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極彩色の観音様
希望の夢?
そんな風に目覚めた。
☆☆☆
雨が降っていたのかどうかは覚えていない。
だけど、私は近所の川(どぶ川と言っているような川)の堤防の端をひとりで歩いて、家の方向へと向かっていた。
何を考えていたのか、どうして歩いていたのかも分からない。
だけど、
鱗雲のようなそんな雲が、ある一面だけに空に伸び上がるようにして湧き出でていて、あぁ、綺麗だなと思っていたのは覚えている。
そして、そこに夕陽なのか、太陽の光が差し込み始め、雲が虹色に染まり始めたのだ。
七色に染まる、小さな雲の集まり。
目が離せなくなった。
そして、雲はどんどん形を変えていき、鳳凰へ。そして、最終は人型を容どる。
射しこむ日差しと虹色の雲。
にっこり笑う表情で私を見下ろす観音様。
なんだか心が解れるような安心感をもたらした。
起きて思う。
どうしてあれが観音様だと思ったのか。
今も謎。
たぶん、いい夢。