二章 出会いと部活 (一)
峰浜と雲石はクラス発表を見た後、教室へ向かって歩いていた。
「どんなクラスだったら、うれしい?」
「まあ、静かなクラスだったらいいな」
「そうか? 元気のあるほうが良くないか?」
「多少はあったほうがいいかもしれないが、個人的には静かなほうがいい。まあ、お前がいる限り静かなクラスにはならないと思うが」
峰浜と雲石は教室の前に到着する。
「おはよう!」
峰浜は大きな声で元気よくあいさつをした。この瞬間、クラスメイトの目線が教室のドアに集まる。この時、雲石の心中は恥ずかしい気持ちでいっぱいだった。
「もう少し声の大きさを下げろ」
雲石は小さな声で忠告した。
「なんでだ? あいさつは大事だぞ?」
峰浜は不思議そうに聞く。
「お前は何も感じないのか?」
「う~ん? 分かった!」
「やっと分かったか、よかった、よかった」
「俺だって、これくらいのことは分かる!」
「そうだよな、そうだよな」
雲石は峰浜が周りからの視線に気づいてくれたことに感動した。
「しかし、何でみんな不思議そうな顔をしているんだ? あいさつをしただけなのに」
この言葉が発せられた瞬間、雲石の心が打ち砕かれる。
「お前は恥ずかしくないのか?」
「ぜんぜん」
峰浜はあっさりと答えた。
雲石は思った。こいつに、恥ずかしいという感情を求めるほうが無理なんだと。
「それより、学校探検しないか?」
「お前はオープンスクールで見学したんじゃなかったのか?」
「まあそれは…… しかし、探検はするべきだと思う」
雲石はいつものように話に乗せられていいものなのかと悩んでいた。
「放課後、少しぐらいだったらいいけど」
この時、峰浜の顔には自然と笑みがこぼれていた。
十分後、学校のチャイムが鳴る。そして、先生が教室に入ってきた。
「席について」
先生の言葉で、クラスメイトはぞろぞろと席に着いた。
「私は今日から担任の金山真理です」
この時、峰浜は雲石としゃべろうとしたが、雲石との距離が離れていたため、話すことが出来なかった。
「今から、入学式について説明します」
先生は話を始めた。峰浜はしんどそうに聞いていたが、ほとんどのクラスメイトは真面目に聞いていた。
「体育館には体育館シューズを持っていってください」
これを聞いた峰浜は、当たり前だろと思う。
「体育館では、出席番号順に並んでください。並んだら静かに始まるのを待っていてください」
この後、先生の話は少しだけ続いた。




