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クレッシェンド〜浮遊大陸の記憶〜  作者: ふゆいちご
第2章
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3章19 パーティーに行こう


 悪役令嬢は誰だ!いよいよパーティーです。お城に向かいます。皆様各自イメージを膨らませて豪華なお城を想像して頂けると助かります。


 本日は、お日柄もよく。祭り日和、パーティー日和。


 ということで、朝からモンステラ伯爵邸は大騒ぎ。

 女性陣は軽く朝食を取った後は、入浴だのマッサージだの美容に関するあれやこれや施術されている事態は私にとってはアンビリバボーです。香油とかなんちゃらクリームとか訳わかんない。

 コルセットは使わないようで良かった。


 昼食は軽めにとってお城に向かうのだけれど、伯爵邸からは転移陣を使うと言う。

 マジですか?!

 伯爵が一部の高位貴族しか許可されないと言う魔道具の転移陣スクロールを城から借りていると言うのである。私達ってVIP扱い?


 時間になり、一階のフロアに集まる。みんな正装である。シルビアさん流石綺麗。美人だしスタイルが良い。胸もある。

 ハオルチアさんも美少女だ。だが、お胸は私と良い勝負。だから彼女のドレスをお直ししたのか。直す場所は少ない方が良いだろうから。


「わあ、ヒナ凄い綺麗!」

「ありがとう、アルクくんも素敵よ。皆も凄く素敵。カッコいい!」


 凄いな。皆んな凄いカッコいい。イケメンの正装は迫力あるなあ。


「ヒナさん美しいです。言葉ではうまく言い表すのは難しいですが、まるで咲いたばかりの可憐な花のようです。」

「ヒナちゃんなかなかのもんだ。可愛いじゃないか。青い花の精霊みたいだぞ」


 フィン様とクリス様ったら照れます。


「ボソッ………」


 ジュノさん。何だと、こら!ケンカ売ってんのか!(日本語に訳されたら馬子にも衣装という意味の言葉を言ったようだ。勝手に脳内で訳されている)


「ジュノ素直じゃないなあ。ヒナ大丈夫だ。綺麗だ」

「ジュノくん。女の子は褒められると更に綺麗になるんだよ。ちゃんと褒めなきゃ」


 ラクシエルさんとバーディさん。大丈夫だって何?ちゃんと褒めなきゃってどう言う意味?


「ラクシエルさんとバーディさん、後でちょっと顔貸して。もちろんジュノさんもね」


「「「ヒナ(ちゃん)!めっちゃ綺麗!!」」」


 それでいいのよ。うっ!侍女さんやメイドさんが、口元に手を当てて横向いた。あれは笑いをこらえているに違いない。もう!やっぱりあの三人は後で締める。


 伯爵の指示で執事さん達が魔道具らしいスクロールを床に広げた。

 結構大きな魔法陣が描いてある。これなら10人以上転移出来そうだ。

 伯爵家の長男と次男は別行動だそうで、今から伯爵夫妻とハオルチアさん、私達が出発する。


「悪いが各自の魔力を使わせて貰う。帰りはバラバラになると思うので獣車を迎えに来させる。護衛と侍女を同行させるので、帰りはこの者達に声をかけるように」


 伯爵家、侍女さん二人、護衛三人、そして私達。計15人。この人数を転移するには結構な魔力が必要だろう。そして伯爵家の使用人も皆んな魔力があるとの事だからのセリフ。でも、凄い魔道具だ。お高いんでしょうね、これ。


 …とかなんとか考えてたら、あっと言う間にお城へ。


 着いたのは、今回限りの転移ステーションらしき場所。護衛騎士が配置されている。なかなかきらびやかなお部屋。伯爵邸もなかなか豪華だったけど、また違う豪華さだ。王城だもんね。城内に直接転移を許されるのは許可された特別な人達だけ。伯爵のトウキクでの位置付けが高い事がわかる対応だ。


 近衛騎士が伯爵に丁寧に挨拶をして控の間という部屋に案内してくれた。

 何で近衛騎士だと思ったかって、着ている服が漫画とか映画で見たそれ、しかも華やかな騎士服だったから。違う?

知識が無いってツラい。


 案内された部屋もまた豪華。パーティーは中庭で行われるが、その前に式典が大広間であるそうだ。それまではここで待つらしい。


立派なソファがあり、テーブルには花が飾られ、ワゴンにはお茶やお菓子が準備されている。一緒に来た侍女さん達がお茶を淹れてくれる。


「私は少し打ち合わせがあるから先に行っている。式典会場にはナイジェルが案内するから待っているように」


 ナイジェルさん!そう言えば、伯爵家の一員のはずなのにここに居ない。


 伯爵が部屋を出ると、それぞれに雑談を始めた。


 シルビアさんはジュノさんにしきりに話しかけている。

 バーディさんはクリス様とフィン様にトウキクの王族について説明している。こちらの王族が下の大地の魔族の貴族の2人に興味を示していて挨拶をする話になったのだ。

 ラクシエルさんは傍でじっと聞いている。


 それより私とアルクくんの目はテーブルに並べられた美味しそうな軽食に釘付けだ。伯爵邸の料理やデザートも庶民では口に入らないくらいの高級品だったのだろうけど、こちらは更にレベルが上みたい。お菓子もケーキもめっちゃ綺麗だし美味しそう。


 そうそう、ハオルチアさんの計画に協力して欲しいってお願いした件。大丈夫かな。でも、なんだかんだ言っても皆んな面白がってる感じがする。特にクリス様が。



待っている間に一度、クリス様とフィン様がナイジェルさんに呼ばれた。

 なんと王様が下の大地の魔族の王族に挨拶がしたいとのことで、バーディさんが付き添って行った。


クリス様達が帰って来て、直ぐにナイジェルさんが私達を会場に案内してくれた。


 うん、広いし豪華だ。テレビで見た様な壁も天井もシャンデリアも綺羅綺羅だし豪華だ。世界遺産みたい。貧乏人の性か、いったいいくら位するのかしらとか思ってしまった。


「ヒナさん、ベン達が来たわ」


 あれが…失礼、あの方が元婚約者、とエケベリアさん。確かにベンジャミンさんイケメンだけど、普通ね。

超イケメンを見慣れたこのヒナさんから見たら、超フツーです!

エケベリアさん、まあ、綺麗っちゃあ綺麗だけど化粧美人かな。ハオルチアさんがピュアな美少女ならエケベリアさんは侍女さん達が磨き上げた美人モデル?



 さあ、ハオルチアさんと私ヒナ率いるイケメン軍団を見るが良い。オーッホッホッホ、ってこれじゃ私が悪役令嬢みたいじゃない。









 




 









 



 面白がってるヒナさんが一番ヤバいかも。学芸会レベルのイケメン達って…後少しでストックなくなります。遅筆ですみません。

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