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リスタート  作者: 熾季
2/2

2 死神と呼ばれる少女

生活費分残して…ギリギリか…。

稼いだ金を確認していたが…武器を買う金がないのだ。


「ふむ…やはり作るしかないか…」


自作武器…ワクワクするよね!


───────────────────


冒険者ギルドを道で挟んだ向かい側。

宿泊所〈ルテホ〉の2階にある一室に、俺は泊まっている。

部屋の中で俺は、ベッドの上であぐらをかいて座り

両手を前に突き出して水をすくうかのような器を作っている。

そこに魔力を集め、集中する。


「転生者の恐ろしさ…見せてやるぜ

製造クラフト》」


俺が造るのは…ハンドガンだ!


───────────────────


「フッフッフ。ハーハッハッハ!

完璧だ!完璧すぎるぞ俺!」


初めての割に上手くできたと思う。

〈製造〉

これが俺が今回の転生で貰えたチートだ。

最初から順に言っていくと

〈魔力発火強化〉

〈超回復〉

〈製造〉

だ。

〈超回復〉は、その通り

瀕死からでも物凄い速度で回復するチートだ。

魔力リソースはヤバいが…。

〈製造〉は、見たことがある物を造りだす能力だ。


それでハンドガンを造ったが…まぁ、試験運用してみよう。


───────────────────


ということで、俺は街から北に4km離れた山のふもとにある洞窟にきた。


殲滅クエスト:山賊の全滅


これを受注したのだ。


「俺のハンドガン…うーむ

名前…どうしようかな…。地球で見た銃をモデルにしたけど、改造しすぎたせいで原型止めてないしな…」


困ったものである。

浅はかだが、いろんな銃のいいとこ取りをしたせいだが…外見は変わってない。

変わっていったのは中身だけ。

まるで転生し続けて、元の自分を見失った俺みたいだ。


「転生…リンカーネーション。

これでいいや」


銃に名前をつけて、俺は洞窟に突入した。



…したんだが…。


「なんじゃこりゃ…」


そこは、血溜まりと肉片に満ちた

地獄と化していた。


───────────────────


「ま、ちょ…山賊同士の争いか?

とにかく急ぐか」


風の向きや、元の反響で大体の構図を把握しながら、広い空間に繋がりそうな道を選び走ってきた。


「ここか!」


そこには…黒い天使がいた。


───────────────────


「…あなたも山賊の味方…?」


高いトーンで発せられた可愛らしい声。

しかし、その声音には敵意。

目には警戒が浮かんでいた。

黒いパーカーに黒いショートパンツ。

そこから覗く白く細い綺麗な足で女性…とはわかる。

しかし、右手に大剣、腰の両サイトに2本の片手剣、両足の太もものベルトに収められてる計4本のナイフ。

背中には折りたたみ式の大鎌を背負っている。


「いや、俺は山賊の討伐クエストを受けた冒険者───」

「助けにきてくれたか!なかま!」


突如響く男性の声。

どうやら山賊の生き残りらしい。


(仲間…増援が来るのか…ん?)


その山賊はどう見ても俺を見て……いや、ちょいまて。


「誰が仲間だ!俺は冒険者だ!」

「な、何言ってるんだよ!この前も一緒に飲み明かした仲間じゃないか!」

「ちょ、おま、ふざけんなよ!?山賊になった覚えねえよ!」

「嘘つくんじゃ───」


その瞬間、少女の手から投げられたナイフが男の脳を貫いた。


「とりあえず、君も山賊でおっけー?」

「・・・ノーオッケー」


と、言いつつ

右足を半歩後ろに下げ体を捻る。

瞬間、1秒前まで右目が存在していた場所を投げナイフが通過した。


「驚いた・・・今の避けるんだ」

「君の露骨な視線誘導と右手の筋肉の緩み、あとは直感でね」


転生し続けていたら、何人もの暗殺者に出会う。

そうした中で見つけたのさ・・・嘘です、ごめんなさい。

〈魔眼〉で警戒してたからです。

カッコつけました。


・・・ん?あれ?

なんか、あの子怒ってるような・・・。


「へぇ、私に嫌味ったらしく指導どうもアリガトウゴザイマスゥ?」


あ、お怒りのようで。


「〈死神〉の2つ名持ちの私にそこまで言う人、なかなか居ないから褒めてあげる」

「わ、わーい」


よ、喜べねぇ!


「そして喜びに震えて死ね!」

「いやだ!」


と、叫んでいる間に

少女の大剣の間合いに入られていた。


「〈魔力発火強化イグニッション〉30%!


っぶねぇ!」


強化された身体能力で離れた・・・はずが、なんと回避先に既に大剣を捨てて腰の2本の黒い片手剣で襲いかかってきていた。

俺はあえて下がらずに懐に飛び込み、少女の両手を弾くことで軌道を逸らした。


「なっ!」

「くらえ!」


俺は右手を大きく振り上げ


「〈なんかすごく痛いチョップ〉!」


技名がダサい?

知らんな(ドヤ)


俺のチョップは綺麗に少女の脳天を打ち、少女は倒れた。

気絶・・・を願おう。

最後まで読んでいただきありがとうございます

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