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11. 迷子とあったかハウス


 服もアニメで見た貴族風の作りだし、教育も行き届いた良いところの子達のようだ。ラピスラズリのように金が混ざる青色の目がお揃いで、髪色は銀と金で違うが面影も似ているので兄妹かと推測する。お兄ちゃん?は涙ぐみながらもしっかり受け答えできている。ちなみに妹ちゃん?はニコニコだ。



 「あ、そうだお名前聞いていい?」


 「ロバートです「ありしゅー!!!」


 「私はまゆだよ。よろしくね。二人は兄妹?」


 「はい。」「あぃ。」



 妹ちゃん(確定)は真似をしただけかもしれないが、二人とも返事ができて賢い。しっかりしているところや元気溢れるところも癒される。



 「お迎えとか来そうかな?わかる?」


 「まいごになったときの石があります。」



 宝石のようなきれいな石のついたペンダントを見せてくれた。



 「そんな高そうなもの知らない人にみせちゃだめだよ?私見ちゃったけど。」

 

 「でも、まじょさまはやさしいから……」「まじょたん、やたちぃ」


 「うぇ?魔女……?違う違う!私は一般人だよ!」


 「そうなんですか?ふしぎな家にすんでいるから、まじょさまとおもいました」


 「まあ、こんなところに家があったら不思議だよねー。」


 「ここはどこなんでしょうか?」


 「私にもわからないんだよね。同じく迷子なので、二人のお迎えが来たら一緒に街とか行きたいな……。」


 「ぜひ!いっしょにかえりましょう!」


 「ありがとう!じゃあお迎え来るまで、この家で一緒に待とうか!迷子の時は動ないが基本だからね!」




 それからいくつか話をした。二人は馬車に乗っていて気づいたら森の中だったこと、夕暮れからどんどん暗くなる中光が見え、近づくと不思議な家があったこと、物語で読んだ魔女の家であれば助けてもらえると思ったそうだ。



「よし、晩ご飯作ろうかな。好き嫌いはある?」


「ありません。」


「んじゃ、アリスちゃんとこれで遊んで待っててー。」



 角の丸い色々な立体を同じ形の穴に入れていく、幼児向けおもちゃは、歴代の姪っ子達が遊び、今は甥っ子ちゃんのお気に入りになっている。


 簡単な遊び方を教えて、キッチンに向かう。対面キッチンになっていて見通せるので、何かあれば対応できるだろう。冷蔵庫の中身は覚えてないが、牛乳は残っているので今夜はシチューに決めた。なんとなく西洋な風土だと煮込み料理は基本だと思うし、まだ子供達にも受け入れやすいと考えた。あとは私が雪を見てCMを思い出し、食べたくなったのが主な理由になる。冷凍にあった鮭と野菜をオーブン焼きにし、ロールパンを添えれば、私なりの洋食が完成した。



「ご飯たべよー!」


「「はーい!!!」」


 アリスちゃんは自分で食べたいようで、しっかりとスプーンを持てているところからも、熱さに気をつけながら補助するだけで大丈夫だろう。片づけていた子供用の椅子をだし、私が角に座ることで二人並びながらも目に入るようにした。ロバート君は上品にスプーンを操りながらも、美味しそうに大きな口で食べていた。


「おいしいー?」


「うん!おいち!」

「おいしいです!」



 ぱぱっとお風呂も入ってしまって、こちらも姪甥の予備のパジャマを着て、歯磨きをした。寝る準備は万端というところで、アリスちゃんの電池がぎりぎりになっていた。


 リビングに隣接している和室に布団を敷き詰め、寝転んだらもう二人は夢の世界だ。



「あー、片付けしないとなー。」


 キッチンで洗い物をし、アプリに保管しているもので明日の服など子供達に必要そうな物を出しておく。服は高そうであるが、化学製品などないだろうと検討を付け、しかし一応洗濯機は使わずおしゃれ着用の洗剤で手洗いしておく。


「山田さんどうしてるかな。」




 ――――〈私〉すみません!今日はバタバタしてて中々連絡できませんでした。素敵な出会いがあったので明日は楽しくなりそうです。おやすみなさい。

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