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10 宇宙人マギドワ

暫くすると、イツキの心臓の音が止まったことに気付き、レイジはハッとした。


レイジ(何だこれ、一気に色々起きすぎて頭で処理しきれない。)

(イツキは死んだのか?)

(いや、魂が融合したんだ。俺の中にイツキはいる。)


レイジは2m先の冷蔵庫を開けて、お茶を取り出して飲んだ。

自然に指から何か出て、その何かがお茶を取ったのだ。


これは魂が多い人間のみに使える能力。

余剰魂を(ミスト)に入れて操る能力。

物質生成の上位互換のような能力。


レイジに起きた変化は大きく分けて三つ。

一つ目はこの新能力。

二つ目は(ミスト)が全身を巡るようになって、身体能力や(ミスト)の能力が強化されたこと。

三つ目は膨大な知識を得たこと。


人間が能力を使うようになると、(ミスト)を心臓付近に貯めるようになる。(定点)

そして、経験を積むうちに貯めた(ミスト)が全身を巡るようになる。(循環)

更に経験を積むと全身に均等に行き渡るようになる。(飽和)


レイジの操作は、循環や飽和の能力者には通用しない。

ゴウタに操作が効かなかったのは、循環に至っていたからと考えられる。


そして、レイジはイツキの知識と経験を全て得た。

情報が多すぎて処理しきれていないが、そのうち落ち着くだろう。


続いて問題点は二つ。

イツキがいないこととイツキの死体だ。


前者はすぐに解決した。

余剰魂はイツキの魂なので、イツキにすることが出来る。

イツキの死体から服と持ち物を外して、余剰魂のイツキに持たせる。

余剰魂のイツキは、無難にホテルに戻り、今晩の記憶と疲労を無くして明日を迎える。


後者に関しては、近所の食肉工場のオヤジを操作して処理させることにした。

裸のままだとイヤなので、レイジの安物の服を着せて。


レイジ(俺はイツキの裸を見ても何とも思わないし、イツキの裸をオヤジに見られると恥ずかしい。)

(魂融合ってこういうことか。)

(俺がベースではあるが、俺はもう今までの自分とは違うんだな。)


そして、ホテルに行かせたイツキは、誰が見てもイツキだが、レイジが好きに設定したイツキだ。

クローンの様な存在。

それは本当のイツキではない。


では、本当のイツキとは?

レイジの中にいる?

それとも死んでいる?


考えると病みそうなので、レイジはこの件について考えるのを止めた。

色々動いたが、もうこの身体はこの程度では疲れたりしないようだ。

別に眠くもないが、夜も遅いので寝ることにした。



翌日、大学に向かいながら軌跡読みで能力者を調べた。

道中にすれ違う人たちは10人に1人くらいが定点。

大学に着くと循環と飽和が1人ずついた。

レイジは席に着くと、この二人を注意深く調べた。


循環は普通に大学の先輩のようだ。

レイジもゴウタも循環だし、才能とやる気がある能力者の中に循環が出始める時期なのだろう。

だが、飽和の方はよく解らない。


レイジ(今の時点で飽和に至る大学生は考えにくい。)

(穴の向こうからやってきたヤツなんじゃないか?)

(多分、俺はかなり強いハズだが、熟練の宇宙人と戦うのはリスクだな。)


やり過ごしたかったレイジだが、その宇宙人?はレイジに近付いてくる。


レイジ(偶然か?)

(いや、俺に向かって来ている可能性が高い。)

(何故だ?魂を察知された?軌跡読みの逆探知か?)


レイジ「リュージ付いて来い!」

レイジはリュージと一緒に逃げることにした。


レイジ(教室でバトルをする訳にはいかない。)

(戦うなら旧校舎が良いか。)


レイジ「リュージ、念のために聞くが、俺のことどう思ってる?」


リュージ「今は従ってるが、そのうちゴウタが何とかするハズだ。」

「そうなったらタダじゃおかねーぞ、かな。」


レイジ(良かったよ、お前がそういうヤツで。)

(これでイザとなったら、躊躇わずに捨てゴマに出来るよ。)


レイジたちは旧校舎でスタンバイした。

やはり、宇宙人はレイジの元に向かっている。


マギドワ【どうも、地球人。ボクはマギドワという宇宙人だよ。】

【君は何だか普通じゃないねぇ。】

【念のために排除させて貰うよ。】


レイジ(テレパシーかよ。)

(宇宙人は普段からテレパシーでコミュニケーションをとるんだろうか?)

(やっぱり俺が狙いか。)

(まだ今の状態の戦い方が解んないだけどなー。)


レイジの今の武器は速射。

レベルアップして拳銃並みの威力がある。


さて、マギドワが目の前に来たので、速射で両足を撃ち抜いた。

しかし、マギドワは怯むことも立ち止まることもなく向かってくる。


レイジ(やっぱ、効かないのね。)

(じゃあ良いや、サヨナラー。)


レイジ「リュージ、命懸けでアイツと戦え!」

リュージ「ウソだろ!ふざけんなよ。」


レイジは新校舎の屋上に伸ばしていた(ミスト)の糸を縮めて屋上に高速移動。

着地地点で柔らかい物質を出して勢いを殺す。

更に同じことを繰り返して遠方に逃げた。


マギドワ【厄介だね、判断が早い。君は捨てゴマかい。】

【可哀想だが、憂さ晴らしで滅茶苦茶にしてやるよ。】


リュージ「くっそー!!」


リュージは斬撃飛ばしをするが、やはりノーダメージ。

マギドワは落ち着いてリュージに近付くと拘束し、殴打を繰り返した。

そして、それは他の学生に目撃され、大騒ぎになった。

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