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クレッシェンド〜浮遊大陸の記憶〜  作者: ふゆいちご
第2章
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 2章1 飛行船に乗って

 このお話から2章です。

カタツムリ更新ですが、続けて読んていただけると嬉しいです。

ヒナとユシャさんは中央に向かって出発しました。



ポーン


『本日は、当飛行船をご利用頂きありがとうございます。中央首都の領界に入りましたのでお知らせします。ヴォイスのカナベル空港には後一時間程で到着します。

当船は間もなく【ラグドラの大穴】の上空に到達致します。多少の揺れがあるかと思いますが、ご了承下さいませ』


飛行機に乗ってるような気分になる

船内放送が聞こえた。

飛空船自体もだけど、この放送システムも魔道具を使っての物らしい。


私とユシャさんは首都ヴォイスに向かう飛空船に乗っています。

満席ということだけど、それ程大きくない飛空船なので、乗務員合わせて定員約80人。(今日は乗務員6〜8人、乗客75人)


下の大地から来る観光船はここの飛行船より大きく、国力によっては倍以上、国によってはそれ以上大きい物もあるらしい。


外国人(下の大地の人)は首都の行き来は制限があって観光客には首都行はプレミアムチケットだそうだ。飛空船は更にレアチケットらしい。

国賓や留学生などは別の許可が必要なため枠が違うそうだ。。

中央以外の地方に観光に行くのは自由らしい。

ニーロカに来ていたような季節労働者は地区の許可があればOKだそうだ。


この大陸の一般の人も中央へは申請しなければ入れない。

申請すれば、許可証が貰えて、出入り自由となる。但し有料。

神殿のブラックリストに載ってたり、犯罪歴があれば許可されないらしい。まあ、それは当たり前だけど。


首都の商人は大半が持ってるとか。仕入れとかあるから必要なんだろうけど·····やっぱりお金なのか?


神殿及び警備隊、議会関係者は優遇制度があり身分証があれば出入り自由だ。

「権力がモノを言う」の実例だな。


因みに、歩いたり自分の乗り物で行ったりすると、ちゃんとゲートがあって、チェックされるそうだ。

山越えするとモンスターがいたり、首都近くに結界があり結局入れないらしい。


直接転移も結界があるので無理らしい。転移出来るのは神殿関係者や警備隊関係者等決まった人達。

それでも基本決まった転移陣から転移陣への移動になる。

例外はあるらしいけど、多分緊急事態とかの時だろう。


だから、このレイハスとヴォイス間の領域を通るしか無い。


「俺は許可証は持ってる」

「えっ、なんで?ズルくないですか」


ユシャさんチートでアウト!


「昔、親父と旅しまくってたから作ってた。昔はもっと緩かったしな。それにヴォイスにも家がある」

「はあ、更にズルい」

「なんでだよ?」


ユシャさんって金持ちのお坊っちゃまだったの?

私はエルフォンスさんのおかげで特別にすぐチケットを用意して貰えたから権力って自分が使えると得だなって思っちゃう。自分勝手ですまぬ。

こういうの人間の本音か。


客室は1等客室、2等客室と2つあり私達はもちろん1等客室。

ユシャさんのツテかエルフォンスさんの権力かは知らないが、まあまあ快適なので良しとする。元の世界の飛行機とかが凄すぎたもん。


一等客室は定員10人。真ん中に通路があり右と左に2個ずつ窓があり計4つに区画されている。簡易ではあるが、個室みたいに区切られているのだ。

4人用2部屋、2人用2部屋。

もちろん私達は2人用。

某魔法学校行き列車とかオリエント急行みたいなのの劣化版って感じ。

貸し切りだとか人数によっては仕切りを移動させるそうだ。

椅子と簡易テーブル付き。


こちらはお客さんは貴族や大商人で、護衛が部屋の前に待機していることもあるそうだ。


ちょびっと、ほんのちょびっとの優越感とかなりの申し訳なさを感じるのは、私が庶民のせいかしら?


2等客室は椅子はなく適当に敷物を敷いて(一応貸してくれるらしい)座るんだとか。

ちなみにこの飛空船、床は木で出来ています。

2等客室は、貴族、大商人の使用人、または一般人、観光客が乗るらしい。

ちょっと窮屈そう。


じゃあ、パザさん達は1等客室にフィン様と一緒に乗れたのかな?

獣族だと珍しがられそうだし、2等客室でも居づらいだろうな。

ご護衛だし····うん、フィン様ならきっと一緒の部屋にしたと思う。




『間もなく、【グラドラの大穴】上空です。本日は雲に覆われておりますが、雲が晴れた際には下の大地、若しくは海が見えることがあります』


え〜っ!大陸貫いちゃってるの!

飛行機のよりはちょっと大きいサイズの丸い窓に顔を寄せる。



眼下に広がるのは白い雲海。

時々、雲の合間から植物らしき緑色とちらちらと茶色いの物が見える。

大穴という位だから結構大きいのだろう。


「あっ!」


青い!海だ、海が見えた。


「ユシャさん、海!海がみえます!」

「ああ、見えるな」


反応うっす〜。まぁ、見慣れてるか。


「それにしても、凄いですね。下の海が見えるなんて崩れたりしないのかな?」

「ずっと修復工事は続けてるらしいが、まだ、だいぶかかるだろう」


修復?事故かなんかでできたのかな。確かにこれじゃ危ないよね。


「あれ?凄い大きな······木の根っこ?」

「魔霊樹の根だ。魔霊樹自らも修復している。根がない所は魔素が不安定になるから······おっと少し揺れが来たな」


飛空船が少し揺れた。飛行機に乗ってる時たまに揺れるエアポケットみたいな感じ。

下まで穴が開いてるんじゃ気流も不安定になるよね。


「こんな大きな穴どうやって出来たんですかねえ······」

「うちの親父がやった」

「えっ?」


ちょっと待って!

ユシャさんの親父ってお父さん?

あのメチャ見た目若くて明るい····ニコラスさんって言ったっけ?

あの人が?!



 




読んでいただきありがとうございます。

ユシャさんのパパは色々秘密があります。徐々に出していきます。

フラグを立てて、立てて、(ヨイショヨイショ)回収頑張ります。


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