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21 二人の復讐

レイジ「コトコさん、三人分のお茶よろしくー。」

コトコ「はーい。」


レイジは努めて明るく振舞っているが、カンナは一人お通夜みたいな感じだ。

実際、ゴウタとリュージが亡くなったのが一昨日なので、間違ってはいないのだが。

結局、コトコもカンナに引っ張られて暗くなっていく。


レイジ「二人は死んだよ。俺が殺した。」

「ゴウタは二度もコトコを攫ったんだ。」

「一度目に二度とするなって言ったのにね。」


と言いつつ、コトコにテレパシーを送る。

レイジ【何かコトコのせいみたいに言っちゃってゴメン。】

【本当は宇宙人に操られてて、殺すしかなかった。】

【でも、カンナに宇宙人の存在を言う訳にもいかなくてさ。】


カンナ「それで・・・、あたしも殺すの?」


レイジ「何で?誘拐に関与してたの?」

カンナ「してない!!全然してないから!!」


レイジ「じゃあ、今殺す理由はないね。」

「俺やコトコと仲良くしていれば、死ぬことはないと思うよ。」

「因みにカンナがどういう意図でも、俺がイジメだと思えば、それはイジメだから。」


カンナ「はい解りました。え・・・と。」


レイジ「どうした?聞きたいことあるなら今のうちに聞いとけよ。」


カンナ「殺人を・・・揉み消したの?」

レイジ(この状況下でよくそんなこと聞けるな。)


レイジ「俺が揉み消して、転校って話になると思う?」

「詳しく聞かない方がカンナのためだよ。」


それから、カンナは暫く沈黙していた。

厚めの化粧で解り難いが、青い顔をしている。


レイジ【何かやたらとビビらせちゃったね。】

【コトコなんかフォロー入れなよ。】


コトコ【えー、それは無茶振りだよー。】

【でも、レイジくんが言うよりウチが言った方が良っか・・・。】


コトコ「カンナちゃん、ウチ焼肉食べたいな。」

「最近、近くに美味しい焼肉屋が出来たんだよね。」

「一緒に食べにいかない?」


レイジ(え?これは天然じゃないよな。)

(どう考えても追い打ち・・・。)

(コトコの密かなる復讐か。怖っ。)


カンナは泣きながら了承し、三人で焼肉に行った。

コトコがテーブルを叩くと、カンナは水を持ってきたりサラダを持ってきたりする。

恐らく、過去にカンナがコトコにさせていたのだろう。

レイジも真似してカンナを使う。


コトコはかなり痩せ型の小食だが、この日はよく食べた。

調子に乗ってレイジも食べた。

カンナは食欲がないようで、殆ど野菜しか食べない。


高級肉を中心に二人で約五人前。

途中で酒も飲むことになって、会計は約六万円。

勿論、カンナの奢り。


コトコ「カンちゃん、今日は楽しかったねー。」

「明日もココで食べよっかー。」


コトコはすっかり酔っ払いモード。

カンナは素面だし、レイジもほろ酔い程度。


カンナ「え、明日もですか?」

コトコ「イヤなの?」


カンナ「イヤじゃないです。イヤじゃないですけど・・・。」


レイジ「金がないなら、良い仕事紹介しようか?」

カンナ「え・・・。それは命令ですか?」


レイジ(何だかな。カンナはもっと時間をかけて復讐したかったのに、いきなりポキッと折れちゃったよ。)

(ゴウタとリュージも速攻で殺して終わりだし、正直ちょっと物足りない。)


レイジ「いや、何でもない。」

「明日はカンナの家でご馳走になりたいな。」

「レイナに重大発表があるし。」


カンナ「出来れば、明後日にして欲しいです。」


レイジ「良いよ。じゃあ明後日な。」

コトコ「ちょっと何で勝手に決めてんの!!」


レイジ「コイツ、今日は飲み過ぎだな。」

「俺がコトコ送ってくから、お前はもう帰って良いぞ。」


レイジ(思った通り。レイナの名前を出した瞬間、カンナの眼に光が戻った。)

(俺らに逆らわず、何とかレイナを守ろうと必死に考えてる。)

(何の罪もないレイナに危害を加える気は全くないが、勝手に警戒しててくれ。)


カンナは足早に自宅に戻った。

コトコは、カンナを目で追った。

そして、カンナの姿が見えなくなるのを確認して、吐いた。

レイジに向かって、かなり豪快に大量に吐いた。


酒の影響もあるだろうが、食べ過ぎの影響の方が大きいだろう。

カンナを困らせる為に無理して食べたのだ。


レイジは、吐いたまま寝てしまったコトコを背負ってコトコの家に戻った。

吐しゃ物の気持ち悪い感触はあるが、レイジもコトコも所持品は全部ミスト製。

思ったほど影響がないし、酔った友達を送るというシチュエーションが何だか嬉しいレイジ。


コトコの家で、レイジはミストの服を剥ぎ取って、自分とコトコの身体をシャワーで流した。

そうするうちに、レイジも酒が回ってきて眠くなってきたので、二人でコトコのベッドにダイブした。


レイジ(あれ?何か無意識に作業感で色々やっちゃったけど、今俺何したっけ?)

(隣に裸のコトコがいるんだよな。)


レイジはイツキと混ざったことで、そういうことを意識するかしないかを、任意選択出来るようになったのだ。

とは言え、それを意識して切り替えられるのはもう少し先の話。

今晩は、もう悶々として過ごすしかない。

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