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71 代表組 対 居残り組

バーブラ【さーて、私もやられっぱなしじゃいられないね。】


ハルマが糸付き矢を使ったのは、カルマの目がバーブラの動きに慣れてきたからだ。

しかし、それはバーブラも一緒。

しかも、バーブラは戦いながら周囲に弾力性の糸を張り巡らせていた。


バーブラは糸を利用してさっきの三倍速で動き、ヒットアンドアウェイでカルマをナイフで切り刻む。

カルマも限界突破で倍速になるが、遠く及ばない。

結局、バーブラの高速攻撃で何度目かの急所攻撃を受け、カルマは霧散した。


ハルマ【ありがとう、ございました。】


バーブラ【ありがとー。本当に良い戦いだったね。】

【楽しかった、またやろうねー。】


ハルマ【あ、ああ。しかし、あの一撃を避けられるとはな。自信無くすぜ。】

バーブラ【何か嫌な予感がしたんだよねー。ま、カンだよ。】


ハルマ【完璧なタイミングだったのに。いや、完璧すぎたから嫌な予感がしたんだろうな。】

【ふー、難しいな。能力バトル。】


それからも止まらないバトルマニア談議を他所に第二試合が始まる。

次の対戦相手はヤマト。

ライバル関係のオカダが前に出る。


ヤマト【悪いなオカダ。お前とも戦いたいが、今回はリベンジさせてくれ。】

【コトネ、相手してくれないか?】


コトネ【ヤマト課長・・・。はい、ではお相手致します。】


ホイトワ【ほー、リベンジマッチか。】

【やる気があって良い感じだの。】

【では、召喚体ヤマト 対 我召喚生物デスサイス。試合開始。】


以前のヤマトは、全身に岩の鎧を纏っていた。

その岩は非常に堅く、攻守ともに高いレベルを誇っていた。

しかしその反面、岩の重みで速度が制限されていたのだ。


今のヤマトは、岩を纏うのを止めていた。

素早く動き、デスサイスの刃の動きに対処している。

そして、攻撃するとき、攻撃を受けるとき、素早くその場所に岩を出現させている。

よく見ると、ヤマトは岩の代わりに薄いオーラのようなものを纏っている。


岩の重みだけを取り除いたヤマトは、刃を上手に避け、時々砕いている。

デスサイスを倒す方法は、刃を潜り抜けて本体を叩くか、刃を破壊してミスト切れにするかの二つだ。

多くの能力者が、前者を選択した。


それは、後者の選択が物凄い長期戦が予想されるから。

そして、その先に勝利が待っているとは限らないからだ。


薄いオーラを頻繁に岩に変えるのは、理論上は可能だが、極めて神経を使う繊細な技である。

その状態で迷わず長期戦を選択できるヤマトは、やはり対策課の長に相応しい。


レイジ(ハルマもバーブラもコトネもヤマトも。)

(皆自分の能力を最大限に生かす為に物凄く考えて、物凄く努力してる。)

(これが一流。俺は才能だけなんだよな。)

(別に怠けてるつもりはないが、彼らほど頑張ってない。)


レイジはグルードを思い出していた。


レイジ(基本的に我召喚生物と本体の能力は、基本的に同レベル。)

(つまり、俺は頑張れば甲虫人間を瞬殺できる才能がある。)

(それが出来ていれば、決勝は中止にならなかったし、戦争も起こらなかった。)

(俺は魂合成人間とタイマンで勝てなきゃダメなんだ。)


何故か不意にやる気が漲ってきたレイジ。

突如ゾーンに入り、一人の世界で能力開発を始めた。

それを見たバーブラが楽しそうに笑っている。


そして、ヤマト対コトネの試合。

長期戦の最中、コトネの集中力が低下して判断ミス。

ヤマトはその隙を見逃さず刃を掻い潜り、本体に強烈なボディーブローを入れた。

それで硬直したデスサイスに連続攻撃を決めてフィニッシュ。

ヤマトは静かにガッツポーズをした。


ハスハ【じゃー次は、ウチとレイジさんっすね。】


バーブラ【待って、今レイジ凄い集中してる。】

【多分、さっきの戦いを見て何か掴んだんじゃないかな?】

【ちょっとの間、邪魔しないでおこう。】


ハスハ【何かを掴んで強くなったレイジさんと戦うのかー。】

【瞬殺されないように頑張んないと・・・。】


オカダ【じゃあ、先にオレが行くか。】

【相手は誰だ?】


ミズノ【じゃあ、あたしが出ます。】

【エリカはちょっと怪我して療養中だから、代わりにね。】


ホイトワ【はーい。じゃあ、ミズノ対オカダ。試合開始ー。】


ミズノは試合開始と同時に水を纏う。

そして、その水の一部が凍って薙刀の形になった。


先制はミズノの薙刀の一撃。

オカダはそれを正拳突きで受ける。

渾身の一撃の正面衝突だが、薙刀も拳も無事のようだ。


二人ともそれを確認してニヤリとして乱打戦が始まる。

ミズノが纏った水は、オカダの攻撃の勢いを殺し、最後は氷で防ぎきる。

そして、薙刀の切れ味も凄まじく、強化されたオカダの身体を切り刻んでいる。


この時点では五分。

しかし、このスタイルは大会前のもの。

お互いが、新技を出すタイミングを見計らっているのだ。


激しい乱打戦の中、一瞬ミズノが完全にオカダの死角に入った。

その瞬間、ミズノはウォーターカッターを放った。


その水の刃は、一瞬でオカダの右肩から左脇腹を切断した。

切断されたオカダは、力なく濡れた地面に倒れた。

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