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訓練?3


22日目


どうやら俺はあの夜から3日も寝込んでいたらしい、生きていたのが不思議だ。


そして今その原因であるルーシーが俺の目の前でニコニコと微笑みながらこちらを見ている。


「やっと起きたね、さぁ早速訓練再開と行こうじゃないか、時間は有限だからね」


はぁ病み上がりなのだからもう少し労ろうとは思わないのか?…はぁ、まぁルーシーの言っている事も間違ってはいないだろう。


「わかったよ、で?次は何をすればいい?」


俺はまだ気だるい体を無理やり起こす。


「もう次の訓練で終わりさ!でも、これに耐えられなかったら十六夜君死ぬよ?それでも受けるかい?」


「何言ってんだ、もう既に何回も死にかけた、今更そんな理由でやめるわけないだろうが」


本当に今更だ、そんな事で怯えていたら俺はここまで耐えられていないぞ。


「ははっ!そう!そうだよ!やっぱり十六夜君!君は最高だ!なら始めよう、ふふふふ」


ルーシーはどこか嬉しそうに満開の笑みで笑う。



「で?こんな更地にきて何するんだよ?」


俺は今魔法訓練で作ってしまった更地にきている。


「ん?簡単だよ、僕が今から十六夜君に加護を与える、それで十六夜君は僕の加護に認めてもらう、ただそれだけさ」


「加護?あの勇者が受けていたやつか?」


「そんなものだよ、まぁ僕は魔王扱いだから、神の加護とは全くの別種だけどね?」


「なるほど、それで?その加護を受ければ何が変わるんだ?」


「ん〜、簡単に言うと強くなって、残虐性に磨きがかかるくらいさ」


今さらっと凄い事を言ったなルーシーは…なんだ残虐性に磨きがかかるって…まぁそれで復讐が捗るなら構わないが。


「そうか、なら早速やってくれ」


「詳しいことは聞かないんだね?まぁ僕はそういう十六夜君の事を気に入ったんだけど!さぁいくよ!」


ルーシーの体からドス黒い瘴気の様なものが溢れ出し俺の体に吸い込まれていく。

その密度の濃さに今までに感じた事のない、激痛に襲われる。


「がっ、ぐっ、がぁぁあぁぁぁぁあ」


なんだこれ、やばい、死ぬ!死ぬ!死ぬ!息が出来ない、苦しい、全身が痛い、内臓が焼ききれそうだ…


「頑張ってね?十六夜君、ふふふ」


俺はそう言って笑うルーシーの姿を最後に意識を失った。





『目を覚ませ、人間』


ーーー誰だ?


『我は大魔王ルシファー様より、生まれた加護の自我だ』


ーーー加護に自我なんてあるのか、それで?その加護が俺になんの用だ?


『貴様が、私を受け取るに相応しいか、見定めるために今話しかけている』


ーーーなるほど、これは試験ってわけね、どうすれば認めてくれるんだ?


『お前の覚悟を我に示せ』


ーーー覚悟?今の覚悟じゃぬるいってのか?


『あぁ、ぬるすぎるぞ、貴様は本当に復讐できるのか?』


ーーー何を言ってやがる、当たり前だろうが


『全く関係ない奴も同様にか?何も知らない奴も同じくか?罪もない奴も等しくか?』


ーーー復讐するのに何故関係ないやつの話が出てくる


『もう既にその考えが甘いのだ貴様は、考えてみろ貴様がクラスメイトや国の奴らを殺す所を他の奴が黙って見てると思うのか?』


ーーーっ!それ、は…


『そこで迷ってしまう所から見ると、やはり貴様の復讐とは薄っぺらい物だったようだな』


ーーーふざけ、んな…


『なんだ?よく聞こえんぞ?』


ーーーふざけんな!覚悟が無い?甘いだと?薄っぺらいだと!?


『そう言っているだろ?貴様は妹を惨殺され、クラスメイトに裏切られ、国で拷問を受け殺されかけたと言うのに、何故先程の質問で即答できなかった?』


ーーーころ、す


『それは我に言われたからか?それはお前の意思なのか?中途半端な覚悟などゴミだ』


ーーー殺してやる!さっさと俺を認めやがれ!


俺はもう自分がどうなろうが良かった、ただ殺し尽くせるなら、もう何も迷う必要はない。


『ふふふ!ははは!いい!いいぞ!それでこそルシファー様が認めた男だ!』


ーーー分ったなら、さっさと認めろ


『素晴らしい憎悪だ!あぁ!良いだろう!貴様を認めてやる十六夜』




その会話を最後に俺の意識は覚醒する。


「おやおや?思っていたより早かったね?十六夜君」


ルーシーは何事もなかった様に体を起こした俺を不思議そうに見てくる。


「あぁ、どうやら認めてくれたみたいだ」


「うんうん、凄いよ!僕が追放されてから何人か僕の加護を渡したんだけど、認めて貰えたのは十六夜君で2人目だ!」


「そいつ以外はどうなった?」


聞かずとも結果は分かっているが聞かずにはいられなかった。


「そうだね〜、さっきの十六夜君みたいに痛みでおかしくなって自害したり、僕の力に体が耐えられず爆裂して粉々になったり、色々だよ」


やはり死んでいたか、俺はどうやら運が良かったらしい。


「じゃ加護も渡したし、次は加護の力を制御できるようになろうか!とりあえず僕が色々とレクチャーするから真似してくれよ!」


「あぁ、頼むぞルーシー」


「任せてくれ!なら早速いってみよう!」




そしてルーシーが力を解放した瞬間更地には馬鹿デカイクレーターができ俺は吹き飛ばされた。


「げほっ、げほっ、な、何が起きた?何だよこれ…」


今までの訓練でルーシーの人外さは理解したつもりだった…だが俺の認識は甘すぎたみたいだ。


「ありゃ?随分と脆いな〜、まだ1割も出してないよ?」


「は?今ので1割だって?本気出したらこの浮遊島落ちるんじゃないか?」


浮遊島が落ちて墜落死とか冗談じゃないぞ。


「あははは!大丈夫さ!早く十六夜君もやるよ!」


こうして俺はまた難易度が高すぎる訓練に身を投じる。

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