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豚の女



───話は少し遡る───



それは前日の昼前の事。

まだクリオ伯爵が生きていた頃の話。


街中をいかにも怪しい馬車が走り回っている


「アイツらがそうだね」

「はい。リリス様」


屋根の上で寝転びながら馬車を見るリリス。

その隣にスクッと立ち赤い目を光らせ馬車を見る執事姿のデモス


「じぁ。エサを撒けば食い付くよね」

「おそらく……ですがリリス様。何故そのように回りくどいやり方を為さるのですか?

一遍に皆殺しにすれば良いでしょうに!」


「まあね。それをしたら楽だよね。

でもさ。人ってさ自分が仕出かした責任は誰かが取ってくれると思っているんだ。

自分が撒いた種は自分で刈り取らなければならない。

それが自明の理。

ちょっとお痛を仕出かした伯爵様には、種を撒いて立派に育った収穫物を自分の物にして欲しいのさ。

それにね。マレーヌとシェリルの大切な人を殺しているからね。その復讐も兼ねて……なんてね。

これからのフェルを支えてくれる彼女達へのささやかなプレゼントさ」


リリスは魔法の袋から豚の死体を出す


「さてと。伯爵はマレーヌのような金髪巨乳好きだったよね。なら顔は似せないけど、似たような体を作れば喜んでくれるでしょう。

豚の死体だと思わずにさ!」


リリスは豚に触れ、金髪巨乳の美女に変身させた。

そして偽りの女の記憶を持った〈仮の魂〉を作り、豚女に宿らせる。

服装の参考にした街娘の記憶をコピーして都合良くいじくり、少しキツイ性格に仕立て上げ豚女に植え付けた。

服はパチンと指を鳴らして、近くを歩いている街娘と同じ服装で色違いを着せた。


そしてデモスに言い付けて豚女を馬車が通る寸前の、人気の無い裏道を歩かせた。

案の定、角を曲がって直ぐに女を見つけたグリゾウは道を聞く振りをして豚女に近づき、複数人で掴まえて馬車に押し込めて拐った。


屋敷に連れ拐った豚女を伯爵は一目で気に入った。

見た目ドンピシャストレートだからだ。


そしてグリゾウらに言い付けて女を沐浴させ、睡眠薬を飲ませ〈解体部屋〉の木のベッドに拘束させた。


そして〈解体部屋〉に駆けつけた伯爵は、グリゾウに言い付けて豚女をキングベッドに寝かせた。

豚女と二人きりになったクリオ伯爵は豚女が目覚めてから乙女を奪う方針に決めた。

眠っている豚女の体を舐めたり撫で回したり、束の間の快楽に浸っていた。


リリスはメイドに変身し、食事と酒をワゴンに載せて猟犬と呼ばれる男達が屯する隣の部屋へ向かった。


そしてその部屋に猟犬が全て揃っているのを確認した


『こんなの記憶を覗こうと思えばいくらでも覗けるけど。それじゃあ、つまらないんだよね。

こうして手間暇掛けて情報収集するのが楽しいのさ。

まるで探偵にでもなった気分さ』


リリスはメイド姿のまま隣の〈解体部屋〉に行きノックする


「誰だ?」


「メイドでございます旦那様。

執事の命により旦那様のお酒とおつまみをお持ち致しました」

「入れ!」


リリスメイドは入室する。

伯爵は豚女に股がったまま、裸の姿で


「そこのテーブルに置け。

うん?あまり見掛けない顔だが……こっちへ来い」


リリスメイドは傍にいく


「やはりお前の顔は初めてみる。

ワシは屋敷に働く者全てを面会して決めている。

スパイ対策だ。

お前は一体誰なんだ?」


伯爵はメイドの胸元を掴む


「バレちゃあーしょうが無いね。さっすが伯爵様だよ」


特徴の無い顔のメイドは笑い続けた


「ボクの正体は……」


メイドは俯き、そして顔をあげた。

伯爵の顔が驚き、口がポカンと開く


「ルルワじゃ!主は生きとるからの。

(わらわ)が出張るしかないのぅ。

ところでお主。少し粗相が過ぎるぞよ」


黒き髪と瞳の絶世の美少女に変化(へんげ)したメイドは、その手を伯爵の肥えた胸元へ置いた


「なっ?何だ?何がどうなってる?」


伯爵の体が小さくなり女体化していく。

胸は豊満のまま腰は括れ、やがて今まで陵辱していた筈の女の体となった


「これは一体……?お前!ワシに何をした!」


女となったクリオ伯爵は、女声でメイドを掴んだままの右手を揺さぶる


「見てわからんのかぇ?

お主は豚女に成ったのじゃよ。

妾はの生きとる者ならば姿形を変えられる。

難点はの。

こうして手を触れねば姿を変えられんことじゃ。

もうひとつはの。

その姿はの。たった1日しか保て無いってことじゃの。

じゃがソナタのこれからの運命を思えば1日で充分じゃろ。

妾の能力は偉大じゃぞ。

今は重さも普通の女並みじゃ。

もっとも死ねば体も体重も、徐々に元に戻るでの。

それからの……後はリリスに任せておるでの。

妾の出番はここまでじゃ」

「……リリス?」


ルルワは瞬きした。

目を閉じ開けた僅かの間に黒髪の美少女は、青紫の肌で赤紫の髪と瞳の美女に成った


「お前は……魔族?」


「ボク?魔族なんてそんな可愛い者じゃないよ。

特別に教えてあげるよ。冥土の土産ってやつさ。

ボクはリリス。正真正銘の女神さ。

それにいい加減その手を離してくれないかな?豚女さん」

「豚女?痛い!」


リリスに掴まれた腕は紫に変色していく。

女クリオは思わず手を離した。

腕の紫は綺麗な肌色に戻る


「今ね。流した毒を中和したのさ。

それから豚女の事だけど……」


リリスは身を乗りだし、横たわっている女に手を置いた。女の体のアチコチがグネグネ動きだし、やがて肥え太った丸々とした豚に成った


「ボクはルルワと違って死んだ者ならば、こうして手を触れればどのような姿にも変えられる。

だからね。ボクは豚を殺して、そいつを金髪の女に変えたのさ。

ちなみに生きてるように動いていたのは、ボクの魂をほんの少々貸し与えていたからね。

でももうコイツは必要無いね。仕舞っておこう」


豚はどんどんと小さくなり、手の平サイズの大きさに成った豚を腰に下げた魔法の袋に仕舞う


「もうお分かりかと思うけど伯爵さん。

君。ずっと豚を弄んでいたのさ。

全身の匂いを嗅いだり舐め回したり……いやいや最高だね。そういえば君は豚の股に顔を埋めてペロペロしていたね。

どうだったお味は?

最高だったろう?」


リリスは驚愕し固まったままの女クリオに愉快な笑みを浮かべ、その豊満な胸をツンツンした。









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