17 対策課の実力
レイジ(俺が特殊なのは、イツキを吸収したからだ。)
(狂人薬は関係ない。)
(だが、丁度良い勘違いだな。)
(狂人薬のせいに出来れば、都合が良い。)
レイジ「スオウさんって随分若いんですね。」
「俺らと同じくらいですかね?」
ハルマ「いや、20代半ばくらいだったかな。」
「総理の娘故の大抜擢。」
「でも、実力は確か。」
スオウ「皆さん、忙しい中お集まり頂きましてありがとうございます。」
「早速ですが、今回の計画を発表します。」
「まず、私の能力で狂人化の兆候を読めるようになりました。」
「これを利用して、黒幕を見つけたいと考えています。」
基本的な流れは、
①スオウが狂人化の兆候を見つける。
②戦闘班と追跡班が現場に行く。
③戦闘班は戦い、追跡班は周囲の怪しい人間を探す。
④怪しい人間を尾行し、黒幕発見。
こんな感じだ。
雑だが、他に方法がないということか。
追跡班は、キムラ・レイジ・コトネ。
軌跡読みが出来る二人と、遠距離攻撃の三人。
戦闘しなくても良いが、常に駆り出される。
スオウ「早速、キノ公園に兆候アリ。」
「ヤマト、ハルマで対応宜しく。」
「相手は一人。筋肉質な茶髪、30代くらいで長身の男性。」
ハルマ「しゃー、先発隊!!気合い入れていきましょう。」
ヤマト「よし、みんな行くぞ。」
5人は現地に向かった。
レイジ(この部屋にいながら、そんなに詳しく解るのか。)
(物凄い能力者だな。)
ヤマトがターゲットに職務質問をする。
ヤマトは元自衛隊だが、対策課は警察組織なので今は警察になる。
相手は暫く素直に職務質問に応じていたが、突然ヤマトに襲い掛かった。
キムラ【南に行くぞ。犯人がいるかもしれない。】
レイジ(キムラさん何か探知したのか?)
(俺は全然気づかなかった。やるな、キムラさん。)
コトネ【何を探知したんですか?】
キムラ【さぁー?マイさんの指示なんで。】
レイジ(そういうことか、見直して損した。)
それから、三人はスオウの指示で色々と動かされる。
結局、元の場所に戻ったところで、怪しい人物を見つけた。
レイジ(どういうことだ?双子?)
キムラ【アイツに話しかけてください。】
レイジ(何で?尾行がバレちゃうじゃん。)
(まぁ良いか。)
レイジ「クイナ、お前なんで生きてるんだよ!!」
クイナ「クフフフフフ。君も属したんだね。」
「そのうちまた相手してあげるよ。」
クイナはそう言うと、ゲートで何処かへ行ってしまった。
それを確認すると、ヤマトがターゲットに強烈な一撃を入れて気絶させた。
レイジ(ワザと時間をかけて戦った上に生け捕りか。)
(相手は大して強くはないが、これは簡単じゃない。)
(やっぱり侮れねーな。)
クイナには逃げられたが、とりあえず本部に戻る。
スオウ「ナイスです皆さん。」
「多分、次くらいに特定出来そうですよ。」
「じゃあ、ヤマトさん一回休んで、ムラモトさん入ってキノ駅に行ってください。」
今度は特にターゲットはいないようだ。
再びスオウの指示で色々と動き回ったが、何がしたいのかよく解らない。
キムラもコトネも淀みなく指示に従っていて、レイジは聞きたいが聞けない。
「役立たず」と言われたくなくて、一人でモヤモヤしていた。
暫くウロウロしていたら、工場に入るように指示された。
コトネ「不法侵入とかにならないんですかね?」
キムラ「それは大丈夫ですよ。ね、レイジさん。」
言われてレイジが軌跡読みをしてみるが、工場内の様子が全然解らないことに気付く。
レイジ「いや、今日は調子が悪いんですかね。」
「さっきから、全然読めないんですよ。」
キムラ「レイジさんの軌跡読みは、敵が風を操って妨害しています。」
「どうやら、かなりレイジさんを意識しているみたいですね。」
「そのお陰で、マイさんの軌跡読みはノーガードでして。」
レイジ「なるほど、俺は囮にされたと。」
コトネ「ごめんなさい。何か騙しちゃったみたいで。」
レイジ「いやいや、全然良いですよ。」
「気付いて意識しちゃったら、囮として機能しないですからね。」
レイジ(嫌味の一つも言いたかったのに、コトネさんに謝られたら何も言えなくなる。)
(やるな、キムラさん。)
レイジ「何にしても、敵の本拠地がいきなり判明したのはラッキーでしたね。」
ムラモト「いや、ラッキーかどうかは、まだ解らない。」
「宇宙人の本拠地だ。何があるか解らない。気を引き締めて行くぞ。」
慎重に工場内に入る一同。
暫く進むと、キムラに「急いで逃げて」という連絡が入った。
ムラモト「やはり罠か、急いで出るぞ。」
一同は退散しようとするが、すぐに見えない壁に阻まれる。
ムラモトが砂を撒いて壁の範囲を確認すると、一辺が2kmほどの立方体に閉じ込められたことに気付く。
クイナ「ここを突き止めるとはやりますね。」
「非常に興味深い面々ですが、生かして帰す訳にはいきませんね。」
クイナはそう言うと、赤い宝石の様なものを取り出して食べた。
すると、クイナは赤い異形のモンスターへと姿を変えた。
そして、素早くキムラとコトネに向かって攻撃してきた。
キムラへの攻撃はレイジが、コトネへの攻撃はカルマが防いだ。
しかし、レイジは衝撃で大きなダメージを受け、カルマは死亡した。




