【第7話】無事、朝を迎えました!
※前々回のお話で、リラの目の色が左金色、右水色って書いてしまってたんですが…逆でしたぁぁすみません!!直しましたぁ!!(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
左水色、右が金です!もう一生間違えません。
さっきまでやる気に満ちていたけど、お腹をケーキで満たして満足したら今まで忘れていた疲れがどっと押し寄せてきて急に眠たくなってしまった。
「今日は疲れただろうから、ゆっくり休もう。」
優しいミカの顔を見ていると、自然と疲れも取れていくような気がした。
「ふぇ~今日は疲れた!」
ふかふかのお布団に思いっきり寝そべって身体中の力を抜く。このまま目を閉じれば秒で寝れそう。
想像以上に広くて綺麗なお風呂(もはやあれは温泉級)で子供みたいにはしゃいで疲れを癒したあと、時間的にはまだ早いが寝ることになった。
てっきり初めに寝かされていた部屋を使わせてもらえるのかと思ってたんだけど、それはガクからまったが掛かったので今日はミカの部屋で寝させてもらうことになった。
まったをかけた理由は、あそこは一番入り口に近いし、もし敵が襲ってきても私なら気付かずにめんどくさいことになりそうだかららしい。
レン曰く、この家っていうか屋敷?には一応結界が貼ってあるから大丈夫だろうけど、念には念を入れた方がいい、とのことだった。
ということで、襲われるとかそんな怖いこともう二度と経験したくない私は大人しくミカの部屋にいるわけです。それに、こんな知らないところで一人で寝るなんて…ちょっとだけ怖いし。
ミカの隣で安心して熟睡し、眩しい朝日がカーテンの隙間から差し込んだ時にはスッキリ起きられた。隣を見ると、ミカもぱっちりと目を開けて起きていた。
おはよう、と優しく微笑むミカと挨拶を交わして、昨日起こったことが全て夢じゃなかったのだと実感した。
昨日、布団に入ってからミカには色々と教えてもらった。この国にはいくつかの部隊があって、特殊部隊はその中でも上に位置する部隊らしい。その名の通り、特殊な人が集まった部隊なんだって。普通は部隊に入る必要がない上級貴族とか、そもそも部隊に入れない市民だけどすごい能力があるとか色々。
あと、今この国には皇帝がいない事、代わりに軍事階級のトップ、ジェネラルという役職のレオ・エイメンという人がこの国を取り仕切っているという事、身分制度があって軍事階級も色々ある事などなど。この国の大体のことは教えてもらった。
ちなみに、私の身分についてはよくわからないけど、なんらかの事情があったとしても異界に行けたという事は、それなりの身分はあったってことらしい。地球にいた時はずっと平民だったんだけどね。なんせ平等社会だし!一般市民からワンランク上がったような気がして少しテンションが上がってしまった。
「ねーミカ、今日は魔法の使い方教えてもらえるかな?」
寝巻きから着替え中のミカの背中に問いかける。ミカは寝巻きも和服だったし、この部屋も和室だ。まるでおばあちゃんの家にお泊まりしたような気分になれる。まぁ私はおばあちゃん家とかいったことないけど。
「そうだね。朝ごはんを済ませたら、みんなで一緒にやってみよう。」
やったー!ついに私も魔法使いデビュー!!どきどきがとまらない。ご飯なんて食べなくてもいいから早く使ってみたいなぁ。
「ふふ、リラちゃんなら練習すれば誰よりも強くなるよ。その力を使いこなせるようになれば、この国の安全も…」
「えぇえっと、そんな大役私にはできないよ!できれば苦なく楽しく暮らせる程度の力で気楽に行きたいんですが…」
なんかすごい期待されたような気がしたから慌てて自分の希望を伝えた。
いやぁね?すっごい魔力があって敵を一掃できるとかいいと思うよ。実際、そんな妄想は何回もしてきたし。でもさでもさ、国の安全とかなんかおっきすぎない? まだ自分の身だって守れないのにさ!
とりあえずミカから服を借りて、(これは和服じゃなかった。)パッと朝ごはんを済ませて庭に出た。ミナとショウは調べたいことがあるからと、朝から出かけてしまった。
「わぁ……!」
昨日は暗くて良く見えていなかったけど、外の景色は息をのむ程美しかった。深い緑の葉をもはもはに茂らせた木が広がっている。背の低いものから高いものまで色んな木や草が生えていて、小さい花もちらほら見える。夏なのに蒸し暑いわけじゃなくてむしろ気持ちがいい暑さだ。
「あれは…?」
背中に妖精のような羽がついている、クマに似ている動物が、一際大きい木の周りをふわふわと飛んでいる。
「あれはあの木に住んでいる、緑の精霊さんなの!」
アミは先に来ていたのか、柔らかそうな草の上に座り、天使のような愛らしい顔でそう言った。
木に住んでいる精霊か…ファンタジーだなぁ。
やっぱり精霊と契約!とかもあるのかね。めっちゃありそう。
「この国には精霊がたくさん住んでいるんだ。」
いつのまにか来ていたレンが教えてくれた。土地がいいからなのか、色んなところにいっぱいいるんだって。だから自然災害とかは少ないらしい。
精霊との契約も、する人はいるみたい。
ふわふわ飛んでいる精霊を眺めていると、ロロとガクも庭に来てくれた。
おはよーと、二人にも挨拶をした。
「さっさと始めよーぜ。」
「うん!」
こうして初めての魔法練習が始まった!
なんか説明が色々とややこしくて、書くのがとてもめんどくさかったです。早くリラに魔法を使わせてあげたいのになかなか進まない…。緑の精霊さんってなんだろう…。
ミカは常に和装です。部屋も和室だなんて…特殊部隊一同は本当に豪華な屋敷を使っていますね。ちなみに、ミカとレンの設定はほぼ同じなので、レンももちろん常に和装の部屋は和室です。