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六人家族が異世界に  作者: ヨガ
サンタリアー
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67

 全員、しばらく冒険者協会の室内に片付けている。


 カタ、カタ……と二人の女性が机を運んで、椅子を元に戻す。ローランの指示通りに動いて、手を動かす。


 二人の男も復旧作業をしている。目を閉じて、数秒後、ブロンズ色の光が両手から放つ。ナイフが刻んだ傷跡、壊された半壊の品々、光によって少しずつ復元している。終わった後、会長に命令されて、次の傷跡に修復する。


 誰も復旧作業に集中していて、まだ気付いていない……一人は幻覚から目覚めること。


 まさか、全てが幻覚だったとは……油断したな。そう考えた“彼”は、自分が拘束されていることに気付いた。そして、周りの状況を観察して、すぐこの状況からどう抜け出せるか考えた。


 だが――脱出……無理そうだな。“彼”はすぐこのことがわかった。


 魔法にかけられた縄がしっかりと制限している。強引にやぶれないし、もがくと更にギュッと締まる。


 この身体の柔軟性も足りていない……


 普通の人なら、もう諦めて大人しく罰を待っているだろう。


 しかし、“彼”は違う。


 ……この身体を諦めよう。どうせ、“死んでいる”。


 “彼”の目線は、モモナーに移す。


 次は絶対……殺意を含めているその目は次の瞬間、生気がなくなった。


 ****


 カタ。机を置いた音。


 次に、ノールはまた一つの机を運ぶ。


「あ……えっと、神官様。その机はあそこに――」とローランが指示した。


 ノールはローランの指示を受けた後、ゆっくりと机を運んで、少しずつ後退する。間もなく指示した位置についたところで、突然むにゅっと、


「あ!」「あん!」と柔らかく、弾力性のあるものの感触がノールのお尻と尻尾の付け根に伝わった。


 身体が驚きの刺激を感じて、ファサッっと反射的に毛を逆立てている。


 ノールが慌てて振り返ってみると、あの弾力性のあるものはモモナーのお尻だった。どうやら二人が物を運んでいる最中、お互い背を向けながら、ちょうどぶつかったのだ。モモナーも振り返った。


 二人が振り返ると、モモナーがすぐ「ごめん、獣人ちゃん!」と、かわいい笑顔で謝った。


「じゅ……いいえ。こちらこそすみません。気付いてなくて。」とノールが恥ずかしそうに言っていた。事故とはいえ、かなり敏感なところがぶつかっているため、顔が若干赤らめている。


 モモナーが謝った後、じーっとノールを見つめていた。見つめられているノールは気まずい感じでこう言った。


「……どうしました?」


 まるでこの問題を待っていたかのように、モモナーは嬉しそうな微笑みを浮かべて答えた。


「獣人ちゃんのお名前は何ですか?」


 身長がモモナーより少し低いため、「……ノール、です。」とノールは上目遣いの視線でモモナーに答えた。


 モモナーは一瞬身体が震えていて、「ノールちゃんですね!」と一回繰り返した。喋っている時、若干興奮な気持ちを抑えているようだった。


「う、うん……」少々引いているノール。


 受け答えがあるため、モモナーは更にグイグイと攻めた。


「ノールちゃん、かわいいですね!」


「あ、ありがとう……?」唐突に褒められて、ノールは躊躇ってから答えた。


 まさかこの子……自分に好感を持っているのか?と、モモナーの態度からそう思わずにいられないノールである。


 だが、ノールはすぐにわかった。モモナーは自分を見ている時、時々自分の耳や尻尾に視線を移ること、また、「獣人ちゃん」という言葉から、彼女が気になっているのは自分ではなく、獣人の身分だったということがわかった。


 獣人のことが気になる人間が少なくはない。少なくともノールの昔にはそのような人間がいた。だが、そのどれもここまで明確な意思表明をしていなかった。ほとんどこっそり見ていただけだ……


 いや……一人がいた。不思議と、ノールは昔の記憶からとある人を思い出した。その人影が浮かぶと、かの人の輪郭が目の前のモモナーと重ねた。


 そのせいで、ノールは思わず口に出してしまった。


「……耳、触ってみます?」


「え?いいの?!」と思わず大声で言ったモモナー。全員この二人に注目した。大声でハッと我に返ったノールは自分が何を言ったのか意識できた。


 ノールが「いいえ、ちょっと……」と拒否しようとしたが、もう遅かった。


「じゃあ遠慮なく!えい!」とモモナーは言葉通りに遠慮なく、すぐ両手を伸ばし、ノールの耳にもみもみと揉んでいた。


「はぅ!」耳がピコと跳ねた。


「犬系のケモ耳……いい感じ!」


 う……う……とノールは少しぼやく感じに唸り声を出している。耳は相対的に敏感ではない部位だが、それでも相当な時間に揉み続けると、やはり恥ずかしくなる。特に獣人では、耳をもむ行為は子ども時代の一種の遊び行為だ。


 尻尾の追いかけっこ、耳もみ、またすりすり行為、どれも獣人の子ども時代でよく見られる行動だった。


 子どもだけの、不安やストレスなど解消するための行動。言い換えると、ノールにとってこの状態は――


 まるで……子供みたい……と、ほぼリンゴみたいに顔が赤くなった恥ずかしいと思うノールである。


 もみもみの時間はたった十数秒くらいの時間だが、ノールの体感では十数分くらいに長かった。それに、自分が言い出したのだから、ノールが止めずにいた。


「あ、あの!モモナー、さん!」ここで、ローランは恐る恐る感じに話しかけた。


「うん?」


「整理があと少し終わるので……その……」とローランは手が上辺に浮いて、「しばらくやめて」という意味のポーズを取った。


「お!そうでした。ごめんなさい!」とモモナーが手を離して、「ごめんね」のポーズで言った。


「い、いいえ……」とノールは手で毛並みを整えた。


 この行動を見て、モモナーが「あとでまた触ってもいい?」と聞いてみた。


「……え?」すぐ答えられないノール。


「あ、いや!気にしないで……さあ!続けましょう!」


 この子……もしかして、獣人が好みなのか?と、ノールがボーとして立ったまま考えていた。


 ****


 片付くことがやっと終わったところ、会長は室内のあるところに立ったまま、ずっと動かなかった。


 ローランは背を向けている会長を見て、語りかけた。


「会長さん。もう終わりましたよ!」


 だが、会長は返事しない……いいえ、正確には深く考え込んで話さなかった。会長はちゃんとローランの話が聞こえている。


 その証拠は、


「ローラン……」と会長はローランに話しかけたのだ。


「はい?」


「お前も確かめてみろ。」


「……何を?」


「こいつ、死んでいる?」


「え?」


 会長の前に、ラーリーの身体が無気力に横たわっている。呼吸の起伏がなく、静かに。

最近、日本ではかなり不祥事が多かったです。

どうか今後ずっと無事になるよう、また、誰も健康に過ごせるように祈ります。

世界平和第一!

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