表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ウォータープラネット  作者: Naoko
3/56

3話 請け負った仕事

 「ふぅ、いつもと違って、なんか緊張するね~」

ドアが閉まるのを待ってアレックスが言った。


「そうなの? 私はこんな遠出は始めてだから普通なんだと・・・」

「え~っ? 違うよ。

メンバーが、ちょっとね。

まあ、ランは、姉御風を吹かすのが玉に瑕だけれど、あれで、かなり腕の良いシステム・エンジニアなんだ。

ジェイクも機械工学のエキスパートだし」

「そうなのよ! 私、入社した時の研修でジェイクには感激したのよ!」

ニキは、高揚した声でアレックスをさえぎった。

「技術はすばらしいし、人間的にも魅力のある人だわ」


「そうだね、尊敬できる人だし、技術も高度だ。

むしろ、今回の退屈な仕事には高度すぎるくらいだ」

そのアレックスの言葉に、ニキは驚く。

「え? 退屈な仕事なの?

私はジェイクの助手になれて光栄だと思ってたし、何かすごい仕事なのかなってわくわくしてたのよ」


 「ん・・・ま、オレも良く分かんないけどさ、なんかすっきりしないんだよね・・・

例えば、何でジェイクとランなのかな、とかさ。

こんな古い宇宙ステーションの整備点検にだよ。

畑違いのような気もするね。

アンティーック物で、歴史的にも価値があるって言うんだったら分かるけどさ。

この宇宙ステーションのヴェラム(vellum)って名前も興味深いしね。

うちの会社が、ヴェラムの十年ごとの定期点検を請け負って、これで三回目だそうだ。

ジェイクは三回とも来ている。

ランも二回目だ。

キースもエリートだし、実際、これだけのメンバーが必要な仕事なのかどうか疑問だよ。

おまけに、なぜドクターが一緒なのか、とかさ」


「カイのこと?」

「ああ、しかも、うちの会社の医療チームからじゃ~ない。

あいつ、どっかで見たような気がするんだけれど・・・」


「食事時以外は、クォーターで本を読んでるんですって」

「そんな感じだね。

大学の研究室の先生らしいし。

う~ん・・・これは医療の専門化を必要とするミッションなのかね~」


「じゃあ普通なのは私だけ?

アレックスの操縦の腕も一流だって聞いたけれど」

「あはっ! そう言ってくれるのは嬉しいねぇ。

まあ、新入社員の君と二人で二人分になれるくらいかな?」


 そこで急に、ニキのミニ・コムから声がした。

「ニキ、どこにいるんだ? 準備は出来たか?」

「ジェイク!? は、はい、今そちらへ向かいます」

ニキはあわてて席を立つとドアへ向かう。


 ウォーター・プラネットの光が、彼女の背中を青く照らしていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ