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※閲覧注意 「幼馴染の定義」とはいったい何なのだろうか  作者: 霜月轟轟(しもつき ごうごう)


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PART.33

更新しますと言ってから一週間以上経ちました。誠に申し訳ございません!!受験や個人の都合なので、今後、土曜日、日曜日、祝日のみの投稿となりますが、どうか、この小説をほかの人にも広めて(男子推奨) 私の名前が広まると嬉しいです!(無論、壮大な夢ですが)  この後、新作も投稿する予定(これは途中で打ち切らずに第一幕まで完走させます)も読んでいただくと嬉しいです!!

十月末の週末。俺は近所の大型ショッピングモール『ドリームタウン・プラザ』の広場、巨大なカボチャのオブジェの前で、死にたい気分で立っていた。


「……ねえ、誠也。その仮装、意外と似合ってるわよ。……私の『忠実な家畜ペット』としての自覚が、その首輪に現れているわ」


目の前には、白と黒を基調とした「清らかな修道女シスター」のコスプレに身を包んだ美香。

もちろん、外向きには「清楚な聖女のハロウィン仮装」だが、俺にしか見えない角度で、わざとストッキングのガーターベルトをチラつかせてきている。


「家畜じゃなくてドラキュラだろ、これ! なんでマントの下に、お前が用意した『ドブネズミ』って書かれたゼッケンを貼らなきゃいけないんだよ!」


「いいじゃない、ハロウィンは『変身』の儀式よ。……あ、晩ご飯はここのレストラン街のパンプキン・パフェがいいわ。あんたが私の口に、一粒ずつ膝まずいて運ぶの。……もちろん、周囲のカップルたちに『あいつ、美香様の靴を舐めそうな勢いだな』と羨望の眼差しを向けられながらね」


「(羨望じゃなくて哀れみだろ……!)」


デートという名の公開処刑。美香は腕を絡めてくるが、その距離が近すぎる。衣装が絶妙に際どいせいで、周囲の男たちの視線が痛い。


「……誠也。あんた、さっきから私の胸元ばかり見てるわね。……そんなに気になるなら、この『聖水のボトル』をあんたの顔面にぶちまけて、そのまま個室トイレで私の『懺悔(実演)』に付き合わせてあげてもよくてよ?」


「誰がそんな物騒な懺悔に行くか! ほら、イベントが始まるから歩くぞ!」


俺はそう言い、美香を強引に広場へ連れてった。


モールの広場では、仮装パレードが始まっていた。知っている人もいない。このまま美香に付き合うだけと思った時だった。


遠くから「……美香様ァァ!!」という、聞き覚えのある咆哮が響き渡った。


「(……げ、神崎!?)」


見れば、カボチャの被り物を被り、上半身裸にサスペンダーという、完全に通報一歩手前の格好をした神崎が、人混みをかき分けてこちらへ突進してくる。


「黒峰ッ! 貴様、美香様にそんな破廉恥なシスターの格好をさせるとは! ……だが、素晴らしい! その背徳感、まさに俺が夢にまで見た美香様の姿……! おのれ黒峰、俺も拝見させろォォ!!」


「参加すんな! お前はまず服を着ろ!」


「あら、神崎くん。ちょうどいいわ。……誠也、もしパレードの『ベストカップル賞』を逃したら、あんたはこの筋肉カボチャと、二人きりで観覧車に乗る刑よ。……そこで神崎くんに、私の魅力を一晩中語り聞かされなさい」


「(それ、死より辛い拷問じゃねーか!!)」


大混乱の中、俺は逃げるように雑貨店へ飛び込んだ。

そこには、偶然にも「黒魔女」の帽子を被り、平服の上からさりげなく仮装を楽しんでいる氷室会長がいた。


「あら、奇遇ね。……黒峰くん、そのゼッケン……あなたの『本性』がよく出ているわ。……そういえば白雪さんも、今日は一段と『嘘』が輝いているわね」


会長は手に取った髑髏どくろの置物を眺めながら、美香にだけ聞こえるような冷たい声で囁いた。


「……でも気をつけて。このモールの中には、あなたを『美香』と呼ばない人物が紛れ込んでいるわよ。……あなたの仮面の裏側に、本物の『毒』を流し込もうとしている誰かがね」


俺の表情から、余裕が消えたのを自分でも理解した。

絡めていた腕の力が、ギュッと強くなる。


俺は神崎がいなくなったことを確認し、雑貨店を出て美香と合流した。


「……誠也。……行こう。……今夜は、あんたにだけは……本当の『お菓子(本心)』を、少しだけあげてもいいかもしれないわ」


美香が俺の影に隠れるように、そっと呟く。

下ネタも毒舌も含まれない、震えるような囁き。

ハロウィンの喧騒の中、俺たちの「偽物の恋」は、また一歩、逃げ場のない真実へと引きずり込まれていく。

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