二章 出会いと部活 (四)
入学式が終わった後、少しだけ休憩があった。このとき、峰浜・雲石・名久井・中上は渡り廊下にいた。
「入学式でけんかをするなよ」
「周りの人に迷惑でしょ」
峰浜と名久井は説教を受けていた。このときの雲石はそこまで怒っていない。
「ごめん」
「ごめんなさい」
二人は反省していた。しかし、峰浜が名久井を見るときと、名久井が峰浜を見るときは、反省していないような目つきになる。
「それより、中上はなんで校歌が歌えたんだ?」
「なんで歌えたの?」
峰浜と名久井は不思議そうに聞いた。
「校歌を一回聴いたことがあって、それでかな」
「一回聴いただけなのに、歌えたの?」
「そうだけど……」
この瞬間、中上以外の三人は驚いた。
「もしかして、絶対記憶能力?」
「歌だけは、そうみたい」
三人の驚きはさらに大きくなった。
休憩も終わり、教室に生徒は戻っていた。
「席に着いてください。教科書を配ります。名前を家で書いておいてください」
先生が教科書を配りだす。その量は多い。
「今日はこれで終わります。みなさん、気をつけて帰ってください」
そう言うと、先生は教室を出て行った。
峰浜は雲石のほうに駆け寄る。
「雲石、学校探検に行こうぜ」
その時、雲石はこっそり教室を抜け出そうとしていた。
「やっぱりそうなるのか……」
「当り前だ!」
雲石はいやいや付いて行くことになった。
峰浜は教室を少し出たところで突如驚く。
「オープンスクールで来たときと、張り紙が違う!」
「そりゃ違うだろ……」
「前来た時は天使の絵だったのに、今回はゾンビだ」
「書いている人の趣味が違うだけじゃないか」
なんとも普通の会話が続く。
今日はどこの部活動も休みなので、校内は静かだった。
「何だか殺風景だな」
二人は実験室の前を通った。その時、どこからとなく声が聞こえた。




