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クレッシェンド〜浮遊大陸の記憶〜  作者: ふゆいちご
第2章
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第4章18 悪役令嬢ではない?


 中途半端な悪役令嬢ものですみません。体力回復したら、短編ででも書いてみたいな。いやいや、こっちのメイン早く進めろよって感じです。



 これはまさかの悪役令嬢対決?

 でも、ハオルチアさんは婚約解消は納得している様なのに、何の文句があるのかしら?単に嫌がらせしたいだけ?


「腹が立つのは別のことなの。確かにベンもエケベリアも並ぶと美男美女だなって思うわよ。でもね。私を貶すだけじゃたりないのか、セダムの事まで!あ、セダムって言うのは、エスコートしてくれた従兄弟なの。彼も婚外子でね、ナイジェル兄様と一緒に育てられてて私と乳母が同じなの」


 おや?


「セダムはね、魔力は少ないけど、頭も良いし、剣の腕も抜群なの。性格も穏やかで優しくて…な、何ヒナさん、その目は?」

「え?いえいえ、気にしないで続けて下さい」

「あ、あのね、セダムとはナイジェル兄様と三人で良く遊んだりしたから、良く知ってるってだけで…」


 途端に歯切れが悪くなるハオルチアさん。これは間違い無いですね〜


「な、何をニヤニヤしてるんですの?か、勘違いしてるんじゃありません?」


 私は何も言ってないのに必死で言い訳をするハオルチアさん。なんか可愛い。全然、悪役令嬢なんかじゃない。いかん、顔がニヤケてしまう。もうホントに可愛いんだから…ふふっ


「ああっもう!そうよ。私はセダムが好きなの。だけどお祖父様やお父様には逆らえないの。貴族の子女は政略結婚とか当たり前だもの」

「ハオルチアさんわかりました。そのお話、一枚噛ませて頂きます」


 気分は必殺仕事人。理不尽に婚約解消させられた上、貶められた貴女のアイデンティティ、私達で守る、だけじゃ足りないわね。相手にギャフンと言わせたい。ギャフンて実際に言ったの聞いたことないけど。ま、いっか。


「そうと決まれば、構わない範囲で皆んなに話して協力をして貰いましょう」

「え?皆んなってヒナさん、他の方々も巻き込むということなの?」


 ふふふ、アルクくんとか喜びそう。


「ヒ、ヒナさん?」





      *****




「という訳で…」

「ヒナ、俺だけじゃダメなのか?クリス様やフィノルド様迄巻き込む必要ないだろう?」

「確かにジュノさんはかなり美形なのはわたくしヒナも認める所だけど、ジュノさんて一応、血は繋がってないけどハオルチアさんにとっては義兄じゃない。それだけじゃ弱いのよね」

「よわい…」


 イケメン6人(トリスタさん含む)にハオルチアさんを褒め称えて貰わなきゃね。ハオルチアさんの好みは従兄弟のセダムさん、穏やかだけど芯の通った爽やか系らしい。会った事ないから容姿は知らないけど、まあ、普通でしょう。


「ヒナってば楽しそう」

「ヒナ、私も参加しないといけないのか?」

「そうよ、アルクくんとラクシエルさんは可愛い系とクール系よ」


「ヒナさん私達は?」

「フィン様は知的上品優雅系かな?クリス様は知的大人系?」

「よく分からないですが、どうしたらいいのですか?」

「フィン様はそのままで大丈夫ですよ」

「いやいやヒナちゃん私はちょい悪イケオジで頼むよ」

「まぁ、それも素敵ですね、クリス様」


「ジュノさんは超美人…綺麗系で、バーディさんはチャラ男系イケメンで、あ、ワイルド系も欲しいかなぁ」

「………」

「えー?私チャラ男系なんですか?」

「あら、バーディさん不服ですか?」

「いえ、何でも……」

「バーディさんなら何系でもなれるでしょう?好きな感じで決めて来て頂いてもいいですよ」


 だって、変装はお手のものでしょうからね。ですよね。トリスタさん。


「う…では、私は男性陣の衣装は引き受けましょう。ツテがあるのでお任せ下さい」

「わあ、バーディさん助かります。えーっと費用は…」

「俺から母に言っとく。無理を言って来たのは向こうだしな」

「助かりますジュノさん」

「ありがとうジュノさん」


 バーディさん何処からお金出させる積もりだったんだろう。

 でも、ジュノさん乗り気じゃなかったのに、ちゃんとシルビアさんに言ってくれるんだ。良かった、衣装まで考えてなかったから。


「ヒナ、これで借りたは返したからな」

「ん?何の借り?」

「色々だ。伯爵邸迄来てくれたし、いつも助けて貰ってる」


 はて?ジュノさんに貸しあったっけ?気付かないうちに、ジュノさんに貸しを作ってたかな?ま、いっか。



 そして、私もハオルチアさんの衣装からライトブルーの余り飾りの少ないシンプルなドレスを借り試着した。身長は私が少し低いので、ウェストの切り替え位置を変えた。肩紐のないドレスはおちそうで不安だと訴えると薄いシフォンの様な水色の生地をショールの様に付けてくれた。もろ肌脱いだ感じの服は慣れてないのよ〜!

 後はハオルチアさんがアクセサリーを選んでくれた。髪飾り、イヤリング、ネックレス。ブレスレットは自前の魔道具。見た目綺麗だからいいかな。

 靴は流石にサイズが合わなかったので、どうしようかと思ったらトリスタさんがプレゼントしてくれた。


「よくサイズが分かりましたね」

「ヒナちゃんの事なら何でも知っておきたいからね。調査済みだよ」


 私が嫌そうな顔で見ると……


「嘘、嘘!冗談だよ。カダルツ商会のヤクトに頼んだら、準備してくれたんだ」


 なるほど。ヤクトさんには以前色々揃えて貰ったことがあるからね。

 


 そして、あっという間に時間は過ぎて、パーティーの日になるのであった。


 




 デコルテ?チューブトップ?ファッションに詳しく無いのがバレバレなので深く追求しない様にお願いします。男性陣の衣装は好きなように想像して頂いたらと。

 パーティーと言うと食べ物しか思い浮かばないふゆいちごです。次回もよろしく。

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