろ」


石段を上がりながらユシャさんは私をニヤニヤしながら見てる。わざとだー!


「だって、あんなに紳士的な人ヤクトさん以来だったから、ちょっとキュンとはしちゃったけど、私はユシャさん······っんん!」


落ち着け私。言い返すのだ。


「ユシャさん嫉妬ですか〜」


私はユシャさんが(好き)····って言いそうになって、ギリギリ止めて誤魔化した。


「バーカ、なわけ無いだろ。確かにクリストフは俺らから見ても格好良いからな。ヤクトはただの女好きだ」


そーなんだ。頼りになりそうだし、物腰も柔らかいしイケオジだもんね。

でも、ヤクトさんのこと酷く····ないな。ヤクトさんのお父さん奥さん多過ぎ!女の子大好き親子なんだ。


中に入ると、広いエントランス。

ここでテント張って泊まれと言われてもできる!と答えられるわ。


クリストフさんに応接間のような部屋に案内され一休み。お茶とお菓子を出して貰って満足満足。

ここはどこの貴賓室ですか。家具が高級品だろうなと私でもわかる。


こちらの世界のお菓子はだいたいクッキーみたいな焼き菓子が主でナッツやハーブ等で味や食感に変化をつけたりしている。

後は蒸しパンとかホットケーキみたいな物。

下の大地からの影響でケーキ等も増えつつあるとか。(前にトリスタさんにご馳走になったようなヤツ)

他にも、地域限定のお菓子もあるようなので、いつかゲットしたいものである。

ただ、ニーロカには雨宮さんのせいで私の世界で見たようなスナック菓子系も密かに存在している。


のんびりお茶していたら扉をノックする音がした。

ユシャさんが返事をすると、ジュノさんが入って来た。


「失礼します。サライとレトも一緒ですが、いいですか?」

「二人とも、もうこちらに帰っていたのか。俺はかまわないが。ヒナ、サライとレトというのは、お前の友人を保護した警備隊員だ。同席してもいいか?」

「あ、はい。もちろんです」


杉下さんを保護····つまり、あの山奥まで行ってここまで連れて帰ってくれた人達。

やっぱり私もお礼言ったほうがいいよね。

ジュノさんは案内してきただけのようで入れ替わり出て行った。


「妃奈ちゃん!」

「杉下さん!」

「無事で良かった」

「杉下さんも無事でよかったです。あの、手紙ありがとうございました」


杉下さんは少し痩せたかな?後、髪が伸びてて、後ろで束ねてる。

そのせいか、雰囲気がちょっと変わってる。

杉下さんの後ろにいる男の人達が私に興味津々な様子だ。


「あ、紹介するよ。妃奈ちゃん、僕を助けてくれたサライとレト。一緒にドラゴンの世話をさせて貰ってる」

「ドラゴンの!」


モフモフだけでなくドラゴンにも萌える私としては是非お友達になりたい。


「あ、浅田妃奈です。ヒナと呼んで下さい。杉下さんを助けて下さってありがとうございました」


ん?なんか変だった?これじゃ私が杉下さんの保護者みたいじゃん。


「ぷぷっ。宜しくレトです」


緑系の髪に緑の目。私と同年代に見えるのがレトさん。実際は多分私よりずっと上だろう。


「サライです。よろしくヒナちゃん」


薄青の髪色、目も同じ色だ。また違ったタイプのイケメン達だ。

所変われば品変わる······って人だけど地域によって顔立ちも違いがあるということかな。

それにしても、この世界のイケメン率高すぎ。

あのモンスターオタクらしいタヤさんでさえ、ちょっとイケメンだった。


そのサライさんとレトさんは、まだ仕事があるというのですぐに出ていってしまった。

私を見に来ただけらしい。

ちょっと!私は見世物じゃありませんよ。珍獣扱いですか?




 この後、杉下さんが警備隊の敷地内を案内してくれるということで、みんなで応接室を出る。


「お二人とも今日の夕食はこの建物の食堂においで下さい。エルフォンス様もそれ迄には本部への報告を済ませて戻るとのことですので、御一緒にと言うことです」

「はい」

「はい。あ、ユシャさんは今からどうするんですか?」


私達に背を向けて奥に行こうとするユシャさんに声をかける。


「俺はここはちょくちょく来てるから別に見る所もないし、部屋借りて昼寝でもする」

「えっ!」

「なんだ?俺だって疲れる時もあるぞ。ヒナ、警備隊の中なんて中々見られるもんじゃないぞ。楽しんで来い」


いや、ユシャさんが疲れたなんて言うなんて、なんか企んでるんじゃないでしょうね。

あれ?確か、こっちに家もあるって言ってたよね。帰らないの?


「スギシタ······えーと、ケントでいいか?」

「は、はい」

「サライかレトに言って、ヒナにドラゴン見せてやってくれ。スタラーダでは見られなかったからな」

「はい」

「ドラゴン!」


私がドラゴンという言葉に反応すると、ユシャさんはクスッと笑って


「じゃあ、食堂でな」


と言うと行ってしまった。

やっぱり今日はこっちの家に帰るんじゃないみたい。


「じゃ、ヒナちゃん行こうか」

「はい、宜しくお願いします」


杉下さんと外に出る。

今日もいい天気だ。今までいた建物はエルフォンスさん個人のお屋敷ではあるけれど、事務仕事も此処で行う為、警備隊の事務所代わりにもなっているそうだ。


少し離れた所に隊員の宿舎があり、今は杉下さんもそこに住んでおり、食堂もあるので、普段は本館(エルフォンスさんのお屋敷)の食堂には行くことはないらしい。


入口の門から屋敷の玄関までの通路脇には綺麗に刈り込まれた生け垣やや色とりどりの花、ちょっとした噴水まである。

テレビやスマホで見た外国のお城の庭園のようだ。エルフォンスさんて貴族?



杉下さんが世話を手伝ってる獣舎までは割と近いとのことで、歩いていくことに。歩きながら再会するまでのお互いの出来事などのプチ報告会。



*以下、二人の会話は日本語です*



「聞いたよ。学校に通ってるんだってね。思ってた以上にこっちの言葉ペラペラなんで驚いた」

「あ······はぁ、えへへ」


す、すみません。私ズルしてます。ルーの力と言う裏ワザ、チートスキル使ってます〜ごめんなさい!

心の中で手を合わす、いや、スライディング土下座しております!



読んで下さってありがとうございます。

次話もよろしくお願いします。

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