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38. おばちゃんは~よなべ~をして~


 「「「「いただきます!」」」」


 『うむ!うまいっ!これは肝も入れたのか?』


 「はい、溶かし入れてますよー。牡蠣とイカと海老にアサリとあとなんだっけ?めっちゃ盛り沢山です。」


 子供達も食べ終わり、聖獣組はちびちびスープにパンを浸しエンドレスしているので放置し、片付けとタルトの仕上げを行う。


 あらかた終わったら、昨夜話し合って決めた服へと着替える。



 ロバート君達がもともと着ていた服でもよかったが、こちらは少し寒いのでせっかくだしと新しく服を購入した。ロバート君は、ワインレッドのシャツに、グレーのスリーピースのスラックスとベスト、パールグレーのカーディガンを羽織る。コートはダッフルコート。アリスちゃんは、赤のカーディガン風の上部に胸で白いチュールに切り替わっている秋ワンピースで白タイツを履く。モカシンブーツにあとはチェスターコートを羽織る予定だ。



 「かわいー!!!似合ってるよー!」


 「へへへ。」「ありがとうございます!」


 「あと、これ貰ってくれるかな?つけてくれると嬉しいんだけど……。」


 「なぁにー?」「何ですか?」



 プレゼント袋を二人に渡す。昨夜パールリーフから採れた真珠の実でアクセサリーをこっそり夜なべしていたのだ。真珠の実は花弁をめくると軸が刺さっており、引き抜くと実の部分には細い穴が空いていた。貫通はしていないが、レジン加工に使う細いピンバイスでなんなく開けられいろいろ細工が捗った。


 ロバート君には、白のサテンリボンとチュールを合わせ、ワンポイントで真珠の実をつけた蝶ネクタイと、パールリーフを模したピンブローチを作った。かぎ針編みにはまったこともあったので、小さな花弁を編むのはすぐだ。

 

 アリスちゃんには一つだが大作で、レース編みの花や、白いサテン生地のリボンでアルナリーをリボン刺繍して立体的にし、小さな小花やところどころに真珠の実をレースリボンに飾った花冠のようなヘアバンドだ。



 「かぁいー!!!!」「うわーありがとうございます!」


 「パールリーフ使ってあるんですね!とても似合ってますよ!」


 「アルフォンス君にもあるんだ。今回の思い出によかったら貰って。」



 昔映画に触発され編んでいた組紐から白銀のものを使い、真珠の実を少し配置したシンプルなブレスレットと、梅結びと真珠の実を使った剣帯飾りを用意した。



 「え!私にまであるんですか。ありがとうございます!」


 「実は皆とおそろい欲しくて私もピアス作っちゃった。」


 「いいですね!」


 「かーいー!」「すてきです!」


 「きゃんきゃんきゃん!!!!」


 「もちろん、スピカにもあるよ。」



 スピカには、ラピスラズリ色のサテンリボンのチョーカーにトップは真珠の実五粒で花のようにしてある。


 ちなみに女性は成人したらあまり素足を見せないほうが良いらしい。ただスカート丈に決まりはないらしいので、友人の結婚式で使用したデコルテと七分袖がレースになっている、秋らしいオレンジのミモレ丈のワンピースを着用した。ネックレスは冠婚葬祭用のパールでシンプルに揃え、朝から久々にメイクもした。ネイルもキャンプ用に割れないようシンプルなジェルをしていたが伸びてきていたので、夜中に少しパールやビジューをつけた淡いベージュに変えてある。




 皆できゃっきゃしながら身に着け、コートを羽織り、ベランダにテーブルとイスを並べて待つことにする。スピカは眠たいようでこたつでお留守番だ。



 「いつになるかなー。お昼寝の時間に被らなければいいけど。」


 「あ、見えてきましたよ!先触れの方ですね。」



 伝令が到着し、諸々の段取りを確認する。初めに到着するのは、ロバート君達の父親含むセイファート王国のメンバーで、その後帝国の騎士団長達、最後に皇太子一同である。


 「馬車が見えてきましたね。」


 「アリス、あれにちちうえがのってるんだよ。」


 「パァパ?マァマ?」


 「ははうえはとりででまってるんだって。あしたあえるよ。」


 「あ、着いたみたいだよ。お迎えに行こうか!」




 「ロバート!!!アリス!!!!!」

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