英雄は知る、それは偽善だと…
目の前にあるのは死屍累々の屍たち。
それを乗り越えながらも俺は進む。
みんなの、仲間の、世界のために。
俺は勇者。
世界を救うもの!!
たとえ何があっても近くに救えるもの救う!
彼は黒々しい血に塗れながらも思う。
きっと世界は良くなると。
彼は殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺した。
永遠とも思えるなか殺し尽くした。
ただ、きっと世界を救えば何か良いものがあるはずだと。
前には黒い鱗をもつ巨大な龍。
翼を持ちながらも手などで魔法を打つ。
その絶大な力は辺りを焼き尽くす。
暗黒魔王軍三将の【極黒龍】。
『ぐうぉぉぉぉ!!』
まるで地面が蠢くかのような轟。
鼓膜が破れるような音と共にくる威圧感。
『勝てない』
と叫んでるような本能。
だが自分は勇者だと。
彼は思う。
「うおぉぉぉ!!!」
叫び声、いや苦しみの唸りにも聞こえる声は叫ぶ。
彼はぼろぼろの剣を持ち戦う。
カチャと音を立てる剣はまるで終わりを表しているかのように思える。
龍に向かい走る。
全力で…その筋肉が壊れそうなくらい痛くとも。
彼は最後まではしる。
『ぐがあぁぁぁぁあ!!』
ブレスを咆哮を放つ黒き龍のものを避けながらもはしる。
肩が燃え力が入らない。
だが、まだ駄目だった。
彼の力は『欲』。
欲を求めれば求めるほどに強くなる。
強くなり続ける。
尋常じゃない思いを彼は思い出す。
彼への復讐。
彼女への嫉妬。
彼は立ち続ける。
がきっ!!がきっ!!
まるで石を叩くように剣を突きたてる。
少しづつ削られて行く。
しかし、剣は耐えきれずに。
ぎぎっ!ビキャーンッ!
折れるしかし彼はまだ諦めない。
彼は救う!!
この世界の為に。
自分の正義のために。
拳を固く握り締め。
殴る殴る。
ただ今は殺すことを。
「うぉぉぉ!!!」
そして彼は伝説へと向かうのであった。
魔王を打ち倒しし初代勇者。
レイによって世界は救われる。
英雄の伝説へと語り継がれる。
不定期です、何となく書いてみたものを投稿しただけです。