幸せの終わりは突然!
「アウェリには水門を任せて俺らは親父のところに行
くぞ!」
「えぇ、早くカウロさんのところに急ぎましょう」
そうだな、親父は海沿いで店を構えてる。
スライムたちスタンピードからはかなり近い。
親父、無事でいてくれよ....
....街にまでスライムが溢れかえってやがる。
街の人たちは助けたいが親父の方が大事だ。
見捨てるようなことをしてしまい、すまない。
ーーーーっ!
いきなりスライムが!
「邪魔だ!どけ!」
くそっ、親父のところに急がないとなのに...
....スライムが蒸発した。
これは...
「おい、ヴァイス!カウロさんのところに行くんだ
ろ!?俺たちが相手をしてやるから急いで行ってこ
い」
「ありがとう!」
いい友人を持ったものだ...
親父!今行くからな!
はぁ、はぁ、はぁっ...
「もうすぐだ、ここを曲がれば...」
「ヴァイス、急ぎすぎよ。もし戦闘があった時に体力
がもたないわ」
エリスはいつも冷静な判断をくれるな。
「わかった、そしてありがとう」
「着いた...ぞ...」
は?
なんだこれ?
「おい!親父!どこだ!?返事をしてくれ!」
「ヴァイス!倒壊したからってここにカウロさんがい
るとは限らないわ、もう少し周りを探しましょう」
「あぁ...悪い」
そうだな、こういう時だからこそ落ち着かないとな。
これが後に足を引っ張っちまうからな。
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本当にヴァイスは危なっかしいわね。
こういう時こそ私が一緒にいないと...
カウロさんが心配で焦る気持ちは分かるけどね。
っ!
「あっ!カウロさん、探したんですよ。ここは危ない
ですから今から一緒に逃げましょう!」
あれっ?聞こえていないのかな?
「カウロさん、聞こえていますか?」
近づかないと気づいてくれなさそうね....
「カウロさん、一緒に逃げます..よ...」
「えっ?...何これ?なんで頭だけ...」
ーーーっ!
スライムが...
あれっ?
足に力が入らない...
そうだ、ヴァイスに助けを呼べば!
「ーーーっ、ーーーっ、ーーーっ」
なんで?なんで声がでないの?
っ!
近づかないでよ!
こっちに来ないで!
(はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ)
怖い、怖い、怖い、怖いよ。
ヴァイス!助けて...こっちに気づいて...
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くそっ、全然おやじが見つからないな。
「おい、エリス!そっちは見つかったか?」
?
「おーい、エリス?」
こういう時にイタズラか?
「エリス、イタズラをするなよ。怒るぞ?」
....声が聞こえないな。
(カサッ)
今のはエリスか?
こいつはなんで隠れてるんだ?
「おい、エリス!親父は見つかったか聞いてるん
だ!」
.....はっ?
なんで親父が...それにエリスも...
くそっ最悪だ。
「エリス!今助けてやるからな!」
スライムは魔法じゃなきゃ倒せないと言われてる。
でもこのままじゃ溶けちまう。
俺が....やらなきゃならないんだ。
「くそっ、くそっ、なんで攻撃が通らないんだよ!」
どうしたら....どうやったら倒せるんだよ!
「おい!エリス、中から魔法を撃てないか?なんでも
いい撃ってくれたら俺が救出するから!」
「...ご..めん、魔力が...吸われ...て」
どうしたら...八方塞がりじゃねぇか。
...あぁ、エリスが..溶けていく...
「このまま溶かされてたまるかよ!」
ーーーっ!
「うぐっ!...くそっ、遂に当たっちまったな」
もう剣に力を乗せて振れない..
「それでも...諦めてたまるかよ!」
「やめ...て、ヴァイ..スまで死ん...じゃ
う」
「俺は死なねぇよ、俺は強いからな、だから待ってい
てくれ」
なっ!
もう骨が見えるくらいまで...
「ヴァイス、本当に...死んじゃう..から」
「俺は死なねぇって言ってんだろ!」
ーーーっ!
...脚が折れて動けねぇ..
痛ぇよ...痛ぇよ、
なんで俺が..エリスがこんな目に、
あぁ、エリス...俺はなんて無力なんだ...
「エリス...」
「...ヴァイ..ス、最後に...聞い..て」
「なんだ?いくらでも聞いてやる。俺もお前の後に続
くだろうからよ」
「ダ..メ、あな...たは生きて...」
「....わかった。なんだ、言ってみろ」
「ヴァイス..あなたの事...好き...だった
わ...今まで..ありがとう」
っ!
「馬鹿野郎、最後に言う言葉じゃねえだろう
が....あぁ、俺も好きだったぜ」
ごめんな、俺が無力なばかりに...
ーーーーっ!?
くそっ、生きろって言われたのに...
....?
「あれ...?」
これは....氷...
「すいません..ヴァイスさん」
「...いいんだよ、お前が背負うことじゃねぇ」
「...それでもですよ」
...!
「それを..拾ってくれ、エリスの...」
「わかりました、ひとまずヴァイスさんを運ばせてい
ただきますね」
「悪いな」




