15 霧犯罪対策課
二人は絶命し、ゴウタももう致命傷だろう。
レイジの勝利だ。
ゴウタ「お前化け物かよ。」
「強さもそうだが、人殺し、しかも同級生殺して心は痛まね-のかよ。」
レイジ「お前にだけは言われたくないね。」
「もし俺が化け物だとしたら、それはお前のせいだ。」
「それに、俺に言わせりゃお前の方が化け物だ。」
ゴウタ「それも・・・そうだな。」
「悪かったよ。色々な。」
「最後にトドメさしてくれや。」
「その方がお互いにスッキリすんだろ?」
レイジ「イヤだね、時間かけて苦しんで死ねよ。」
「と、言いたいところだが、コトコの居場所を教えんなら介錯してやるよ。」
ゴウタ「やっぱりコトコが大切なのか。」
「土下座したら教えてやるよ。」
レイジ「別に、能力にちょっと興味があるだけだ。」
「イヤなら良いよ。じゃあな。」
ゴウタ「解った、言うよ。」
「このホテルの3階の301号室にいる。」
レイジ「そうか。じゃあ見つけたらトドメ刺しに戻るわ。」
そう言って、レイジは階段まで歩いた。
そして、ゴウタが見えなくなると全速力で走った。
コトコは縛られてグッタリしている。
レイジ「コトコさん!!大丈夫か!!」
近付いてみると、どうやら気を失っているだけのようだ。
いや、普通に寝ている。
レイジはホッとして、コトコを背負ってホテルを出た。
そして、その様子をゴウタはゲートで見ていた。
ゴウタ(オレのことすっかり忘れやがって。いや、ワザとか。)
(オレにトドメを刺すより、早くコトコを安全な場所に運ぶ方が優先だわな。)
(アイツ、コトコを助けるために、あえて非情を演じてやがったんだな。)
(結局、化け物はオレだけか。)
レイジがホテルを出ると、キムラとタムラがスタンバイしていた。
キムラ「お疲れ様、全部終わったみたいですね。」
レイジ「どうも。加勢とかしてくれないんですね。」
キムラ「僕たちは非戦闘員だからね。」
「でも、その子の治療は任せてくれ。」
レイジ「多分、寝てるだけだと思いますけど。」
「でもまぁ、よろしくお願いします。」
レイジはコトコをキムラに預け、タムラのゲートで一緒に移動した。
レイジ「ココは、病院?」
キムラ「そうです。霧犯罪対策課は、ココの地下にあります。」
「コトコさんをココに預けたら、地下に行きましょう。」
メロ第三病院。
一見普通の病院だが、全ての医者と看護師が能力や宇宙人のことを知っていて、水面下で色々な対応をしてくれる。
霧による特殊な状態の治療や、宇宙人の死体の処理もしてくれるようだ。
そして地下。
簡素だが綺麗な秘密基地。
大きな訓練所と会議室と休憩室がある。
キムラ「霧犯罪対策課が、僕らとムラモト課長とムラサキさんの4人。」
「他に宇宙人対策課も4人いて、県内のミスティ・ホール絡みのトラブルは、この8人で対応してます。」
レイジ「マギドワのとき、キムラさんたちが来ましたよね。」
「マギドワは宇宙人ですよね?」
キムラ「宇宙人対策課は、危険指定宇宙人と戦う戦闘職なんですよ。」
「そして、それ以外は犯罪対策課の仕事です。」
レイジ「で、俺は何を手伝うんですか?」
キムラ「基本的には危険指定じゃない宇宙人との戦闘ですかね。」
「でも、今回は合同任務で危険指定と戦う可能性もあります。」
レイジ「いや、それやるって言ってないですけど。」
レイジがそう言うと、訓練所からガタイの良い汗だくの男が出てきた。
ムラモト「どうも、課長のムラモトです。」
「あなたが昨日戦ったマギドワ、あと今日戦った三人。」
「コイツらは、狂人薬事件絡みだと考えられます。」
「あなたは、恐らく既に巻き込まれています。」
レイジ「なるほど、俺が狙われているなら、任務に加わった方がお互いの為だと。」
「厄介ですが、今回は仕方ないですね。」
ムラモト「理解が早くて助かります。」
「連携を取るために能力を聞きたいのですが、よろしいでしょうか?」
レイジ「指から銃弾を出す能力、周囲を探知する能力、霧で出した物質の硬質化。」
「基本的にはこんな感じです。」
ムラモト「ちょっと銃弾を彼処の的に撃ってもらって良いですか?」
レイジは言われた通りに銃弾を撃ってみた。
ムラモト「わたしも同じ能力なんですが、やりますね。」
「あなたの方が強力みたいだ。」
レイジ(マジかよ。いきなり最強ポジションで全面的に頼られる展開は、ちょっとキツいぞ。)
ムラモト「ああ、安心してください。」
「わたしの能力は主に銃弾ですが、身体強化と合わせて戦います。」
「一応、わたしの方が強いと思いますよ。」
レイジ「そりゃそうですよね。」
「いきなり丸投げされたらとか考えちゃいましたよ。」
レイジ(何だこの人、負けず嫌いか。)
(実際、俺も色々出来るし、多分この人より強い。)
(面倒だから言わないけど。)
キムラ「課長は既に宇宙人10人くらい倒してますからね。」
「レイジさんも強いですけど、やっぱり課長は別格ですよ。」
レイジ(キムラさん大変だな。クセの強いメンバーを下からフォローしてんだな。)
結局、遅い時間ということもあり、この日は軽く顔合わせだけして帰った。
翌日(祝日)の緊急会議に参加するという約束をして。




