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わたしも一緒に背負います!


実はずっとリリスは屋根の上にいた。


村中央の飲み屋兼宿屋の臨時駐屯所で兵士三人を眠らせてから、人間モードのデモスにお姫様抱っこされてダッタより早くここに着いた。


【跳ねる子馬亭】の周りには見張りの兵士が何人かいたが、そんな雑魚の目を掻い潜ることは容易く見つからずダッタ達より早く着き、屋根の上で寝転んでいた。

ちなみに屋根の上にも結界を貼っているので、人間デモスとリリスやそして元ここにからいたリーダの姿は周りからは見えない。


そしてダッタが建屋から出たタイミングを見計らってデモスが飛び降り、巨大獣化。その頭の上へリリス。肩にはリーダが飛び乗ったのだ。



そしてダッタを()()()()()



指揮官のいなくなった烏合の衆の兵士達をリリスが騙賺(だましすか)し恐れさせ

《灰色の髪の男の狩るギャラリー》という名目で

【跳ねる子馬亭】の見張りの兵士達を全て入口に集めた。


そしてその兵士をデモスとリーダが睨みを利かしているうちに、リリスが建屋の中へと入って来た。

ここにはグレイ。マレーヌ。シェリル。シロエ。クロエ。イチの六人が揃っていた。

イチの首にはルルワから外した

《認識阻害のネックレス》が付けてあり、三人が三人共紛れもなく目立つ美少女であったが、そのネックレスの効果で存在がボヤけて希薄であり記憶に残らなかった


「やあ。みなさん。お揃いで!

所でここに来た兵士諸君はどこで眠っているのかな?

フムフム二階だね。ホイッ!」


リリスは白い光を手から出した。

それはホワホワと飛び、やがてそれは二階で伸びている五人の男達の身体に吸い込まれた。

そして五人はモソモソと起き出しゆっくりと歩きだし、階段を降りてここまで来た。


そしてまた寝っ転がった。


大の大人五人が仰向けになって並んで転がっている。


「さてと。記憶を探ろうか」


そしてリリスは目を閉じた


「フムフムこいつだね。こいつとこいつ。

マレーヌ。こっち来なよ!」


そして図体のデカイ護衛のふたりの男を指差した


「こいつらサー。お宅の旦那殺してるよー。

記憶見てみる?それとも……」

「見ます。見せてください。何も知らないで人生を終えれば、後悔します。

見ても見なくても後悔するかも知れませんが、それでも知ることが出来るのに見ないなんてあり得ません。

リリスさんお願いします」


あっそ


リリスはそう言うと右手をマレーヌの額にかざした。

するとマレーヌに映像が見えてきた。



☆★☆



それはある酒場の光景。

ふたりの屈強な男と飲み交わす赤い服を着たスキンヘッドの男。

男はそのふたりの男に酒をしこたま進められ、飲まされ、やがてへけれべに酔っ払って寝込んでしまった。

そしてふたりに介抱されつつ酒場を出て、人気の無い所で馬車に乗せられた。

そして深い谷間の縁に連れて来られた。

男ふたりはスキンヘッドの男を馬車から出す。



男は寝込んだままだ。



そこへ馬車からもうひとり男小太りの男が出てきた。

男は眠りこけるスキンヘッドの男の首からネックレスを外し、他の持ち物も物色する。

金目の物は全部取り上げた。

そして屈強な男二人に目配せする。

男一人は真っ赤な顔で眠るハゲの口を抑え、もうひとりの男が自分の懐からナイフを取り出しそれをハゲの男の心臓に突き立てた。

ハゲの男はビクンッと痙攣したが、そのまま直ぐに脱力した。眠りこけたまま永遠の眠りについたのだ。


屈強な男二人は死んだハゲ男の両手と両足をそれぞれ持つと、崖の上から死体を投げ棄てた。


そして馬車はその場所を去っていった。




☆★☆




これがマレーヌが見せられた映像である。


屈強な男二人はここで眠りこけている護衛の兵士二人、そして小太りの男は先程デモスに潰された指揮官のダッタだ。

そしてスキンヘッドのハゲ男はマレーヌの旦那だ


「いやはや。こいつら結構殺してるねー。

まあ。その辺ぼくの方がなん万倍も上手だから、何ともいえないけどサー。

他のショーもない取り巻き三人も、実にえげつない小物ッぷりだよ。

潰れたダッタがクリオ伯爵の汚れ仕事やっててさ、伯爵が陵辱し飽きた女の処理をしていたのさ」


するとマレーヌの頭に崖に隣接した家の映像が映る


「伯爵から捨てられた女をさ、あの小屋でこいつら皆で散々持て遊んでサ。

そして殺して崖から棄てる。ひっどいねー。千人じゃ利かないんじゃないかな?

みんな殺されてさ。崖から落とされているよ。

中には生きたまま落とされた女もいるね。

『帰して欲しかったら俺たちを楽しませろ』なんてね、散々裸でご奉仕させてさ疲れて弱った女をいきなり掴んで崖から落とす。悲鳴を聞いて笑っている。

ここで寝ている輩は一人残らずそんな、君たち人間からすれば下衆な輩さ!

まっ。間違いなく言えることは、君たち母娘(おやこ)もいずれそうなっていたということさ!

みんなと一緒に崖の下。幸せに暮らしましたとさ。

なんてね」


マレーヌは旦那の死を惜しむ間もなく、こいつらの所業に顔をしかめた。

リリスは聞いた


「で。こいつらどうするよー。ってまあ。ボクとして死んで貰う気満々なんだけど、ちょっとえげつないことになるからサ。

こいつら一人残らず殺しちゃうけど、いいかな?

もし生かしたいなら、ボクは知らないよ。

生かしたい人が面倒みてね。

そうだなー。ここは一番の被害者に聞こうか。

旦那を殺されたマレーヌさんに!

で。どーするよ。マレーヌさん。

君の一言でここで眠る男五人の命が消える。

君にも少しはその(ごう)ってやつを負って貰わないとネー。

人を殺してその人間の可能性を奪うって行為は結構さ。因果において重いんだよね。

どう?マレーヌ。コイツらの業まで背負う覚悟あんの?」


「あります」


マレーヌは頷いた


「こいつらは生きていても誰かの命を奪い続けるのでしょう?なら……いえそんなことはどうでもよくて、コイツらには生きて欲しく無いのです。

眠りながら人生を終えた旦那の(カタキ)ではないですが、殺してください。

この世から肉体を消してください!

その業とやらもわたしがしょいます!」

「わたしも一緒に背負います!」


マレーヌとシェリル。二人の小さな叫びと決意にリリスは嬉しそうに頷き


「いいね。いいね。そうでなくっちゃ!

では始めましょうか?

レディースエンド……こいつらにはそんな価値もないね」


リリスは道に転がっているクソ見たような顔で、眠る男達を見ていた。










わーい!前回初めて1000pv越えました!

皆様のお陰でございます!

初期の頃は一桁ウロウロしてました。

ちょっと感動です!

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