本の勇者
一日、二日、ふたりは帰ってこない。
一週間、二週間、二人はまだ帰ってこない。
---二年後---
俺の配下は帰ってこない。
取り戻さねばならない。
が、今はまだ、数に押されれば勝てない。
力だ、今俺に必要なのは力だ、何でもいい力をくれよ。
だが今俺には配下がいない状態だ。
何も一人で大都市を陥落させる力があると思っているわけではない。
だがしかし、それぐらいの力は必要だ。
配下か、もしかしたらサタンは召喚したら帰ってきてくれるかもしれない。
だったらやってみる価値はあるだろう。
俺はサタンに教わった召喚法を試してみる。
が、失敗魔力の一割が持っていかれる。
--失敗--
--失敗--
--失敗--
--失敗--
--失敗--
くそ!
後召喚はできて一回何でもいいから来てくれ
--成k--
ドガーーーん
憂鬱の城に、攻撃がされる音がする。
憂鬱の城の外を見ると
「我こそは剣の勇者悪しき魔王を討伐するためにここへ来た。」
悪しきことだと?
俺は何もしていないぞ
「貴様の罪状は、亜人種の国の姫アイリス・フォーベルト様の誘拐及び監禁である。」
あれは監禁だったのか?
飯をたかられて、ドヤ顔をされ続けた思いでしかない。
「出てこないか。ならばよかろう砲台隊、、、発射!」
ドッゴゴゴッゴー
憂鬱の城が崩れ始める。
悪魔はまだ出てこない。
最近手に入れたスキル≪目利きの魔眼≫で本の勇者のレベルを見てみると68だった。
雑魚だこんなもので俺の城に攻めてくるとは、殺してやろう。
と思ったところで外がシーンとしたので城から出て様子を見てみると
一人の男がたたずみ、本の勇者以外は全員崩れ落ちていた。
「お、お前は何者だ。」
「人の名を聞くときは自分から言うものじゃないのかなあ~。」
「そ、そうだな。俺の名前は、雨村紫苑、本の勇者だ。」
「そうか。お前勇者なのかはぁめんどくせぇお前はいや、お前ら勇者は俺らの主である魔王様の城を悪意を持って攻撃し、はては冤罪をも擦り付けようとしている。それが許されると思ってんのか?おい!お前は俺の主をこともあろうか愚弄したんだよ。よって俺はお前らを殺す!」
「なにをいっているんだ?お前は何者なんだよ!!!」
「おっと、まだ言ってなかったなぁ。俺の名は、ベフェゴール 怠惰の悪魔王だ。」
ザシュ
本の勇者の首が斬り落とされる。
「ぁ、がぁ、ぉまえは、おまぇのぁるじは、もぅじきしぬ。そのときぉまぇは、ぁるじをたすけられるかな?」
もういいか、俺は、城の影から出た。
「本の勇者、お前ごちゃごちゃ言ってて何言ってるかわからんあとうるさい。死んどけ≪憂鬱の柱≫」
グチャぁ
憂鬱の柱によって剣の勇者はつぶれた。
ちなみにこの二年間で俺のレベルは999になっていた。
「おぉスゲー魔王様えーと、俺はベフェゴールって言います。魔王様、良ければもう一つ”大罪”いりませんか?」