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03 能力の仕組み

このゴウタの思考は、ほぼレイジの予想通りだった。

ゴウタはレイジより遥かに賢いが、レイジを舐めているため裏の裏まで読むことをしない。

これで『探知』の能力はそのうち全部バレるが、『操作』の能力を意識させずに済む。


さっき、リュージに『操作』を使おうとしたとき、レイジは直感的に能力の本質を理解していた。

この能力は『生物操作』、故に空気や消しゴムを操作するとショボい感じだったのだ。

『生物操作』は上手く使えば、ゴウタやリュージを圧倒するだろう。


しかし、下手にバレたら全力で警戒される。

それにこういう能力は、多くの人間が強い嫌悪感を抱く。

上手く二人を操作しても、それが周囲にバレたら今以上に孤立するだろう。

復讐は大事だが、ゴールじゃない。


ゴウタ「多分この能力は、某国の戦争中に空いた次元の穴の影響だ。」

「毎日ニュースで騒いでるけど、見てねーな?」

「この次元の穴から出てるミストが人に力を与えるようだ。」

「この(ミスト)は既に地球の至るところにある。」

「ちょっと指先に意識を集中させて何か出してみろよ。」

「能力が使えるなら、出来るハズだ。」


ゴウタ(脅威な能力じゃないなら、取り入って利用するのが賢明だ。)

(面倒だが、成長を促してやるよ。)

(それで過去の恨みも有耶無耶になるだろう。)


その後ゴウタの指導により、レイジは体内のミストの存在と簡単な操作方法を習得した。

ゴウタの意図が読めず、不安になりながら。


レイジはミストを操作しながら、自分の探知は、ミストの過去を読む力と解った。

知りたい情報の先の空気を読み、そこで空気を振動させて出た声や音を理解する。

また、脳の電気信号から感情も何となく読み取れる。


レイジは帰り道「軌跡読み」と名付けたこの能力で、周囲を探知しながら歩いた。

そして、野良猫を見つけた。

まずは周囲に人がいないかの確認。

その後、野良猫に『操作』を使ったら、猫は突然逃げ出した。

急いでレイジが「待て」と言うと、止まった。


その後は、猫はレイジの言うことを何でも聞いた。

初対面の猫が、お手を始め様々な芸をする。

通常ではあり得ない光景だ。


ただ、声に出しての「命令」だと周囲に不審に思われる。

家に着く前に、レイジはミストに言葉を乗せる技を習得した。


家に戻ったら、まず解っていることの確認と、確認したい事柄の整理だ。


・生物操作は命令を受診するアンテナを当てることから始まる。

・アンテナを受けた生物は、その後レイジの言うことを何でも聞く。

・ただ、アンテナを受けただけで命令が無いと逃げられる恐れがある。

・アンテナだけの状態はどういう状態なのだろう?

・逃げたのは、恐怖で?偶然?

・同時に複数体の操作が可能なのか?時間制限は?

・再操作や解除条件は?

・操作する生物の範囲が不明。人間は可能だろうか?


知るべきことは山ほどあるが、猫操作では出来ることに限界がある。

レイジは猫に「今日はもう自由行動、明日の早朝にここに戻ってきて待機」と命令をした。

すると、猫は何処かへ走って行ってしまった。


さて、他の動物も操作してみようと周囲を探知したら、ゴウタとカンナが近づいているのが解った。

手に持っているのは、瓶詰の液体と食べ物。


レイジ(ウチで酒盛りをするつもりか?)

(酔わせて探りを入れる策略か?)

(でも、俺は今日バイトだぞ?)


暫くすると、二人が家に来た。


ゴウタ「レイジ、今日は飲むぞ。」

レイジ「悪いな。今日はバイトだ。」


ゴウタ「安心しろ。怪我したから2、3日休むと言っておいた。」

「借りてた金を持ってきたから、暫くバイト休んでも大丈夫だろ?」

そう言って、ゴウタはレイジに200万円渡した。


レイジ「何でそんな大金!?」


ゴウタ「利息だよ。」

「困ってた時に助けてくれたから、感謝してんだぜ?」

「それにオレは能力で幾らでも金がてにはいるからな。」

「お前の能力も併せれば、もっと沢山稼げるようになるんだぜ。」


カンナ「ごめんね。高2のときのこといつまでも気にしてさ。」

「流石にもう怒るのもおかしいよね。」

「仲直りしましょ?」


レイジ「そう、だな。」

「じゃあ、飲もう、か。」

「今日はリュージはいないんだな。」


ゴウタ「リュージは酒乱だからさ、仲直りの日に殴られてたら気分悪いだろ?」

「それにアイツ、今日は別グループの飲み会だから。」


レイジ(本当にコイツらは俺の味方になるつもりか?)

(狡猾なゴウタと戦うのは怖いし、仲間になるなら心強い。)

(俺は意思が弱いな。もう復讐するか迷ってる。)

(だが、仲良くした方が合理的なら、復讐を諦めた方が賢明なのか?)


それからゴウタとカンナはテキパキと飲み会の準備をする。

レイジは200万円を持ったまま、どうすべきか悩んでいた。

しかし、今結論を出す必要はないと考え、とりあえず飲み会を楽しむことにした。

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― 新着の感想 ―
[良い点] プライドとかないんだなこいつ
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