自殺犯
あんまりすっきりしないかも
これは、完全犯罪である。誰にも気づかれずに、殺人ができるのだ。
人殺し。それは容易ではない。だけれど、天才であるこの僕は、何と、この容易ではない行為を、いとも簡単に成し遂げることができる。これくらいは、簡単だ。つまり、殺人は僕にとっても容易だという事で。
目撃者は、居ないだろう。よしよし。もちろん、今の時間のアリバイは、完璧。ここは、完璧な密室。完璧。ぞくぞくするくらい、完璧。
さてと、やりますか。いやいや、緊張するね。今までずっと頑張ってこの犯行練って来たけど、成功するかな。本当に、不安になってきた。いやいやいや、大丈夫でしょ。なんてったって、僕は天才だし。
自信を持って、人生初めて、最初で最後の犯行を、いざ。
君が、僕を殺した。
君こそが、僕を殺した。
捕まりはしないよ。
これは、完全犯罪なのだから。
君のせいで、僕は死んだ。
僕の完全犯罪を知って居るのは、君だけ。
って、それじゃあ完全じゃないじゃんか。僕、結構抜けているかも。
そんな呑気なことを、薄れる意識の中で、うっすらと思った。
知ってる? 真実って、数え直したら、一つじゃあないんだよねぇ。
悩んだお話でした。書きづらかったです。初めてのミステリー? 新鮮でした。