表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ウォータープラネット  作者: Naoko
2/56

2話 操縦室

 操縦室のドアが開くと同時に女性の声がした。

「こんな所でデート?」

ニキとアレックスは振り向く。


 「ニキ、こいつには気を付けなきゃだめよ~。

あちこちにガールフレンドがいるんだから」

その言葉に、アレックスはあきれたように答える。

「ラン、人聞きが悪いな~。

将来有望な新入社員に、変なことを吹き込まないでくれよ。

それにオレは女を追っかけるなんてしないよ、向こうの方から寄ってくるのさ」


 ランは、肩をすかしながらやって来て、ニキの座っている副操縦席の背もたれに寄りかかると、前方の惑星を見た。

ニキは「将来有望だなんて・・・」と小さく言いかけて黙る。

もちろん自分は、将来有望といえるほど有能だと思っていない。

ただ、それはユーモアーの一つで、否定するほどのことでもないと思い、黙ったのだ。


 ランは、アレックスより少し年上で、アレックスをよく知っているらしい。

どちらかと言うと姉のような存在で、たまに、ふざけるアレックスをたしなめる。


 「十年ぶり、いわくつき惑星への再会ね」

ランが独り言のように言った。

それを聞いたアレックスは眉を潜める。

「いわくつき? オレたちは、宇宙ステーションの整備点検に来ただけじゃないのか?」

ランは、アレックスを見て言った。

「そうよ、そのつもりよ」


 再びドアが開く。

「操縦室がミーティングルームとは知らなかったな」

「あらキース、それもいいんじゃない」

あきれながら入ってきたコーディネーターのキースを、ランは軽く受け流した。


 「はいはい、皆さん、なんだかこの惑星に興味があるみたいですよ~」

アレックスは、ふざけたように言う。

「美しい惑星だからね。

まあ、僕もそれを見に来たんだけれど」

キースの答えは、即座で無機質だ。


 「で、隊長さん、あと二時間で宇宙ステーション・ヴェラムに着くんですけど」

「僕は隊長じゃないよ、アレックス。

保険会社の依頼で、今回の点検整備チームのコーディネートをしているだけだ。

二時間か。

ラン、ヴェラムに着く前に、もう一つチェックしたい所があるのだけれど」

「OK、キース、いつでもどうぞ」


 いつも淡々としているキースは、アレックスにあまり取り合わない。

ニキは、この二人は、同じ年のはずなのに性格は両極端だと思っていた。

そして、キースはアレックスと気が合わないのかなと思ったりする。

むしろ、アレックスを疎んじているようだ。

かと言って、嫌っていると言う風でもなさそうで、変な感じだと思う。


 「ニキ、ジェイクは?」

突然のキースの質問に、ニキは戸惑う。

自分の考えていることを、見透かされたように思えたからだ。


 「さ、さあ・・・まだクォーターかもしれません」

「そう、朝食をすませて準備をするよう言ってくれ。

じゃ、後で。

ラン、行こう」

と言うと、キースはランを連れて操縦室を出て行った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ