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80 集団失踪事件?

レイジたちが対策課に戻ると、そこは廃墟となっていた。

斬撃や爆発の能力であらゆる機材が破壊されていた。

上の病院は無事だったので、対策課をピンポイントで狙った襲撃に間違いなかった。


レマン【ココで戦闘は行われていない。】

【きっとお仲間は無事ですよ。】


レイジ【そうだな。攻撃的な軌跡しかない。】

【防御の軌跡がないってことは、そういうことか。】


バーブラ【そうね。特に血とかもないし、逃げたってコトでしょうね。】

【死者がいないのは喜ばしいけど、相手は拠点を捨てて即撤退を選択しなきゃいけない相手ってコトか。】


オカダ「ハスハ!危ない!!」

ハスハ「くっ。」


アビー【おれ、留守番。】

【おれ、アビー。】

【お前ら、死ぬ。】


アビーと名乗る小柄で猫背の男が突然高所に出現し、ハスハに奇妙な液体をかけてきた。

ハスハは咄嗟に盾を出して防御したが、少し浴びてしまった。

この液体は強酸のようで、盾は半壊し、ハスハも小さくないダメージを負った。

気付くの一瞬遅れたら死んでいたかもしれない。


レイジ(留守番と言ってるし、バカっぽいし、コイツは恐らく本丸じゃない。)

(対策課を破壊したのは別の能力者っぽいしな。)

(なら、サッサと倒すのが賢明。)


レイジは速射、バーブラは糸で切断を試みる。

しかし、アビーの酸の盾の前で無力化されてしまう。


アビー【ムダー。そんな弱い攻撃、おれには通用しなーい。】


レイジ(なるほど。強酸で物理強耐性って感じか。)

(だが、特殊弾を使えば問題ない。)


レイジが構えると、後方から無数の剣がアビーを攻撃した。

レマンの剣は酸の盾をアッサリ貫通し、アビーの身体も貫通した。

アビーは悲鳴を上げる暇もなく絶命。


レマン【ふぅ。こんな雑魚に手間取っている場合ではないのだろう。】

【本意ではないが、多少の助力はしてやろう。】


レイジたち4人はレマンにお礼を言い、状況把握に努める。

レイジたちは手分けして対策課メンバーに連絡。

バーブラはアメリカ勢に連絡を入れた。

しかし、誰一人応答がない。


バーブラ【ホクーセン襲撃計画が漏れていて、先制攻撃を受けた可能性が高いな。】

【携帯なら忙しくて出れないこともあるが、事務所にかけても誰も出ないのは普通じゃない。】


レイジ【日米が同時に攻められてるってことは、そうなんだろう。】

【仲間は応戦中で連絡してる場合じゃないってことだよな・・・。】


一同は最悪の事態を考えて言葉を失う。

さっきのアビーは下っ端と思われるが、対策課の中堅クラスより実力は上。

ナリーのような魂合成人間が沢山いたら、既に対策課が殲滅されている可能性もあるのだ。

急いで状況を把握したいが、手掛かりがない。

しばし、気まずい沈黙が続く。


ハスハ【病院内に誰か潜んでたりしないっすかね?】

レイジ【そうだな。遠距離は得意じゃないが、今出来るのは俺だけだしな。】


レイジは軌跡読みで周囲を探索する。

すると、周囲には仲間だけじゃなく人が一人もいないことに気付く。

病院はもぬけの殻で、近隣の家にも誰もいない。


レイジ【ここは、本当に俺たちがいたメロ市なのか?】

【半径1km圏内に人が一人もいない・・・。】


オカダ【何か化け物が現れて避難したとかか?】


レイジ【いや、それにしては綺麗すぎる。】

【近隣住民全員がこの短期間に大移動したなら、何処かにその形跡があると思うんだよな。】


レマン【考えられるのは、霧具ムグか龍の力でしょうね。】

【どういう能力かは解らないけど、人間の能力で起こせる現象ではない。】

【まぁ、霧具ムグだとしても龍の力だとしても、かなり高度で非常識な能力ね。】


レイジ【来るぞ。】


何もない空間から10人ほどの人間が現れた。

彼らの姿を見て、レイジたちはゾッとした。

彼らは全員アビーと同じ姿をしていた。


レイジが氷結弾で攻撃すると、先ほどと同様に液体の盾で防御してくる。

盾は一瞬で凍り付き、追撃の通常弾の直撃を受けて死亡。

続いてバーブラが酸で溶けない糸で全員の首を切断。


レイジ【凄いな。酸で溶けない糸か。】

バーブラ【さっき思いついたんだけどね。】

【糸の性質を変えることで・・・】


ハスハ【それより早くここ出よう。】

【この狭い場所で乱戦になったら危ないっすよ。】


オカダ【そうだな。出よう。】


5人は急いで病院側の公園に移動した。


オカダ【何なんだ?ヤツらは。】


レマン【召喚体ではない。ホラ、どう見ても生身だ。】


レマンはアビーの死体の1体から腕を千切って持ってきたようだ。

最初はゾッとしたレイジだが、そんなことを思っている場合ではないと切り替える。


ハスハ【もしかして、人間全部アビーに変えられちゃったとか?】

レイジ【それは流石に無理だろ。ミストの能力は、既存のものを変えることには向いてない。】


レマン【うーん。もしかして・・・。】


レマンは何かに気付いて公衆トイレに入っていった。

そして、暫くするとトイレの鏡を外して持ってきた。


レマン【この鏡で私のスカートの中を見てくれない?】


レイジ【はぁ?何言ってるんですか。】

【・・・いや、解りました。きっとそれで何か解るんですよね。】


そう言って、レイジは照れながら鏡を覗き込んだ。

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