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和音の妄想日記㉔
消毒液のような匂いがします。
重たい瞼を開けて見慣れない天井に少し不安になりました。
でもすぐにお兄ちゃんの顔が見えて、安心します。
お兄ちゃんが病院まで運んできてくれたんだ。
そう思うと嬉しい気持ちが込み上げます。
お兄ちゃんの優しい声、夢と現実があいまいになってしまいました。
もう少しだけ、のんびりさせてもらいましょう……。
私はそう思って、目をつぶるのでした。
・・・・・・・・・・
どれくらい寝てしまったのでしょうか?
気が付くと、今度は車の中でした。
「お兄ちゃん、どこいくの?」
横に座っていた、おにいちゃんの袖を引っ張って聞きます。
お兄ちゃんは私の頭を撫でながら、お家にもう着くよと教えてくれました。
「お兄ちゃん、プリンたべたい。後、オムライス」
安心して、お腹が減っていることに気が付いた私は子供の様に、そうおねだりをしてしまいます。
少しわがままかなと思って、嫌われないか心配になってしまいましたが優しく笑うお兄ちゃんにそんな心配は不要みたいだと思いました。。
私はまた重たい瞼にあらがえず、目を閉じるのでした。




