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クレッシェンド〜浮遊大陸の記憶〜  作者: ふゆいちご
第2章
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3章13 ジュノのルーツは?

 

遅くなりました。ジュノさんの正体が明らかに?見直し修正にやたら時間かけました。ひとつよしなに。


 なんだとぉ?

 放ったらかして数十年ぶりに会った息子に言った言葉が、元気だったかとか、ごめんなさいとかじゃなくて 

 『魔力減っちゃたの?』

 何それ!?わけワカメですけど?


「えーと、どういうことかな?」


 トリスタさんも訳わかんないみたい。ラクシエルさんは無表情。アルクくんは周りに???マークが見えるようだわ。


「俺も何だそれは、と思った。それで、魔具をつけてることを言ったら、外してみろと言われた」

「外したの?」

「ああ、あいつの意図を知りたかったから」


 ジュノさんは魔力を半分以下に見せる事が出来る魔具をユシャさんから貰い身に付けていた。それを外すとジュノさんのお母さんは······


「『やっぱり。凄いわ。凄い魔力の量だわ。これで間違いなくあなたはあの人の息子だと証明できるわ。ジュノ、あなたのお父さんは生きてるの。これでやっと会えるわ』だと」 


そして、「それより俺の父親は誰なんだ」と聞いたら、

「あなたのお父さん、そして私の最愛の人。セイラン・アガペ・クロフォード、現王の直系で今の創世主よ」

「現王の?創世主?!」


 ちょっと待って!クロフォードって!·······ユシャさんと同じ!?クロフォードって名前はユシャさんのお父さん。まさか親戚?頭の中がぐるぐるする。


「マジか······」


トリスタさん?


「もしかしたらユシャさんはそのことは···」

「知ってたかもね、知らなかったかもしれないけど」

「え?ユシャさんは知ってたの?知らなかったの?どっちよ」

「ラクシエル、アルク、それはどういう意味だ。ユシャさんは俺の父親を知っていたのか?」


 ジュノさんは孤児院からユシャさんのところに行ってユシャさんから独り立ちするための知識や魔法を習って、アドゥーラに入った。

 長い事ジュノさんと一緒にいたのに、何故ジュノさんに教えなかったんだろう。


「ユシャも確信は持てなかったんじゃないかな?もしかしたら、くらいで。でも、ジュノくらい魔力が多いと危険だと思ったんじゃないか?」


 魔力が多いと危ない。それば物理的、つまりちゃんとコントロールできないと危険だから?


「何故、ジュノが危険だとユシャが思ったかだけど、ユシャも子供の頃から凄く魔力が多かった。そのせいもあって攫われたことがあるんだ。詳しい事は言えないけど、ジュノを同じ目に合わせたく無かったんだと思う」


 クロフォードと言う名前のことは皆気にしてないみたい。ユシャさんとは親戚じゃないのかな。直接関係は無くてただの偶然?


 そして、ユシャさんが子供の頃攫われた事があるなんて······またまた衝撃の事実。


話を戻そう。


 トウキクでは毎年、貴族の子供達を中心に魔力測定が行われるそうだ。

 ジュノさんは平民として暮らしていたので魔力測定は行われなかった。

 

 でも、ジュノさんがお腹にいる時から医師に「この子は魔力の大きいから出産時には気を付けなければいけない」と言われていた。

 その為、出産3ヶ月前にはシルビアさんは安静が必要といわれ医師の所にいた。つまり入院状態。

 小さな医院だったが医師の奥さんや見習い達が親身になって世話をしてくれていた。


 そんな時、夫が突然いなくなった。行方不明?失踪?忽然と消えたのか?


 シルビアさんは仕事で暫く来られないと聞いていたがジュノさんが生まれてからも夫は帰って来る事は無かった。


 これはキツイ。確かに辛い事だったと思う。


「仕事だって行って居なくなったって、神官になったからかなあ」

「分からないけど、母はしばらく心神喪失状態で医院に下働きに来てた人や近所の人が世話をしてくれていたらしい。父親はお金はしっかり置いて行ってたそうだ」


 何かを考えていたらしいトリスタさんが言った。


「あのさ、俺はジュノくんの父親は亡くなった第四王子と婚約者の子供じゃないかと思ってたんだけど、違うかもしれない」

「王族ではないの?王の直系ってシルビアさんの勘違い?」

「いや、そうじゃなくて····」


 トリスタさん、妙に歯切れが悪い。


「何だよ、トリスタはっきり言えよ」

「ラクシエルさん落ち着いて」


 トリスタさんが持っている情報を教えてくれた。


 確かに、セイランさんは王族らしい。だが、セイランさんの名前、セカンドネームは王の側室の名前だと言うのだ。


「取り潰しになった貴族の令嬢で若くして現王の側室に召し上げられたのがアガペと言う女性だ。どういう経緯があったかは分からないが、第四王子とその令嬢の間に生まれたのだとしたら、大変なスキャンダルだよ」


 あれ?なんだか思ってたのと違う展開になってきた。


「ちょっと複雑なんだけど。それって直接俺に影響あるの?」

「王はどう思ってるかわからないけど、第四王子の子供ならジュノくんも王族ということになるけど、王子と王の側室との子供だと、公にはできないから、どういう位置になるか······」


 それって面倒事の匂いしかしない······


 今は混乱しちゃってるけど、伯爵やシルビアさんがどう出るか、だよね。

 シルビアさんはジュノさんを父親に会わせたい?自分が会いたいだけな気もするけど。伯爵は創世主の子供であるジュノさんを取り込んで権力を手に入れようとしてるとかだろうか。


 

 この後、ジュノさんはハオルチアさんとのお茶会が待っている。

 ハオルチアさんから何か聞き出す事ができるのか。それより、女子が苦手なジュノさんが二人きりでお茶会なんて大丈夫何だろうか?

 

「ラクシエルと一緒でないといかないと言ってある」

「はぁ?ちょ、それって」

「それでもいいって言われた」


 全員で脱力した。ジュノさん、それ絶対彼女に誤解されたと思う。


 「まだ、ヒナが彼女だと思われる方が良いと思うよ、僕は」


 アルクくんが普通だ。普通の事を言ってる。

 後でお茶会の様子もしっかり教えて貰おう······


 






 






 






 





 読んで頂きありがとうございます。

ストックが無くなりましたので、投稿お休みさせて頂きます。

 何話か出来ましたら投稿いたします。またおいで頂けると嬉しいです。


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