必然
カナ side
城下町などの栄えていた、王国中心部では外部の国々との抗争が絶えず、日々大きくなる
ばかりであった。カナの町も例外ではなく
王都へ各地の男性は招集された。
「本当に行ってしまうの?」
心配そうに尋ねるカナに何も言わずにただ頭を撫でてやるばかりのカナの夫戻る事が、
できないのだろうと心の中で察していたのだ。
多くの泣き声と共に戦士を乗せた船は出航した
王国が負ける事が確実だと誰しもが悟ったのはその数週間後だった
(大丈夫あの人ならきっと大丈夫だわ)
ダァーン!!
鈍い爆発音共にあたりが火の海と化した
敵がこの田舎にですら攻め込んできたのだ
しかし、反撃しようとする者は極わずかであった。
「この町はこの女で最後か?」
もう、思い残すこともないこの世に
未練がないのだ、せめて潔ぎよく死のう
そう思い目を瞑ったすると、突然恐怖が襲って来た、本当にいいのか?何も思い残す事は本当にないのか?気づいたら走っていたまるで必然のように、昔おばあちゃんに
「入ってはいけない、しかし人生に一度だけ
本気で助けを求めたら入りなさい
そのような事がないのを祈るがね」
そう忠告された森へ




