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こんな夢を見た  作者: 瑞月風花


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22/22

夢を食べる

雨が降りそうな、そんな道。

私はスーパーマーケットに入って、買い物を始める。

何を入れていたのかは分からない。

だけど、大雨が外で降り出したことには気づいていた。

ぐるりとスーパーマーケットを一周する頃、大きな雷の音と共に雨漏りが始まった。

雨漏りはどんどん酷くなっていって、最後には滝のように天井を破って落ちてきている。

私はその雨漏りに見事に捕まってしまい、そのままびしょ濡れになった。


目が覚めたと思った。

見覚えのある遮光カーテンはベッドのそばにある窓を覆うもの。


まだ頭がはっきりしない状態で、そのカーテンの皺を見ていると、カーテンからヤギのようなものが現れて、私に近づいてくる。


にゅうっと伸びた顔は、はっきりとせず、カーテンの皺にも見え、口元をむにゃむにゃさせている。


食べられてしまうのだろうか、そう思い、来るなと願う。


願いが届いたのか、ヤギは私の顔の目の前までやってきて、そのままカーテンレールに戻って行った。


ひだの部分に戻ったヤギ。

やっぱりぼんやりした頭で、それを見つめると、ひだの部分すべてに、はっきりとしないヤギが口元をむにゃむにゃさせていたのだ。


それらは、どこか互いにお喋りをしているようで、むにゃむにゃしながら、そこにいる。


もう私には興味がないらしい。


そしてだんだんとひだがひだに戻っていく。ふと、悪夢を食べるバクのようなものだったのかと思った。


思ったが、私はまた夢の奥底に落ち込んでしまい、今度は本当に目が覚めて本来のカーテンを眺めていた。

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― 新着の感想 ―
目覚めたと思ってからの……は怖いですよね。 カーテンのひだからヤギがひょっこり……、デフォルメならかわいいのですが、実物のヤギはちょっと怖く見える時もありますよね。悪魔の使い的なイメージもありますし。…
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