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皆さんあけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします
「戦争とは絶対にやってはいけないものです」
前世で誰かがそう言ってた。
「人の命はとても尊いものです。粗末にしてはいけません」
そう、その通り。
「皆さんの時代がどうか戦争のない時代になりますように」
※※※
「レティア、おはよう」
目を開けるとすぐ側にオリヴァーお兄ちゃんがいる。
「おはよう」
『そう、これ』
最近はこれが私の日常になってる。いないと不安になる。しばらく見つめていると話しかけられる。
「今日は少しお出掛けだ」
カーテンを開けながらそう言う。
「どこに?」
「それはまだ言わない」
「サヴィニアではないよね?」
多分違うと思うがおそるおそる一応聞いてみる。
「近いけど違うな」
「ふーん、まぁいいや。とりあえず着替えるから出てって」
「何故だ」
「は?」
いや、普通に考えろ。女性が着替えるからと言ったら男性は何も言わずに立ち去るものだろう。それに私は出ていってと言ったはずだ。何故、この人は出ていかない。
「えーっと、、、何で?」
「何でって、いずれ夫婦になるのだから。なんだったら私もここで着替えよう.....」
「出てってーーー」
恥ずかしい...。なんてことを言うんだ。私は今日一番の大声で叫んだ。
場面は変わり、朝食。
「おはよう、レティア。そして...」
「やめろ、あまりジロジロ見るな」
「あはは...おはようございます、ルシアンさん」
さて、何故目の前のルシアンは苦笑をしているのか。何故かと言うと...
「レティア...君は結構力が強かったのだな」
「それはオリヴァーお兄ちゃんの指導で剣術もしてますし」
私はニッコリ笑顔で言う。
よく見るとオリヴァーお兄ちゃんの頬が赤く腫れている。すみません。私のせいです。いやいや、だって出ていってくれなかったんですもの。それは怒ります。その綺麗な綺麗なお顔にアザをつくりました。
「もういい、はやく食べるぞ」
「はーい」
ちょっと照れた感じのオリヴァーお兄ちゃん...かわいいかも。そう考えていると、オリヴァーお兄ちゃんは私の考えてることを察したのか少ししかめっ面をする。こういうときは私がオリヴァーお兄ちゃんに反撃する番。いつもいじられていますからね。
食べ終わってからは部屋に帰り、出かける用意をする。結局どこに行くのだろう?オリヴァーお兄ちゃんが変なことを言うからすっかり忘れていた。でもまぁそこまで変なところではないのだろう...。いや、でも
『もしかしてドラ◯ンボールの精神と時の部屋みたいな所に連れていかれたりする?』
私が弱いから、もしかしたらそんなところで猛特訓つけられたり...。
『次に帰ってくるときは私、ゴリラになってるかも』
そう思いつつ、私は支度の続きをした。
いつも読んでくださり、ありがとうございます。




