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「……やるに決まってる!」とリンディが歯切れの悪い声で返事した。
この意味は、まだ戦いたいという意味だった。
ツリーセは仕方ないと小さなため息をついた。リンディの考えが変わらなかったと思った。
しかし、リンディは続いて全員が驚くことを言い出した。
「だが、この『戦い』の意味はもう『弱いほうが悪い』とかじゃない……つまり、お前たちが吸血鬼狩りじゃないことを認める。ここまで戦ってみたら、お前たちは『アイツら』と違うことくらいわかっていたんだ。」
リンディのこの気持ちの豹変に、井上凜が一瞬「もしかして……『未練』が変わったのか?」と、とあるTRPGの状況が頭をよぎってしまった。
だが、こんなことを考えている場合じゃないと井上凜が頭を横に振って、余計な考え方を捨てた。
「理解してくれるなら、別に戦わなくても――」と井上凜が戦わなくてもいいじゃないと言いたかったが、リンディが先に話を遮った。
「でも、戦う!」
えぇ……と井上凜が全く理解できなかった。井上桃花も意味がわからなかった。
吸血鬼狩りじゃないとわかってくれるなら、戦う必要がないだろう。起因がそれだし……
井上凜と井上桃花も眉にしわを寄せながら、リンディのことが一番わかってそうなランディに視線を送った。説明してほしいという意味だった。
「……恐らく、戦っている間にあの子にライバル意識を持ってしまったんだろう。たぶん、勝ちたいだろう。」とランディも若干呆れた口調で言った。
「何ですかそれ!」「戦闘狂か!」井上兄妹そろって思わず突っ込んでしまった。
「……でも、お前たちの子、まんざらでもない顔だぞ。」とランディは木の上にいるツリーセを見て言った。二人も一緒にツリーセの方へ見た。
ランディの言う通り、確かにツリーセはかなり興奮気味な顔である。
ただし、その興奮な顔は実はリンディがわかってくれたという嬉しい感情だった。自分の気持ちが伝わったと。
この表情のせいで、ツリーセが続いて言った言葉が井上凜と井上桃花二人に誤解させてしまった。
「君は普通に戦って、勝ちたいよね。自分が弱くないと証明したかったね。」
「そうだ!」
「いいよ。これなら付き合う。」
ええぇ……別に証明しなくても――と心の中で突っ込んでいた井上凜と井上桃花である。さすがにツリーセとリンディの雰囲気を壊したくないから、兄妹二人がこの言葉が言い出せなくなった。
余計なことを言い出して、リンディがもう一度気が変わったら面倒だ。
また、二人はなぜツリーセがリンディと分かち合えるという疑問を浮かべて、間違っていた直感が一つの答えを告げた――星くんのキャラクター、バトルマニアなんだ……
当然、井上星はその設定をしていない。二人が考えていることもわかっていない。
兄妹三人がツリーセというキャラクターに対しての思いが思いもよらない状況に進んでいた。
「今回、助言や手助けとかダメ!姑息な手を使ってはダメ!」
「じゃあ、飛行の手段はダメ。魔法の攻撃もダメ。」
正々堂々に戦おうと、ツリーセとリンディは簡単なルールを作った後、ツリーセは木から降りた。
戦闘を止めさせる隙間も与えなく、両方がダッシュして戦い始めた。
二人の戦いを見て、ランディははぁと息を吐いた。サンディの肩に軽く叩いてこう言った。
「後はお前に任せたぞ。サンディ。」
「あ、はい。任せてください。」
「放っておいていいんですか?」と井上凜が言った。
「今だいぶ落ち着いていたのさ。無理に止めない方がいい。無理に止めたら逆効果になる。後はやりすぎないように注意すればいい。」とランディが疲れた口調で言った。
「何といえばいいでしょう……ランディさんはかなり苦労していましたね。」
「確かに手を焼いている子に違いないが……まあ、お前たちが気にする必要はない。」
「そう……ですね。」
「そんなことより、俺たちはどうして遺跡にいるのか気になっているだろう?」
「言ってくれますか?」
「まあ、あの子は暴論に付き合ってくれたし、言ってもいい……が、一つ忘れていないのか?」
「忘れている?何を?」
「凶暴化になった二体分の血の量がほしいということ。」
「あ……そうだった。あの二体ね。」と井上凜は気絶した二体の吸血鬼を思い出す。
一体はまた合流していない時、井上桃花が気絶させた吸血鬼;もう一体は三人が力を合わせて気絶させた吸血鬼だった。
二体の吸血鬼は気絶したものの、凶暴化になったままだ。血をあげなければ凶暴化が静まらない。
ちなみに、二体の吸血鬼と三人の両親はしばらく起きる様子がないため、吸血鬼と両親の四人はそれぞれ木の蔭に置いてある。
念のため、吸血鬼の方が先に起きる可能性があると考えて、吸血鬼を両親と離れていたところに置いて、二体も一緒に蔓で縛っている。このことはランディも同意した。
ツリーセとリンディが木で追いかけっこの時、井上凜の四人が遅れていた原因がこれだった。
「そうだ。あの二体だ。二体分の血をくれるなら、俺たちの事情を言おう。」
「わかりました。なら、私の血とツリーセの血で――」
井上凜は自分と弟が一番軽傷であると思ったから、自分と弟の血であげればいいと思っていたが、意外な伏兵に止めた。
「待って。兄さんがあげるつもりなら、私があげてもいい。今弟君が戦っているし、ひどい傷を負う可能性がある。それに、弟君に聞かなくて決めるのは良くない。」
「何を言っている。桃ちゃんはさっきまでひどい怪我を受けていただろう。それは危険だ。ひか――ツリーセがあげなくても、私一人で二体分の量を出してもいい。」
「その方が危険だろう!心配してくれるのはありがたいが、怪我の問題なら、兄さんと弟君も同じだろう。この怪我、何なんですか?」と井上桃花は井上凜がリンディに噛まれた腕の痕に指している。
まさか井上桃花に見られていたとは思わなかった井上凜である。井上凜は腕の噛まれた痕を隠して、目を泳がせながら言った。
「ランディさんに噛まれただけだ……」
「嘘だね!もし四体の吸血鬼はすでに凶暴化になったのなら、ランディさんが凶暴化になっていないとは思えない。兄さんはすでに遺跡の時に血をあげたでしょう!」
まさに井上桃花の言う通り。井上凜は一瞬言葉が詰まった。
「それは……桃ちゃんの推測だろう。」
「なら、ランディさん。兄さんはあげたでしょう?血を。」
吸血鬼は凶暴化になっても、記憶は消えていない。ランディは直接頷いて言った。
「そうだな。お前の兄さんだけでなく、一応あの子も俺に吸われた。」とランディはツリーセの方へ見た。
視線の意味がわかった井上桃花は自分の兄に「ほら」と言って、続けて言った。
「確証を得た。言い訳は?」
井上凜はまるで叱られている子どものように、落ち込んでいる姿で頭を下げている。
ランディは遺跡の状況を隠すつもりがない。元々この状況が見たいから。
実は、井上凜たちに首を突っ込まないように、ランディは二つの要求を考えていた――“「やはりおかしい奴らだな……」とランディはこう言い終わった後、静かになった。ランディが迷っている。”――この時、ランディは事情を話すかどうかと迷っている時、これを考えていた。
一つは、リンディの問題;もう一つは、血の要求。
もしこの二つの要求の順序が変われば、状況が必ず変わる。
つまり、この状況の形成は、実はランディの計画通りだった。
ランディは何となく感じている。この人たちは家族思いの人たちだと。
そして、この人たちもきっと、本心で自分たちのことを助けるつもりだろうと、ランディが感じている。
だが、ランディはそれを求めていない……あるいは、迷惑をかけたくなかった。こんな幸せそうな家族に。
だから、自分たちの事情に首を突っ込まないように、ランディはどうすればいいのかと考えていた。
そして、答えが簡単に出た――お互いのことを心配させればいい。
この争いは、ランディが故意に起こすことだった。
もし何の話がわからないでしたら、30話の後半と合わせて見ると、たぶん状況がわかるようになります!




