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08 花鳥名月ライブ

それから数日が過ぎ、花鳥名月ライブの日が来た。

ライブは夕方15時から3時間。

その後はムラサキ屋で飲んで20時解散くらいの予定。


因みに花鳥名月は、4人組のバンド。

ミエ・カレン(19)

リーダーでドラムorギター。主に作曲をする。


コトリ・ユウ(19)

ギターorドラム。バラエティ担当。


キサラギ・イツキ(22)

ベースorキーボード。運動神経が良い。


サツキ・ミヅキ(20)

ベース、ドラムを練習中。最近よくドラマに出る。


因みにボーカルは全員。歌はミヅキが一番上手い。

器用貧乏を自称する四人が、曲によって担当を変えながら演奏するのが特徴。


ゴウタはあれ以来スマホの電源を落としているようで、リュージにもカンナにも接触はない。

レイジは、ゴウタがビビッて何処かに潜んでいる間に全力で楽しむのも一つの復讐と考えていた。

結局、ライブにはレイジ・コトコ・リュージ・カンナ・レイナ(カンナの妹)の5人で行くことになった。


レイナは姉と違って真面目で穏やかな礼儀正しい娘。

念のために操作針を刺したが、基本的に命令する気はない。


レイジ「本当にカンナの妹なのか?」

「普通に良い子じゃないか。」


カンナ「そういうこと言わないで。」

「家ではキャラ違うから。」


レイジ「そっか、悪い。」

リュージ「でも高校から金髪でピアスだらけのヤツは、普通の大学生じゃねーよな。」


カンナ「うっさいな。ピアスは耳だけだよ、穴多いけどさ。」

そう言ってカンナはレイジとリュージにヘッドロックする。


レイジ(操作の効果か、微妙にフォローしてくれるリュージ。)

(新鮮だな、少し戸惑うが。)

(それにしてもこの状況、傍から見たら完全にリア充だな。)

(ゴウタとのコトが無ければ、単純にリア充気分でいれたんだろうな。)


とは言え、ライブが始まるとそんな微妙な空気感は吹き飛び、素直に全力で盛り上がって楽しめた。

今まで、ミヅキは一番好きな芸能人というくらいだったが、かなりガチで好きになっていた。

生ミヅキはテレビで見るより何倍も綺麗で、夢中になって目で追った。

レイジの好きな曲、死神の階段の主題歌が流れる頃には、コトコと同じくらいハイテンションではしゃいでいた。


とは言え、イツキが近くに来たときに操作針を刺すのは忘れなかった。

操作針と同時に【今晩22時、モーソンメロ大店に一人で来い】とテレパシーを送った。

もしバレたら、もしライブが変な感じになったら、とか色々考えて冷や汗が出たが、特に何事もなくライブは終わった。


因みに花鳥名月は明日、テレビ番組でメロ大学に来る。

その都合で、今日はライブの後は近くのホテルに泊まることをコトコから聞いていたのだ。


その後は、ライブの余韻に浸りながらムラサキ屋に向かった。

高校生のレイナは酒を飲みたがったが、カンナが全力で止めていた。

自分は飲んでたくせに。

結局、レイナだけノンアルで、レイナがいるからと20時半に解散した。


レイナがいるときのカンナは、いつもとは全然違った。

言葉遣いは柔らかいし、妙に過保護だし。

余程、妹を溺愛しているのだろう。

カンナへの一番の復讐はレイナに何かすることかな、と考えレイジはまだ復讐心が残っていることを再確認した。


その飲み会で、レイジはレイナがイツキファンと聞いて焦った。

レイジは、記憶は操作できず、操作は能力レベルが上がれば解けるっぽいので、あまり変なことはしていない。

ゴウタの手掛かりを探すという名目でカンナの家の家探しをしたとき、ちょっと見たり触ったりしたくらいだ。

だから、イツキを操作したことは誰にも知られる訳にはいかないのだ。


レイジ(女性陣は知らないが、少なくともリュージとゴウタは俺が花鳥名月を操作するというのは予測しているだろう。)

(リュージは良いとして、ゴウタはどう動く?)

(花鳥名月を操作することは強さとは無関係だからスルー?)

(念のために盗聴したいと考えるのが人情か?)

(いや、盗聴は一度看破しているから微妙か?)


そんなことを考えながら、モーソンに向かうレイジ。

結局、1時間も早く着いてしまった。

人生で一番長い1時間。

店員に変に意識されたくないので、店内で待つ訳にもいかない。

周囲を探索し、ゴウタの気配がないか探る。


そして、約束の10分前にイツキが現れた。

マスクとサングラスをしているが、軌跡読みの前では無意味だ。

店内に入り、静かにイツキに近付き【適当に何か買ったら付いて来い。】と命令した。


客は他に2人。同級生のウサミともう一人は知らない。

言動から察するにウサミの兄だろう。

関わると面倒なので、足早に店を出た。


すると、二人はレイジたちと同じ方向に歩いてくる。

念のために無駄に遠回りしたが、やはり付いてくる。

しかし、振り返るとそのまま行ってしまった。


レイジ(偶然ではないよな?)

(イツキのファンか?)

(ゴウタの差し金の可能性もあるから、一応警戒しておくか。)


ウサミ兄妹がそれなりに離れたことを確認して、レイジはイツキに話しかけた。


レイジ「挨拶が遅くなってすいません。」

「メロ大二年のストー・レイジと申します。」

「あなたは、花鳥名月のキサラギ・イツキさんでお間違えないですか?」


イツキ「はい、そうです。」

「この状況について、説明して貰えるんですよね?」

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