トクベツシュッケツダイサービス!
リリスはグレイの顔を改めて見て
「良かった。コイツで間違いないんだね?
じゃ。もういいや。飽きた。邪魔だし」
ヒョイ
とグレイの頭をぶん投げて、グレーターデーモンのデモスに食わせた
「あっ!もしかしてマズカッタ?
ほら。人間てさ。ホーコクとか言って頭とかご主人様に持って行くって聞いたことあんしさ。
なんだったら誰かデモスの口の中から入り込んで、その首出してくんない?
でもさ。デモス。大人しくしてくれるとは思えないけど……それならどうぞご自由に!」
「いえ。リリス様。我々が生き証人になります」
ふーんとリリス。
辺りを見回し
「ところでさー。この家の女ふたり知らない?
逃げた筈だけど、ここにはいないようだねー」
「それは……そこのデモス様が……」
リリスはデモスを見上げた
「美味」
デモスは一言だけ。
リリスはキーッという顔をして
「ちょっとちょっとちょっとおー!
もしかしてまた食べちゃったのー!
うっそ!
折角いい女だからさー!わざと生かして逃がしてさー!
後からサキュバスにして僕にするつもりだったのにー!やってられないよ!
こんなんだったらさー。あのガキ三人生かしとくんだったよ!
サキュバスにするにはさー。女なら誰でも良いって訳じゃないんだよ!
顔立ちとかサー。
体型とかサー。
生前の影響結構受けちゃうんだよね。
あのふたり結構良い女だったからさー。サキュバスにして男捕まえて、三人で死ぬまで精を絞り尽くすつもりでいたのにさー!
かーっ!デモス君!なんで直ぐ殺しちゃうのさ?」
「我にはエサにしか見えませんでした。
人間の美醜などドウデモ良いので」
リリスは首を振り
「やってられないよ。ホント」
肩をすくめる。
リリスはリーダを見て
「なんだいリーダ。不満そうな顔をして?」
「だってぇ。あたし何もしていないのよー。
せめて男の五人や十人殺させてくださいなー」
「どっしようかなー?」
リリスは考え込む。ここで兵士長の男が土下座して
「我々は生き証人でございます!我々にはリリス様の勇姿を皆に伝えるという義務がございます!
さすれば!何卒!何卒命ばかりは!」
地にめり込まんばかりに平伏する
「何卒!」
「お許しを!」
「命ばかりは!」
兵士皆が平伏し、懇願する
「ショーがないなー。君たちあまりにも卑屈で根性無さすぎるよ。兵士のクセにね。
自分たちは殺すのは当たり前で殺されるのはイヤってか?ホーントつまらない。
殺す価値もないほどにね」
まっ。いっか。冷めた。
リリスはそう呟いた。
そしてぐるりと兵士を見回し
「今からこの宿屋をさ。燃やすけどいいよねー。
ボクさー。ここでグレイとやらと殺り合った痕跡消したいんだよね!
だってさ、あの命の取り合いってさ。アイツとボクの命のやり取りの証じゃない。そこに他人がズカズカと土足で入られると嫌な訳よ。分かるかなー?判らないよね?
ま。分からなくても全然okだけどね。
ほら。この宿屋にはお仲間の兵士の死体とかあるわけじゃない?アイツ半殺しにして生かしていたからさ。殺してあげた訳よ。邪魔だからね。だってさグレイ自分そいつらに殺されかけたのに、庇っているんだよ?
人間ておかしいよね。
さっきのガキ三人も足手まといだからさ。目の前で殺してあげた。
そしたらさ。グレイ。真っ赤な顔して本気で向かってきたんだ!
あーーーーーーーーーーーーー!
もう一度味わいたいなあーーー!
あの戦闘体験!
ごめん。話がそれたねー。
君たちほら。ゲンバケンショーとか大好きでしょ?
譲ってあげてもいいよ。
そうだなー。対価は八人ってとこかな?」
片手親指除いた四本指づつ、両手で合わせて八本指をだす。兵士長が不思議そうに訊ねる
「対価が八人とは何のことでしょうか?」
ん?
リリスがキョトる
「何って、ボクの現場を踏みにじる訳だから、八人くらいギトギトに殺さないと気が収まらないじゃない?
あ!高いか!ショーがないなトクベツシュッケツダイサービス!オオマケにマケテ!
五人!どう?」
兵士達はみなブルブル震えだす。自分たちの命の価値のあまりの軽さに恐れおののいている
「いえ。燃やしてください!好きなだけ!
どんどん燃やしてくださいませ!」
兵士長の絶叫に近い叫び!
「えっ。いいの。じゃ。燃やすねー」
パチン。
指を鳴らすと、たちまち【跳ねる子馬亭】が赤黒い炎に包まれた
「えっとさ。この炎だけどさ。ボクが燃やしたいモノ燃やし尽くす炎なんだよね。
でさ。この宿屋も中の死体も跡形もなく燃え尽きるまで消えないの。
でさー。試しに触れてご覧。
邪魔する者も燃やすんだよねー。
だからね。誰かが面白半分にちょっかいだすと、そいつ燃え尽きて死んじゃうからさ。
消えるまで君たち見守った方がいいと思うんだよね。
ボクの親切なアドバイスだよー!」
デモスが手を差しのべ、それにリリスが乗った
「あっ。そうそう!リーダ教えてあげなよ!君の正体」
リリスがデモスの頭の上からリーダに言った
「あら。よろしくて?
では皆様。わたくしの顔に見覚えがごさいまして?」
兵士たちは首を振る
「ほら。皆様に助けを求めに行った白いワンピースの女よ」
兵士達は驚いた表情をした
「あら?驚いたようですわね?」
リーダは自身の胸を見詰め
「どうかしら?僅かの間に立派に育ったでしょう?
遊んであげましょうか?対価は貴方の命……ね♪」
リーダは嬉しそうに豊満な胸を抱き寄せた。




