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 子竜たちを救う術があるのなら。赤竜は迷わず頷いた。


--誓う。お前の子を我が子同然に守り、慈しみ、育てると。

我が命尽きるまで見守ると。だからどうかわたしの子らを助けて。


 赤竜の意志を受け、彼女は少し悲しそうにほほえんだ。そして、手元の赤ん坊をゆっくりと揺らしながら、歌うように語りかけた。


「起きて、かわいいわたしのおちびちゃん。起きて、かわいいおめめを開けてちょうだい」


 低く、やさしく、何度も何度も語りかける。やがてぱっちりと赤ん坊の瞳が開いた。母親と同じ、金の瞳。見つめあう母と子。


 どれくらい時がたったのか。


「いい子、いい子ね」

慈愛のこもった小さな声で赤ん坊に囁きながら、母親はその場に蹲る。そして、壊れてしまった小さな赤竜の子をそっとなで、その手を赤ん坊の口に含ませた。それから、静かな動作で赤ん坊を子竜のすぐ隣に横たえた。


 赤ん坊が大きな金の瞳を見開きながら、子竜に小さな手を伸ばすのを赤竜はじっと見守っていた。






次、やっと主人公視点です。

読んでいただき、ありがとうございます。

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